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冬の立つ前の最後の雨です。
サルビアの花が燃えるように赤くなる。
（巷に雨の降るように）
さびしいさびしい晩秋です。
山ははらはら葉を落とす。
（巷に雨の降るよう ....
夏の暑さで
水が煮えて
水槽の中
飼ってた金魚が絶滅した。
｛ルビ地球＝ほし｝を単位で
話さないでください
そんな大きなもの
僕の腕には入らない
未来を基準に
語らな ....
海を旅する船乗は
お星を頼りに進みます
あんな遠くの光だけ
あんな昔の光だけ
海を旅する船乗よ
お前はきっと
ご存じないだけ
あれがもう亡いものだとは
あれが果敢ない ....
えいえん
ということばを
舌さきでころがす。
それはきっと
赤道直下に
ふる雪の
たよりない感触に
にている。
首をのばして
のぞくキリンが
ながいまつげを
ふるわせ ....
彼女はいつも
優しげに微笑んでいて
私はその向かいで
罪人のように俯いていた
明るい彼女を
羨みこそすれ
憧れはしなかったのは
私の感じる
辛さや悲しさを
なんでもないことのよう ....
助けてください
指輪を飲んでしまいました
細い、銀色の
装飾らしい装飾もない
小指につける小さな指輪です
それが喉にひっかかって
なにやらひどくむず痒いのです
いえ、指輪でございますので ....
