ほんとうの事が知りたいけど
正しいかどうかはどうでもいい
つまり、とりあえずは磁北を信じて
夜どおし動かない星を探し出す
北極星、と呼ぶのは僕たちだけで
イトスギ達にはきっと別の呼び名がある ....
めまいがするほどに単純な設問の数々
「はい」か「いいえ」のいずれかで答えよと記されていた
簡単な筆記試験だからと
人事部のひとはわたしを残し出て行った
小一時間もあれば出来るよね
何だかなあ ....
猫のながぐつ、なっちゃんは
アヒルのくちびるで
せんべいをコリリ
よくきたね
あくしゅ、あっしゅ


星のくつした、さくらんぼ
唄いながらお絵かき
なっちゃんは、ようせい
(たんぷ ....
昨日のゴミ置き場で 
幸せそうに日向ぼっこしていた 
白い便器の蓋が 
今日は無い 

腰を痛めて十日間 
介護の仕事を休んでいたら 

先月の誕生会で 
目尻の皺を下げていた 
 ....
2人暮らし
アパルトマンの7階
食事は窓際

窓外の路地裏では
猫が啼いている

出所の分からないものを
口にしている 私たちは
隔離された この部屋で
少しずつ 壊れて逝く
 ....
ピアノのあしは楽器を支えているのか
それとも音楽を支えているのか
ギターをかき鳴らす仕草は
そのあしに似て、共鳴する独り言
マイクを持って空を指したとき
ひとはただのマイクスタンドでしか ....
夜中の台所に響く 静寂
たくさんの食べ物がある 飽和状態

何も求めない
何も求めていやしない

譲ることに慣れすぎた
長女気質

良い子でいたくて
貴方にできる
全てのこと ....
この歌の横顔にあなたがいなくてよかった

坂の上にぽっかりあいた空は遠くて
青くない方がいい気がした
降ってくる光が指先を透過して
平面なわたしが散らばり始める

透明になれなかった二人 ....
優しい国のふもとでは、
テレビのなかで、パソコンのなかで、
夥しいテントが並べられている。
積み木のような高層ビルの森の透き間を埋めて、
資本家の設計した本土総力戦を生きた、
こころに赤い傷 ....
司教が柵を出るそれまでの恐い蛇

糸あっさりと天を衝き静かなる燃焼

鳥ら遊ぶ糊の湖の低い空

カサカサと鳴く魚枯れ木に漂う

絵の両手に持て余す渦模写間に合う

這う背中を受話器 ....
 わたしは、あなたが思うよりも深く、沈んで、いる。
 それは深海のようであり、深遠のようでもある。
 あなたはあなたが嫌いで、いつも誰かを、装って、いる。
 あな ....
という、会社からのアンケートがきた




匿名で書けるから

日頃から思っていることを好き放題書いてやった



  業務多すぎ (#゚Д゚)ゴルァ!!

  ....
産まれたのは透明な冬
冥王星のなまえをもらった



彼女は海に飛び込む
後姿は蝶の背骨
白い指で息を止めても
朝はきっと来ない
細い髪がやわらかくゆれる
スローモー ....
子宮から産道を通って思いっきり息を吐いたら
絶望が打ち寄せてきた
だけどまだ、母の温もりを知らないので
知るまでは死なないでおこうと思った


階段を登ろうとしたら
絶望が打ち寄せてきた ....
森林の中
ひっそり潜む
小さな月


あさい眠りの
はざ間を泳ぐ
黒い魚影が


ゆらり と
身体をしならせ
ついばんでいく


冷たい魚の接吻に
吸いとられていく
 ....
美術館前の石畳は冷たい雨に濡れ
慌てて開く折り畳み傘は
夢のなかから引き摺りだされたのを
ごねてでもいるのか
機嫌の悪さを隠そうともせず

冷えたこころをあたためてくれた
あなたの背中が ....
ボトル開けてください
マスターは無口で気楽
狭い店内は薄暗く
窓の外にだけ鮮やかな色彩

まだ呑めるまだ夜は浅い
高い酒を黙って呑む愉楽
突き出しの菜はほどほどに辛く
心の中でだけ送る ....
バス停の近くで生まれ
バスを見て育った
バスを見ていないときは
他のものを見て過ごした
見たいものも
見たくないものもあった
初めての乗り物もバスだった
お気に入りのポシェットを持って
 ....
子供たちは
キティちゃんのホークで
なぽりたんを召し上がる

何千キロという海の大きさも
何十万ガロンという容積も
その喫水の深さも
まるで想像できない
きっと、大切なことなのだろう
 ....
「明日、笑おう」
と、
夜の向こうで待つ朝に
投げかける
一握りのこ、え、

