生まれたときから
屈託のある顔をした君は
赤ん坊のくせに徹底していて
怒り出すと
……いやっ
興奮し出すと
顔が赤黒くなるまで興奮して
泣いているのか怒っているのか
とんと僕には分から ....
   祝・誕生

   祝・入園

   祝・卒園

   祝・入学

   祝・卒業

       入学&卒業が数回あり・・・

   祝・就職

   祝・結婚
 ....
好きな音楽を耳にあてがう
ピアノロック
オーケストラロック
メロディアスロック
からだを
揺れるドアにあてがう
レールを走るリズム
骨まで
届けて
感情よ
出ておいで
ミステリー ....
彼女がいろんな物事についてあれこれと意見を述べている間
僕は視界の隅にある一輪の花について考えていた
もちろん話が聞こえる程度に
ごく控えめに





君がもう話すのは7回目の長編 ....
 漢字の練習とかでさ
 同じ字をずっと書いていると
 突然
 あれこの字ってこんな形だったっけと思うことあるよね

娘がポツリと言う

漢字の書き取りではないけれど
仕事で文字ばかりを ....
僕は冷蔵庫みたいに冷え切っていた
僕は寒かった
僕は毛皮がほしかった
腰まであればよかったな
僕は口に煙草をくわえた
その次にしたいことは
いつも定まらなかった

丘の上から
弟が呼 ....
 現代詩フォーラム50選を発表し、わたしがたのしい。という企画です。
 批評祭がずっと前におわっても、平気で大発表してしまいます。ラスト!
 最後に、感想を書きました。最終行までお付き合いいた ....
 
 
深夜の冷たい台所で
古くなった冷蔵庫が自分で自分を解体していた
もう冷蔵庫であることに
いたたまれなくなったのだ
時々痛そうにはずしたりしながら
それでも手際よく仕事を進めていっ ....
 「人魂」


オイラが死んだときさ
あれ
よく墓場に出るって
あれだけどさ
300Wで光っていたいもんだね



 「ファックス」

置かして
そこ
擱かして
そ ....
{引用=
ごらんよ、僕たちの家が燃えている
帰る場所を失くした孤児は、何処へ向かうのだろうね



顔をあげて 僕の最後の一滴まで飲み干して
ゆるやかに 死に絶えてゆく世界で
胎児の ....
世界は二頭の象が支える巨大な円盤ではなく
真空に浮かぶ球体にかろうじて貼りついている
ざらざらとした薄い膜に過ぎない
と知った日から君は
旅に出る必要がなくなってしまった
それなのに
果て ....
痩せて行く月を眺めながら
君はにこやかな笑みを魅せ
二人っきりの時間はそんなに無いはずなのに

黒猫は二人の間を取り持つように
しっぽを足に絡み付け媚を売り
君はそれににこやかな顔で応 ....
 
 
もっと簡単にあなたを愛したい
複雑な手続きなど経ることなく
もっと簡単に
もっと簡略に

僕は僕の皮膚を越えて
外に出て行くことはできない
僕から出て行くのは言葉
それは様 ....
{引用=

とがった影は、みすてられ
切り取る冬の陽を証明する
見上げる円錐のモミの木から
どこまでも つらぬくように
まっすぐに伸びた

疑うこともせず、迷いもせずに
影を作り出し ....
台風の季節は
内川の水かさが増えて
びゅんびゅん橋が流されていく
毎年流されていく

助手席に深く座って
国道11号線のヘッドライトを目で追う
期待や倦怠で満ちた車内を
MJQ ....
古い鉄の欄干と、煉瓦倉庫と、にび色の水面
イースト・リバーに遺灰を撒いてほしい
ローワー・イーストサイドの
薄暗いアパートの1室での最後

(自由な精神は漂う)

過剰に言葉を組み立てる ....
生まれた命のかずだけ

追憶はある

みんな誰かしらの

何かしらの追憶なのだ


この夜も、あの朝も

昼間もあったか、夕暮れもあったか

七千年まえのナイルの少年の

 ....
ニコライ堂の鐘楼に
大きな黒い月が重なって見える夜
空気は鋭角の厳しさをもって
僕を立ち位置から取り除こうと
鈍くて黒い月光りが刺す。

ニコライ堂の裏を降りて行く坂の途中で
首の長 ....
生き残るということばが
あまりにも鮮やかに映りすぎている
この社会のサバイバルは わたしの中のサバイバルだ
誰かが死んでいくたびに わたしは少しずつ削られていく
削られていくたびにたく ....
{引用=あなたが本当に良い詩を書きたいと思うならば、それは、どれだけ苦労してでもやってみる価値があるはずだ。}








