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ぼくはこどもの老人ホームみたいなところにいた

親と暮らせないこどもは

この世に多いような気もしていたし

周りがそんなふうな子ばかりだったから

そう思っていたのかも知れない

 ....
あたしが頭が痛いのは残念ながらあなたといま別れの電話をしているからではなくて二百枚ぶんの入力とずっとあたしの頭のうしろに扇風機の風が当たっていたこととあたしの仕事ぶりというかあたしをずっと金井さんが冷 .... ひとりで生きてゆけるように

おまえはつよくなろうとした

一喜一憂しないように

おまえはいつもひとのために祈った

オレなんかと出会わなければ

おまえはふつうを手に入れていた


日になん千回も ....
空に月が照っている

世界はじぶんのこころだ

失意のとき

目に映るものたちが

励ましを感じさせてくれるなら

微笑んでいてくれるなら

きみの町にいま月は燃えているか
 ....
おんなを縛りマッサージする
シチュエーションに酔うこともなく
こったからだをほぐしてやる
2時間でも3時間でもそうやってやる
そんな気持ちも次第に乳房にうつり
しこったつぼみに執着しはじめる ....
たましいがつゆだくだ

秋の気配

空の雲のないところが

透明になっ



クーラーが前髪にあたっ




かなしくて幻になっていた

風が暑ぬるくほどけていた ....
おんなは夜ひとり泣いたりする生き物だ
目をこすって赤く腫らしたりする生き物だ
落ち込んだりじぶんを責めたり
おんなは忙しくて切実なる生き物だ

おんなはみんな渡り鳥だ
あたまのなかの磁石に ....
おばちゃんに先導されて何気ないビルをエレベーターで五階にあがった
ほそい通路をニ度ほど折れておばちゃんがドアをあけた
そこがコピーショップだった

数分のうちに千元のブランド時計が五百元になっ ....
夢にまたあれがでてきた
あれいらいだ
シンゴが洞窟を持ってしまったのは

女の子との別れならいくつも経験していた
それまで好きで別れたことなどなかった
そんなお人よしではなかった
連絡を ....
こんな顔をして家には帰れない気がした
ヨシミは自転車で夜を町を走っていた
お母さんをさがしてパチンコ屋さんをわたり歩いていた
カゴのなんでもバッグにケイタイがのぞいていた

目からなみだがあふれていた ....
この悲しみはひとにやさしくなれる

いちど別れた女となんねんかぶりに会った

肌をふれあわせる以外のことを夜通しした

この女は最愛だったが

ふたりで制度のなかにくるまれることはなか ....
会社からの帰り道だった
ヨシミは歩道橋から群青を見つめていた
自殺する気などないのに死ぬならいずれこんな場所だと思った
じぶんのカルテ、
群青を見つめているとじぶんのカルテを見つめているようだ ....
蕾はからだの陰毛だった

植物なのに欲情していた

ど真ん中に咲いた花びら

きみが探していた絵本を

いつもぼくも探していた


きみは町の図書館で

その絵本を見つけた

明日からなにを

ぼくは ....
小学生のころ正義帳なるものをつくった

表紙には宇宙に浮かんだ地球の絵を描いた

その絵のうえの余白に、せいぎちょう、と記した

1ページめにはまず、せいぎのるーる、五箇条を書いた

あの頃といまも考 ....
生まれた命のかずだけ

追憶はある

みんな誰かしらの

何かしらの追憶なのだ


この夜も、あの朝も

昼間もあったか、夕暮れもあったか

七千年まえのナイルの少年の

 ....
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
足もとのカラスは飛び去らなかった

朝のホテル街をふたりで歩いた

いいのに、でも、ありがとう、

女を駅まで送っていた

ぼくらはたとえ話のなかを生きている


これは、なにか ....
風が吹いている

青く灰色のピンクの影のなか

夕暮れの香りが運ばれている


いちにちは

誰にかやさしい終わりを告げる

よるに棲息する

わたしは無生物になるでしょう
 ....
九十まで生きたいとか言っていた姉が
今は七十でいいみたいだ
介護を受けれるか受けれないか
ボーダーラインの老人たちの調査をするのが姉の仕事だ
老人は環境をかえるとすぐにボケてしまうらしい
だ ....
まいにちが

