とどけもの



 ぶどうがとどき
 さんまもとどく

雨もときおりふっている
風もつよい

 あんぜんな部屋の中で
 恋だと愛だのにうつつをぬかす

 これから柿をおく ....
とりあえず、ではじまる朝の洗面所嘔吐している昨日の夢を


長いながい蝶のねむりをほどくとき薔薇の二文字のほころぶを言ふ


とうもろこし畑に無数の歯は落ちて兄弟喧嘩に暮れゆく夕陽

 ....
理由があるのに「理由なんてないけど」なんて云ったのは
強がりなんかじゃないよ、云わば代名詞みたいなものだったから

理由はないけど(明日があるから)僕は寝て
理由はないけど(お腹が空いたから) ....
飛散したガラスの破片が
危ないものだなんて知らなかった
キラキラとひかって
みんながとても喜ぶだろうと
そう思ってた
水風船われた
いつだって世界は僕のものではない
遠すぎる場所のことをうたったところで
僕のちっぽけな道は途切れたまんまだ
蝉しんだ
このまま地獄へ帰ってしまおうか
切ないことばかりを言って ....
啓示は 下された
女が 死ぬ
男は 海に
自殺を 抱き
生き続ける

足下には 泥
むらがる 蟻は
蝉と 十字架を
運び
凹凸の激しい
排便

排便 そこには
美などなく
 ....
サツマイモもらった。ついついさっきまで土の中にいたサツマイモだよ

サツマイモ食べるよ。土から掘り出したばかり、今度は体に入れるよ

サツマイモ、アルファー化した澱粉の色かな。きれいなレモン色 ....
あかい陽が 染めたふりして 告げる恋 上から見下ろす地球はどんな感じでしょうか?
最初は見上げてた大人たちを
見下ろして、
ビルの屋上を眺めて、
住んでる街を見下ろして。

生まれてきてから20年。
20段上ってきたから ....
きみ越しに空を睨みつけても色が変わるはずもないのですが、
いっそのこと蛍光ピンクにでもならないかと思った次第です。

(運動靴で地を踏みしめる。じゃリ、)

そこに落ちてくるのは遮断機 ....
形容詞が
見当たらない

生き物の震えは
魂だ
猫がないたら
魂だ

月が見えるとき
ただ見ている
それなのに
感じながら
ただ見ている時間は
魂だ


手紙が
届い ....
外から帰ったら
鍵が掛かっててお家に入れなかった日
ドアの前で
しゃがみこんで
靴のつま先を見つめていた日

誰かにそばにいて欲しいけど
「どうしたの」なんて言って欲しくない
お友達が ....
ガラス窓の外にはすでに
手の届かない場所に{ルビ向日葵=ひまわり}が
ほほえみを 風にくずして ゆれている

若き日のひとすじな愛の光を
遠い昔へ葬った者の
{ルビ濁=にご}った瞳に消える ....
三発目のライダーキックが、
不発に終わった時。
ジューの命運は尽きていた。

だが、
ここで敗北を、
認める事は出来ない。

来る金目鯛星人の襲撃を、
眼前に ....
蝉が鳴く
じじじ、じじじと

幼いころ
容赦なく照りつける太陽のもとで見たのは
死を甘受して道端に仰向けになった蝉たちだった
彼らはまるで小石のようにただ転がっていて

大 ....
      潮風にのって白髪が
      飛散するのを
      じっと 
      唇をかみ締めて
      耐えていた、
      (藤壺を舐める舌の痺れ)
     ....
「ここから飛び降りるって言ったらどうする?」
「やれやれ。気まぐれなお姫さまだ」
「なによ、その棒読みのセリフは」
「感情がこもっていないんだよ」
「あのねー」
 
 
 屋上、 ....
いつの間にか 鞄に穴が開いていたらしい
どうりで最近 入れた覚えのないものが
たくさんあるんだなと

好き好んでこの鞄に入ってくるなんて
よっぽど物好き
もしくは 穴があったら入りたいほど ....
ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
道端で咲いている花を
力一杯に踏み潰してしまいたい衝動に駆られるとき
臆病なわたしの足は頑なに地面を離れない
だから、その代わりに思い描く