ピアノの音色はどこまでも
地平線のむこうの
あなたをすり抜けて
そのむこうに在る
小さなお墓の前で、果 ....
あなたは
いつも楽しそうだけど
時々
みんなから離れて
ぽつんと一人で
カメラをいじっているよ

わたしが寄っていったら
笑って
たまには
わたしの写真を
撮ってくれるから
思 ....
 昨夜の「ぽえとりー劇場」のオープニングは、京
都の若き詩人・choriさんの詩を読んだ。最近
現代詩フォーラムで彼の素晴らしい詩を読んだので、
「ぽえとりー劇場」の幕開けにもふさわしい詩の内
 ....
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070919/135317/

http://business.nikkeibp.co.jp/fb/ ....
■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□
不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】
第146号    2006/1/15発行
■■■■□■ ....
手作りケーキのお店で
あなたを愛した
愛したあなたは
ケーキを作った
作ったケーキは
おそらく誰のことも
愛することはなかった
その向こう
山と海とが
平行に交わっている
窓か ....
破れぬ夢を引きずって
銀色の夜明けにたどり着いたら
大きな花火を打ち上げよう
ただ黙って抜け出した真夜中の後に
大きな花火を打ち上げよう

リタのダイナーはようやくシャッターを開けて
眠 ....
全てを飲み込んで許し
傷つけ吐き出す


片足がほろんでいる男の
肘にぶら下がる女

際限なくせばまり風にうずまく砂は
常に何かを形作ろうとし瞬間
走るように崩れ去り
うめきすら ....
{引用=落花することに歓びがあるとするならば
目の前に横たわる海鼠状の災禍を受け入れてみたい}

あなたと
わたし
コロシアムと密かに呼び合う
誰ひとり立ち入ることの無い塔屋の片隅で
ふ ....
桔梗の匂いです
ほんのりぼかした地平線は
花のうねりが続いています
その上をすべる
乳白色 あおい月
輪郭はまだうすい


   夜はさらさら
   風はさやさや


月は花の ....
あるお腹が空いた日
しょうがなく戸棚を開けた
何もなかった
幸せすら
見当たらなかった


あるお腹が空いた日
雨粒を一掴み口に入れた
なんの感情もなかった
ただ
冷たくなった雨 ....
大村 浩一さんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
きっと、別の呼び名で- たりぽん ...自由詩27*07-11-13
詩を書くことは好きですか- 恋月 ぴ ...自由詩33+*07-11-9
なっちゃん- 佐野権太自由詩19*07-11-9
「_無_」- 服部 剛自由詩32*07-11-6
*アパルトマン*- サバオ*自由詩3*07-11-6
そう結局は深夜ひとりで眠る、それだけのこと- たりぽん ...自由詩26*07-11-5
*静寂の果て*- サバオ*自由詩4*07-11-4
やがてかたちを変えるもの- ku-mi自由詩13*07-11-4
白い夏- 前田ふむ ...自由詩22*07-11-3
絵形見- 黒川排除 ...川柳3*07-11-2
「_あなたの中の、わたし。_」- PULL.自由詩20*07-11-1
「会社への要望を書いてください。無記名で結構です」- むむ自由詩507-10-31
冷え切った冬の最果て- アオゾラ ...自由詩2307-10-31
生きる理由- 小原あき自由詩24*07-10-30
月をついばむ魚- 渡 ひろ ...自由詩30*07-10-28
秋、さすらい- 恋月 ぴ ...自由詩25*07-10-26
創書日和。酒_【ねえマスター?】- 佐々宝砂自由詩4*07-10-26
他のもの- たもつ自由詩2107-10-25
キティホーク- 佐野権太自由詩21+*07-10-24
明け方の記憶- 哲子自由詩2*07-10-23
曖昧ならせん- とうどう ...自由詩25+*07-10-22
詩人・一期一会〜chori氏「賛歌」に見る_幸せの在り処_に ...- 服部 剛散文(批評 ...4*07-10-22
農家切り捨て論のウソ、の嘘- はらだま ...散文(批評 ...16*07-10-21
ソネットの歴史- 木棚環樹散文(批評 ...207-10-19
教室- たもつ自由詩807-10-18
創書日和「酒」- 虹村 凌自由詩1*07-10-18
砂丘- ふるる自由詩21*07-10-18
秋、ふたたび- 恋月 ぴ ...自由詩28*07-10-16
月は花の海を漕ぎながら- 石瀬琳々自由詩25*07-10-16
あるお腹が空いた日- 小原あき自由詩27*07-10-15

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