燃えるごみを
ごみ捨て場へ持って行こうと
外へ出たら雨であった

透明のビニール傘を差して
そのままぼんやり空を見上げる
水滴の降ってくるさまが見えるのが
大変おもしろい

周囲でく ....
「いらない」と見向きもせずに、あの日も弁当は置き去りだ
  しょうがないのでその人は、昼飯にやるせなさを食べた

「ほうっておいて」と突っぱねて、また綻びが大きくなった
  しょうがないのでそ ....
12階のベランダから地上を見る
得体の知れないものが
あたしたちの体の中にある
欲望
空気の中にみえない
何かが飛び交っている

悪意
諦め
執着
春を
夏を
秋を
冬を
 ....
身体の中で潮騒を飼っている
辞書はそれを焦燥や憂鬱や歓喜などというが
潮騒はそんなにもシュハリ、と
姿を変えるものだろうか。

生まれて初めての始発に乗った。
どうしてだろうかとは考え ....
掴む

あなたをしることは
太陽をつかむよう

刻んだ空の破片を
脇に抱えて
あなたを見つめると
丘の上の鐘の音が七色に飛び散っている

あなたはいつもそこで
わたしはいつもここ ....
あどけない幸せに手を差し伸べても
まだすべて捨てられると思っていた。

零れだすものは、すべていらなかったから。
だからなんにでもなれると思った。

この道はどこまでも続くから
僕もどこ ....
自分は多趣味すぎると思う。
釣り、釣具の製作、合唱、水泳、料理、読書、文章を書く、モデルガンにガスガン、パチスロ…幾つか休止しているものはあるものの、よくぞこんなにあちらこちらに手を出しているものだ ....
あのお月様に向かって

大きな声で
何回も
ありがとうって叫んだら

全ての人に
この気持ちが伝わらないだろうか
蓮の葉ベットの上 雨水が風に合わせコロコロ遊んでる

水玉が転がる やわらかさで 落ちる闇の雫 揺れる花

心情も背景もモノクロで 
理屈ばかり浮かんでる

疲労の蓄積に心も肩も背中も凝 ....
静けさを測る術を探している。冷たさには限界があるのだけど、

静けさを測る術を探している。住宅街の、小さな公園の、真夜中、ブランコをこいで、こいで、鉄の鎖を軋ませて、泣いてしまいそうだ、どこかの家 ....
さかなになって
星を見つめる夢を見る
波打つ界面のもっと上に
潜る深海を見る

手をのばすと
満たされない世界を掴む
息苦しい自由と屈折率
さかなのうちゅうに
虹はない

夜 ....
                080628



明日は大雨ですから
透明なビニール傘ではなくて
しっかりした傘でお出かけ下さい
天気予報が告げる大雨の予測
雨が降るから傘をさす
 ....
顔のないつるっとした人たちがふいにに笑う声
風に巻き上がるコンビニ袋の不確かさで
枯れていく音があらゆる角度から無数にする
家と家のすきまでまぶたを閉じる
足元のアスファルトがめくれて ....
夜の空が皮膚のようにめくれていくのをみている
地平線に
ゆれている骨たちのあかり
ふさふさの影
それぞれのドアの鍵が存在する
接触したいだけの数の
不安と安心が
便器の中の ....
静脈を流れていった
幾度かの夏がありまして
網膜に棲みついた
((ただそれだけの))海があります

無人の駅舎―――ああ、思い返せば
入り口でした この仕掛け絵本の


 ....
{引用=刻む秒針の 大時計の音が気になるので
夜中の階段を昇るのだ

光る猫や人形の目を避けるように
しずかに しずかに 足音たてず

針はとまる


真夜中に僕の亡霊は 音のないダ ....
十年後の僕が 笑っているために
いま僕は 別れを選ぼう

十年後の僕が 笑っているために
いま僕は 寂しさを選ぼう

十年後の僕が 笑っているために
いま僕は 悔しさを選ぼう

そし ....
姉は鏡を持って出てきた
お母さんは?
と聞くと
買い物に行った
と言った

彼女は看護士をやっていて
だから、医者とは絶対に結婚しないそうだ
まだ、結婚に可能性のある姉が
希望をひと ....
ありがとう
僕らの朝食
光あふれる幸福な食卓に
小型の爆弾は落ちた

ばらばらになって美しく輝く体を
ひとつひとつ拾い集め
元に戻していく
どちらのものかわからないところは
昔のよう ....
寝苦しく目覚めた朝に夢うつつ
    激しく窓をたたくたたく雨


雨音を思えば雨が支配する
    人を思えば雨の一日


アンブレラ覗いた瞳くぎづける
    すれ違いざま舗道の ....
         

