すべてのおすすめ
人が集まるコンビニに
どこからともなく一匹の
野良犬がやってくる
ドアの横に礼儀正しく
来客の邪魔にならないように
座り込む

空を見上げる野良犬の
その眼はどこか悲しげで
世の中の ....
薄暮れて
眠り続けた一日が
黄昏に、朝と夜とを迷う視界に
君の小さい、窓辺に向かう後ろ姿が


棚引いて


まだ平原には届かないから
打ち寄せる波がこちら側を削っていくのを
た ....
曇り空に
夏が少し薄れて
鮮やかを誰かに譲った向日葵が
枯れた葉を恥じらうように俯いている

風に混じって遠い蜩の声が
髪を擦り抜けると
秋、と囁かれたようで
逝く夏に何か
何か ....
語らう小鳥の 囁きも
野を渡り疲れた 風の旅行着も
みんなみんな小綺麗に 仕舞い込まれています
雨の衣服のポケットに
消えた森、そのものが すっかりと
畳み込まれているのです

 だから ....
冷蔵庫から ほろ苦い
コーヒーゼリーを取り出した
冷風吹きすさぶ 一番上の段
甘いフレッシュの上で
体育座りしている
君を見つけたのは
午後3時

 ああ、寂しかったんだね
 今日は ....
よーい どん

合図のピストルを撃てば
電柱が走りはじめる

電線にとまっていた
鳩の群が一斉に
バカボンの口のような
夏の空に
飛び立ってゆく
これで いいの か

ざわわ
 ....
窓を開けると庭でねこじゃらしが揺れて
通り過ぎてきた時間を優しく撫でていく風
いつの間に同じ高さから空を見れなくなったか
なんて もう思い出せないほど遠くに流されて

昨日思い出に留まってい ....
ばっさり斬り落とした短い髪に
唖然とたたずむ
 (なんか、めんどくさくって
照れたように君が笑う
右の頬を隠して

僕の知らない君の夏
正しい折れ曲がり方なんて
よく分からないけどさ
 ....
おい貴様!
貴様と言っても誰に対して言えばいいのかわからないけど
とりあえず叫ばせろ貴様!!
俺の 俺の透明のビニール傘を返せ!
そうだ 安いからとか、どんなファッションにも合うからとか、
 ....
木、その大きな直立
階段でいっしょになって笑い
二段抜かしをした九歳のように
セミの声だけが
音でよかった
根元に座って
レンガらしいレンガばかりを
レンガと呼び
それ以外のものは ....
人が創る地獄絵は
恐怖と醜さが鮮明で
人が想う天国は
幸福と美しさが不透明

人の批判は瞬時に知れ渡り
功績はすぐに消えてゆく

否定することはたやすい
ひとたび否定の沼に溺れれば
 ....
わたしの余白には言葉を埋めないで、
どうかそのままにしておいて下さい。
あなたが埋める言葉はとても想いので、
ふたりはいつも沈んでしまいます。

句読点のない ....
一羽の鳥が空をゆく

わたしには
その背中が見えない

いつか
図鑑で眺めたはずの
おぼろな記憶を手がかりに
爪の先ほどの
空ゆく姿を
わたしは
何倍にも引き伸ばす

こんな ....
真夜中のコンビ二エンスストアに
いそいで駆けこんだら
あたたかい、垢じみた
猫の毛の匂いがした
うす茶色の肌とうす茶色の目をした
店員の青年がこち ....
冷たい
クリーム
なのがヤバイ
夜に忍び寄る
密やかな欲望
今日は買わなかった
だって我慢ができなくなるから
冷凍庫を何度も覗き込み
ため息をつく
頭の中はそればかり
ああどうして ....
未来は雷雨とともに降ってきた
次から次へと
激しく地上に落ちてくる未来

あるものは大地に地響きを唸らせ
あるものは風に吹かれ
ゆらゆらと漂いながら
音もなく落ち
誰にも気づかれないま ....
自転車から転げ落ちた
右の頬の痣と 切れた唇
またそんなに酔っ払ってさ
殴りあう暇があったら
海を見な
切れた唇に
寄せる さざなみ

笑い声は
痛いこともあって
七色 ....
                           (喪失の物語)



彼女が大切にしている
ガラスの瓶には
嘘のかけらがたくさん詰まっていて
かけらをひとつ噛み砕くたび
嘘をすら ....
朝から風鈴が鳴るも
どこか寂しげなその音は
いつもよりも小さく
張りがなく聞こえる

