きのう
飛び去った飛行機のように
蛾が震えていた
取り残された最後の技師が
数値を記録し続けている
薄汚れた窓硝子の向こう
森を走っていく少年あるいは少女の白い素足が
境界を飛び越えなが ....
初老の母ちゃんを乗せた 
旅客機は 
赤ちゃんを産んで間もない 
姉がいる富山を目指し 
羽田空港の滑走路から 
大空へ 
飛んでいった 

定年をとうに過ぎた親父は 
警備の泊まり ....
この野郎、ピンポンダッシュしたろかな

マンションだと言われればそんな気もするアパートの角部屋
レースのカーテン越しに人の気配が行ったり来たり
どうやら生きてることは間違い無さそうだけど

 ....
T+74.130
Last radio signal from orbiter.{注*=Challenger timeline(UPI)}

切断された管をたなびかせながら
放物線を描いて ....
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
投げ捨てた果実の種が
ことごとく芽吹いて巨樹となり
大地を引き裂いて
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
はらわた ....
パントマイムとしての「無効なユーザーIDが指定された」会話。



表現の自由だけど検閲もブンガクだと言われたらどうする。

そろそろ会員七千のび太ばかりジ ....
 実はワタクシ
 俗に言われるパワハラで会社辞めました。二回ほど。
 原因はまぁ、ボクが仕事覚えが悪くって常識が無い、というところであったりしたんですけれどもね。そうすると上司の指導というものは、 ....
川上未映子さんが受賞した今年の中原中也賞の候補だった
小川三郎さんの詩集、『流砂による終身刑』の詩を読むと、自分の理解している世界の見え方に、りんごの切り口のような割れ目が見つかります。

短い ....
まいにちが

わかりやすいしあわせに

みちた日々であれば

ぼくらはそれを

しあわせと呼ぶのだろうか


春のかおりが

夜にひびいている

ぼくらは

さびしく ....
 
妻の笑い声で目が覚めた
夢の中でも笑いたかったのか
夢の中でしか笑えなかったのか
出会った頃のように
無邪気な声だった
揺すっても起きる気配もなく
いずれにせよ
生まれ育った故郷か ....
 
母とふたり
二両編成の列車に乗った
並んで座った
心地よい揺れに眠くなったところで
降りるように促された
小さな駅舎を出ると
一面のキリン畑だった
みな太陽の方を向いて
長い ....
こたえはいつも
波打ち際にあるから
海をみている
らしくないなだらかな
涙は
とぎれとぎれに使う
不自然な単語とともに落ち
髪を
かきあげてかきむしる
指先に絡まる事実を
爪ではじ ....
教員に 習った英語で デストロイ 俺は対人恐怖症です。
上手く伝えられないのだけれども、俺は人付き合いというのが良く分かりませんし、特に同級生などとはもうどうしたらいいのかわからずいつも目が合うたびにビビリます。毎朝起き ....
雨は、涙のことを知っている気がします。
涙は、海のことを知っている気がします。
海のことを知っている雨は、
風を知っている気がします。
風は、涙のことを知っている気がします。

風 ....
すっかり生ぬるくなったビールの向こうに
睡蓮の花が物憂げな顔で座っている
白い陶器の肌が青ざめて
透き通った光沢を放っている

その清楚な肌に触れることを許した
借金まみれの男の手が離れそ ....
いつも同じ風景だ
同じところに部屋があって
同じところにポストがある

目の前を通る人は違うかもしれないけど
それを見てるのは、いつも私

こんなに人がいるのに
この風景を見るのは私だ ....
前置き

僕の詩には声が必要だ。この事に関しては繰り返し、今までいろいろな場所で述べている。多分、僕の詩自体にまだ、力が足りないからなのだろう。文字の力だけでは足りず、音に頼っている。そんな自分な ....
壊れた空には傷痕ひとつ。
草にまみれて手を伸ばし、
嘘ぶく風が吹こうとも、

夢の切れ端 溶けてはなるまい。

---------------------

あばらの浮いたこの体
流 ....
{引用=
麻酔の切れた
風見鶏は
錆びついた羽で
取り戻したくて
逆回りを始める
けれど
優秀な風見鶏は
一度たりとも
選択肢を誤ったことは
なかったので
わからなかった
西な ....
くたびれた足を引きずって 
いつもの夜道を帰ってきたら 
祖母の部屋の窓はまっ暗で 
もう明かりの灯らぬことに 
今更ながら気がついた 