 みなさん批評祭お疲れ様でした!!
 宣言しておりま ....
<椎野いろは>さんの作品、それは「展開の美しさ」

■作品1

つなぎ   椎野いろは

詩になることで
一歩ずつ押しだされ
ひとつ
またひとつ
人間になっていく

詩になれな ....
 2009年9月号の現代詩手帳の裏表紙は、第一回「鮎川信男賞」募集のお知らせでした。
その募集文の中に
{引用=
「歌う詩」から「考える詩」「感じる詩」へと展開してきた現代詩の今日から明日を予見 ....
 優れた詩に出会うというのは、そうそうあることではない。
 それはインターネットの世界も同じことで、ここ現代詩フォーラムにおいても、文句なしに優れた書き手といえる者は全体の1%にも満たないのではな ....
{引用=決して君には映らないのに
何故君は私に映るのだろう}

林檎の皮を剥こうとも君ほどの素顔はない
時の奥にみる廃虚のように
冬の底に横たわるマグマのように
不謹慎ながら、なんて君の炎 ....
指のさき
雪がひとひら、消えました

わたしの熱を、あら熱を
かくまうように
消えました

うなずくべきことなど
何もないけれど、
わたしは確かに
うなずきました

す ....
(※今から書くことは、かなり飛躍した考えで、矛盾に満ちている。私自身、今から書くことを本気で考えているわけではない。本気で書いているとしたら、あまりにも宗教じみてもいる。なぜ書いているのかというと、ふ .... たばこのヤニで煤けたリビングの壁に一箇所
まるで雪景色を穿ったような真新しい壁紙が気になる

あのひとがわざわざ買ってきては飾っていた
贔屓にしてる野球チームのカレンダー
縦じまのユニフォー ....
 
 
夜半から降り始めた砂が
やがて積もり
部屋は砂漠になる
はるか遠くの方からやって来た
一頭のラクダが
もうひとつのはるか遠くへと
渡っていく
わたしは椅子に腰掛け
挨拶を忘 ....
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
一二の時まで、わたしは発光していました。

ちいさなわたしは
空き地のハルジオンの隙間に落ちていた
たくさんの欠片(かけら)を
拾い集めては、
序序にじょじょに発光していきました。
 ....
大村 浩一さんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
娘へ_−だめ親父の伝言−- ……とあ ...自由詩16*10-2-24
創書日和「祝」_めぐる「おめでとう」- 逢坂桜自由詩510-2-23
ミステリーを紡ぐ/きみを分析する/Saturday_/きみが ...- たちばな ...自由詩8*10-2-22
出迎え- 15フィ ...自由詩5*10-2-22
ゲなんとかという現象- kauz ...自由詩18*10-2-20
二年間でズタボロになってしまった- 真島正人自由詩2*10-2-18
現代詩フォーラム50選_(3)- 露崎散文(批評 ...1510-2-17
手紙- たもつ自由詩2510-2-16
人魂- 乱太郎自由詩8*10-2-14
毒見役としての僕の為に- 高梁サト ...自由詩6*10-2-13
無題(世界は二頭の象が〜)- カワグチ ...自由詩1210-2-11
魔法- ……とあ ...自由詩19+*10-2-4
もっと簡単に愛を- たもつ自由詩2110-2-3
影のない女- 月乃助自由詩16*10-1-29
牛乳特選帯(仮)- 手乗川文 ...自由詩13+*10-1-25
ギンズバーグが教えてくれた- ……とあ ...自由詩17+*10-1-24
追憶- 吉岡ペペ ...自由詩1010-1-22
ニコライ堂の鐘楼に- ……とあ ...自由詩15*10-1-20
サバイバル- 小幡日美自由詩210-1-20
受賞者発表(1)- 相田 九 ...散文(批評 ...6+*10-1-19
【批評祭参加作品】<椎野いろは>さんの『つなぎ』と『低気圧』 ...- Kashin散文(批評 ...210-1-15
【批評祭り参加作品】現代詩手帳散見- リーフレ ...散文(批評 ...510-1-11
【批評祭参加作品】客観描写ということ(高浜虚子)- 古月散文(批評 ...18+*10-1-10
ゆらめき- 瑠王携帯写真+ ...13*10-1-8
ロスト- 千波 一 ...自由詩21*10-1-6
勝利という概念は記号の罠だ_仮説メモ- 結城 森 ...散文(批評 ...3*10-1-6
年明けのひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*10-1-5
記憶- たもつ自由詩1610-1-4
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3
夢の欠片(かけら)- ……とあ ...自由詩15*10-1-2

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