何処も廃墟ではない、寧ろ、廃墟のなか
で咲き匂う幼い花々の精気を感じている、
この夜に。満ちたり欠けたりを矢継ぎ早 ....
まだ見ぬ
今日の恋人よ
お前は
どれだけ私を愛してくれるだろうか
私は
お前が愛するに足りる
男だろうか
私の話は
お前を退屈させはしないだろうか
私の愛撫は
お前に痛みしか与えな ....
同じフロアの同じ間取り
南西向きの小さなワンルーム
好きなひとの去ったベッドに横たわり
ひとりの男の死を想ってみる

駅前のスーパーで買い物を済ませ
近く有料になるとかのレジ袋をぶら下げ
 ....
たかが女の髪ひとすぢ と
スウィフトは(そういえばドジソン先生も)
書いておられましたが

粉砕され漂白された木質繊維にさえ
人の思いこめられるものな ....
なまなましい透明な輪郭ばかりが
声をともなって底からわきあがってくる。
止めようと思ってもとまらない
体が、ふるえる、ふるえる。ふるえながら
私はあなたのゆびばかりをしゃぶった。
止まらない ....
「モクテキは何か」
「今 何をユウセンすべきか」
「シテンをどこに置くかが重要だ」


(なんて
 ゴシドウくださるおかげで)


くちゃくちゃの紙クズみたいな
オツムの中は
ひ ....
毎日をさかのぼる

一瞬があらわれない
そう出て来ない

さかのぼるから
には、そこにみなもとがある

けれど
ららら
ちょっと歌っていたら
買い物を忘れた
買い物も買われるも ....
街を濡らす雨
叩いているか
あらゆるリズムで
冷たい夜半
霧雨を縫って歩く野良犬
おまえは傘
あらゆる名前を拒んだ空との境界
捨て去ってもその姿に
切り抜かれた水溜まり

この皮膚 ....
爪先で掻き分ける、
さりり、
砂の感触だけが
現実味を帯びる

ひと足ごとに指を刺す貝の欠片は
痛みとは違う顔をして
薄灰色に溶けている


こころの真ん中が
きりきりと痛んで
 ....
 
初夏の光
ひとつ前の駅で降ります
虫かごもないのに


+


栞はかつて
誰かの魚でした
本の中で溺れるまでは


+


夕日のあたたかいところに
古いネ ....
大村 浩一さんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
早送りの挙句のたまごかけご飯- 吉田ぐん ...自由詩2508-7-4
いらない- yaka自由詩5*08-7-3
モンスター- モリマサ ...自由詩16*08-7-3
潮騒が撃つ- Rin.自由詩36*08-7-3
掴む- 乱太郎自由詩26*08-7-2
ふぞろいな葬列- 水島芳野自由詩7*08-6-30
フライフィッシングと詩- 北村 守 ...散文(批評 ...2*08-6-30
歓喜- とよっこ自由詩5*08-6-29
rAindrop- 北大路京 ...自由詩19*08-6-29
静けさを測る- rabbitfighte ...自由詩37*08-6-29
波打ちぎわで眠れない夜に- たりぽん ...自由詩708-6-29
_雨の日の庭、傘から聞く風景- あおば自由詩16*08-6-28
ビスケットボール3- モリマサ ...自由詩1308-6-27
かなこ- モリマサ ...自由詩808-6-27
仕掛絵本- Rin K自由詩33*08-6-27
ダンスホール- もも う ...自由詩25*08-6-26
十年後- small hands自由詩5*08-6-25
- 小原あき自由詩20*08-6-25
慰霊- たもつ自由詩1808-6-25
雨、また雨- 石瀬琳々短歌7*08-6-25
_振_動_(bibration)- るか自由詩5*08-6-25
デリバリー利用- 北村 守 ...自由詩2+*08-6-25
孤独なひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*08-6-24
たかが私の- 佐々宝砂自由詩508-6-24
今村知晃- モリマサ ...自由詩23*08-6-23
カゴの鳥- 渡 ひろ ...自由詩22*08-6-23
ねがい- 石川和広自由詩14*08-6-22
今日を雨は濡らして- たりぽん ...自由詩508-6-22
海蛍_(一)- 銀猫自由詩18*08-6-22
海の伝言- たもつ自由詩2508-6-21

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