玄関のドアを開いて 
階段を上がり入った部屋の ....
ポツポツと
感情の中に出来た
吹き出物

それは紅く
腫れ上がって
痛痒く

爪を立て
搔き毟ろうか
迷いつつ

軟膏を塗る
人差し指の胎で
くるくると

 ....
繋がって
また
諦めた
歯がゆさで
ワンマン電車が走っていく

わたしの
肯定を知りたい

たくさんの競争心を
おぼえたふりをしていたらしい
甘やかされている時間にはふと
だれ ....
わいが 浜に春が

きたど ちゅうで



わいが 浜に春が

きたど ちゅうで



おいも 浜に行っきたど


おいも 浜に行っきたど


 ....
沈丁花の、
高音域の匂いがした

夜半から降り出した雨に
気づくものはなく
ひたひたと地面に染み
羊水となって桜を産む

  きっと
  そこには寂しい幽霊がいる

咲いてしまっ ....
 わたしは
 あなたの海に棲む
 あたたかないきもの

 瞳をとじて

 銀のあなたの環を
 くぐり抜ける
 わたしがみえるでしょう

 わたしの
 銀のわたしの環を
 風にか ....
なんでだろう?
釣りなんてぇものに手を出して。
だから何があるんだろう?
まだ結果に恵まれていりゃぁいい。されども、その9割方は苦しみと哀しみしかない。報われたものも確かにあるが未だ報われないジ ....
 遠目には黒い紐に見えた。近寄ってみると蛇の子供
だった。体長は二十センチくらい。JR新幹線駅の東
口を出てすぐの、駅前広場のフロアタイルの上に横た
わっている。尻尾の後ろの、コンクリートの ....
 
 
象といっしょに
列車を待ってる
朝からの温かな風が
服の繊維をすり抜けて
僕のところにも届く
こうして春になっていくんだね
明日はまた寒くなって
雪が降るそうだ

昔、象 ....
 卒業しました。
卒業式にみんなで感動したことがあったり、
しみじみした、
たくさんの人に支えられていたと確認させられた。

高三は勉強するしかない。
思い出作りにみんなは力をいれるなか、 ....
大村 浩一さんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
エネルギー- 片野晃司自由詩1809-4-4
幸福の食卓_- 服部 剛自由詩1809-4-3
ピンポンダッシュは二度ベルを鳴らす- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-3-31
断頭- 片野晃司自由詩2109-3-28
星型の住宅- 片野晃司自由詩26*09-3-28
「_ふぉーらむ?。_」- PULL.短歌1*09-3-28
飲み会での調停【随想】- 北村 守 ...散文(批評 ...7+09-3-22
自分を見つけてしまう色分けされた世界_書評『流砂による終身刑 ...- イダヅカ ...散文(批評 ...8*09-3-18
春の夜- 吉岡ペペ ...自由詩2009-3-18
朝方- たもつ自由詩909-3-17
水の記憶- たもつ自由詩1609-3-16
海にうつむく- かんな自由詩6*09-3-16
反抗- 井上とん ...川柳109-3-16
平成20年度3月14日のことについて- 榊 慧散文(批評 ...509-3-15
創書日和「透」_とうめいの、はなし- ゆうと散文(批評 ...3*09-3-14
恋花(コイバナ)- 渡 ひろ ...自由詩19*09-3-13
乾いた鱗を引っ剥がし- 雨野六也自由詩109-3-13
ねぇ、それはなんなの?(謝罪にならない謝罪と僕のポエトリーリ ...- プル式散文(批評 ...7*09-3-12
壊れた空には傷痕ひとつ。- 雨野六也自由詩409-3-11
彼は空を飛びたかった- 亜久津歩自由詩21*09-3-11
遺影のまなざし_ー四十九日前夜ー_- 服部 剛自由詩2009-3-10
吹き出物- 未完自由詩1*09-3-10
黒潮鉄道- 伊月りさ自由詩35*09-3-9
また_春じゃが- 北星三天自由詩2*09-3-8
さびしい幽霊- 銀猫自由詩24*09-3-5
『リング』- あおい満 ...自由詩5*09-3-5
才能空白賛歌- 北村 守 ...散文(批評 ...1+09-3-5
- 壮佑自由詩9*09-3-3
はるまち- たもつ自由詩2709-3-3
__解毒剤- つぐこ散文(批評 ...409-3-2

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