茎が折れ
花弁が散り
アスファルトにべっ ....
友達がたくさんいる
ちょっと狭いけど
寂しくないから

慌ただしくも
ユラユラと
揺られながら

何のためにここにいるのか
知りたくはないけど
涼しさの中で見え隠れ

白い世界 ....
何気ない言葉をひっくり返して
雨にも風にも負けないように油性ペンで
愛してる って殴り書き
丁寧に書くなんて照れくさいや

紙飛行機の形にそそくさと折って
青のグラデーションに向かって放り ....
種子が私を追い越そうとしている
それはとても嫌なことなので
速度を上げる
と、背が少し伸びる
冬に逝った人の名を
夏の終わりになって
帳面に書き足す
遠くが見えるということは
かわ ....
久しぶりに自転車をこいだ


思いのほか重くって 
にわかに
ふくらはぎが 
注意報

堪え 
堪えて 
焼鳥屋を目指す 
男ふたり



「とりあえずビール」

 ....
夕暮れ時になると性懲りも無く
鐘が鳴ります
残された残響があちらこちらへと
物寂しさ残して消えていきます

起きてから寝るまでのほとんどを小さな工場で過ごし
私は随分と前に考えるこ ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
昨日折り紙で折った鶴が
何の恩返しもしないで風に吹かれていった

遠く、青い空のその向う
ぴゅうっと儚い音をあたしの耳に残して消えてった

  そういえば

あたしはふっと思う ....
   止まれ、それから、歩き出そう


僕たちは、生き急ぎ過ぎた。
だから、僕たちに、「死」はいつも身近に囁き続けた。
甘く、優しく、
いつも、いつでも。
それらしく ....
ふなりと 赤い 人形が 捨てられている
もうすぐ 季節が 笑う
一人の  生霊を もう 一人の
生霊が  育て上げ
赤い   人形は 沢山 捨てられる

田舎の馬車 弟の 遺言状が 護摩炊 ....
 ぜひ

 それがはじまり。
 はじまったものが、まわりはじめ、とるるるといまはとまっている。
 とまっているだけか、
 とまったのか、

  それは。

 自立を、ぜひ。
  ....
大村 浩一さんのおすすめリスト(1993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とどけもの- さかな自由詩605-9-6
装飾の鹿- 本木はじ ...短歌1305-9-6
モチーフと確証- さこ自由詩3*05-9-5
コントラスト- さこ自由詩13*05-9-5
切なさ大爆発(夏のせい)- ピッピ自由詩6*05-9-4
排便の海- 奥津強自由詩605-9-3
天高く- 小池房枝短歌905-9-3
君の名を_呼べば_夕陽が_ほお染める。だから、- 小鳥遊儚俳句605-9-3
階段工事- KoーT ...自由詩2*05-9-3
睨みつけた空は青かった。- 椿青自由詩6*05-9-2
手紙が- 石川和広自由詩6*05-9-2
- さち自由詩12*05-9-2
遠ざかる、向日葵の花- 服部 剛自由詩4*05-9-2
「_君よ、チ玉を守れ!。_」- PULL.自由詩12*05-9-2
- 自由詩2*05-9-1
こころみ__3- るか自由詩2505-9-1
やきそばパンはいかにしてなくなり、夏はどのように始まったか- Monk自由詩29*05-8-31
- F (from send ...自由詩6*05-8-31
夜の地下鉄は海の匂いがする- ベンジャ ...自由詩52*05-8-31
投影- 自由詩2*05-8-30
金魚- F (from send ...自由詩3*05-8-30
再送- F (from send ...自由詩1*05-8-30
自由研究- たもつ自由詩14*05-8-30
発泡の夏- 千波 一 ...自由詩20*05-8-30
幻影- KoーT ...自由詩3*05-8-29
君に宛てて- Monk未詩・独白187+*05-8-29
折鶴- KoーT ...自由詩3*05-8-28
止まれ、それから、歩き出そう- newR自由詩405-8-27
赤い人形- 奥津強自由詩605-8-27
自立を- さかな自由詩705-8-26

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