昼にはセミも鳴くも
何か物足りないその声は
いつもよりも遠く
弱ったように感じる

夕方のテレ ....
ただ激しいだけの
夏の日差しにひからび
立ち尽くす老木が
通り雨に打たれて
季節の終わりの
重苦しい空に投げだす
涙をのせた
手のひら

(それはわたしじゃない、わたしじゃない)
 ....
五山の文字の
ゆえんなど知りません
それでも私は
わずかに香る炎が尽き
夜が少し涼しくなるのを
ただ待っているのです

まだきっとどこかで生きているだろう
あなたを見送っているのです
 ....
人目をはばかりながら夜は 
汗ばんだ首筋に歯をたてる 
梳いた黒髪をかきあげて 
受け入れてしまった恥辱 

かつて少女の頃に見た 
甘美な夢とはほど遠い 
なんの形も示さないのに  ....
うふふふふ。
いいもんだ。
もう引き返さなくて良いのは。


良かったじゃないか。
僕なんかの思い通りに
ならなくって。


すべてうっちゃらかして、ぶらぶら。
ご近所の真っ昼間 ....
蝉時雨も止んだというのに
真昼の喧騒が
じりりと
耳に焼き付いたのを
両手で塞いだ

鳥の群れが西をめざし
灯火色した空に
消えていくのを
門口に焚いた火とともに
静かに見ている
 ....
平和は考える前に
願うことから始まる

一人一人の願いが集まり
それが社会となることを
みんなが願う

歴史はその願いを
裏切ってきたのかもしれない
けれども
これからの未来には
 ....
その朝 北の窓辺のカーテンは ゆっくりと
大きな呼吸した

潮の香りは
「訪ねよ さすれば 息つく夜を捧げよう」
鳴く鳥に委ねた

わたしは
一日中 呼吸していた

呼吸する潮の香 ....
通り雨が上がったら
買い物に出かけよう

少し錆びたギターの弦と
磨り減って持ちにくいピックを
新しく買い替えに行こう

心にいつも引かれている
五線に音符を並べながら
誰にも聞かれ ....
暮れた空の上に
団子がお着替え
始まりを告げる

ぺったん とったん

きづちで打つ頬のかけらが
月明かりに照らされて
くっつくのは
雲の切れ端と少女であり
のぞく合間から差す
 ....
浜辺に群がる人波が
ひとしきりうねって退いたあと

待ち兼ねていたように
波音は膨らみ
熱を孕んだ砂の足跡も風に消されて
浜は打ち上げられた藻屑の褥(しとね)になる

風が
湿り始め ....
人はみな詩人である
言葉を操る才をもち
その感情を記号化する
その文字は伝達に止まらず
心と心を伝えあい
いつしか人に詩が生まれる

人はみな画家である
色を操る術をもち
その感性を ....
服部 剛さんの自由詩おすすめリスト(2953)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空を見上げる野良犬は- ぽえむ君自由詩7*06-8-27
こんなにも単純に美しい世界が- 霜天自由詩906-8-27
ゆく夏- 銀猫自由詩18*06-8-27
雨の森- きりえし ...自由詩13*06-8-25
寂しかったんだね- 千月 話 ...自由詩12*06-8-24
電柱- tonpekep自由詩8*06-8-24
同じ高さで反転する昼下がり- 夕凪ここ ...自由詩10*06-8-24
檸檬色の夏- 佐野権太自由詩39*06-8-24
俺の透明のビニール傘を返せ- 新守山ダ ...自由詩1106-8-23
旧友- たもつ自由詩1706-8-23
否定の沼- ぽえむ君自由詩13*06-8-23
「_余白。_」- PULL.自由詩18*06-8-22
鳥のうた- 千波 一 ...自由詩17*06-8-22
「コンビ二の猫」- はなびー ...自由詩7*06-8-22
アイスクリーム・アイスクリーム- チアーヌ自由詩6*06-8-22
空から未来が降ってくる- ぽえむ君自由詩17*06-8-22
ハッカ水- 水在らあ ...自由詩25*06-8-22
嘘の物語- アンテ自由詩406-8-22
次の季節へ- ぽえむ君自由詩14*06-8-21
木々の行方- たりぽん ...自由詩13*06-8-20
送り火- Rin K自由詩27*06-8-18
熱帯夜- 落合朱美自由詩1906-8-17
マーキング- 大村 浩 ...自由詩18*06-8-17
灯火- LEO自由詩19*06-8-16
平和を願う- ぽえむ君自由詩9*06-8-15
ばんかのはごろも- ひより自由詩10*06-8-15
通り雨が上がったら- 松本 卓 ...自由詩606-8-15
おつきみ- 水居佑梨自由詩5*06-8-15
湘南、夏- 銀猫自由詩17*06-8-14
いつしか人に- ぽえむ君自由詩8*06-8-11

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