わかりやすいしあわせに

みちた日々であれば

ぼくらはそれを

しあわせと呼ぶのだろうか


春のかおりが

夜にひびいている

ぼくらは

さびしく ....
抱きしめてやると

思ったよりも簡単に

くずれるときの声を出した

髪の毛から

あまい胡瓜の香りがする

たがいの爪で

たがいの肉にわだちを描いた


俺は十八だっ ....
胸のいたみに身をまかせ

予感のまえで肘をさすった

空がこどくを叫んでいる

あたらしい緑が燃えている

だっくだっくと坂を下る

つないでいるのは骨だった


 春にむか ....
蛙の/鳴き声は

星の/鳴き声だ

地上の/宇宙で

無機質な/命の

星/鳴いている
夜風がゆるく吹いていた

さくらが銀河のようだった

カップルが一組

川向こうのベンチに座っていた

僕たちはすこし道に迷ったようだ

たまに肘があたる

あてどない人生が
 ....
木蓮はほどけて

黄いろい死斑を散らせていた

桜の木々は赤く汚れて

ところどころに

灰いろのピンクを零していた


季節はひとつを終わらせ

ひとつを始めてゆくというの ....
低いビルのレモン色の入口に

革ジャンにジーンズの女がたっている

マッサージどですか、

日本人ではないイントネーション

暗いオレンジ色の部屋で

中華系のバラードを聴きながら ....
彼女は診察を受けにいった

ひさしぶりで居心地がわるかった

昼食べてるとき、わーってなった

おかあさんも先生と話をした

電話の相手はだれ?

先生は応援してくれると言った
 ....
木々が踊りをとめて黙していた

夜が青かった

外灯が規則ただしい涙のようだった

リズム&ブルースの

ゲゲゲの鬼太郎みたいな旋律

信号に停止するテールランプが

この世の ....
この拳

空気の鏡にめり込ませた

英雄は、寂しいもんかい、

暗い顔をして笑ったのは

そうさ、


このおれさ


この拳

空気の鏡にめり込ませた

英雄は、 ....
雪が散り舞う

気の遠くなる場所から

此処まで君らは降りてきた

君らが人間なら

乾杯といきたいところだ


どうやって来たんだ、

重力で来ました、

途中大変だっ ....
大村 浩一さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
帰る場所- 吉岡ペペ ...自由詩1610-9-20
まだ間に合うよ- 吉岡ペペ ...自由詩310-8-30
ありがとうありがとう- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1410-8-28
月は燃えているか- 吉岡ペペ ...自由詩1210-8-22
午前1時23分- 吉岡ペペ ...自由詩12+*10-8-16
たましいのつゆだく- 吉岡ペペ ...自由詩1110-8-11
おんなについて- 吉岡ペペ ...自由詩1610-8-4
洞窟にかける鍵- 吉岡ペペ ...自由詩610-7-20
洞窟の夢- 吉岡ペペ ...自由詩1410-7-12
群青のサンドウィッチ(_最終回)- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...17+10-6-27
宇宙のものまね- 吉岡ペペ ...自由詩14+10-6-3
群青に突きつけたペンダント- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...8*10-5-28
絵本なき世界- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-4-19
せいぎのるーる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...24+*10-4-14
追憶- 吉岡ペペ ...自由詩1010-1-22
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3
二度とは口にせずにいた- 吉岡ペペ ...自由詩1209-12-7
夕暮れのあしあと- 吉岡ペペ ...自由詩1809-10-18
老いるということ- 吉岡ペペ ...自由詩1109-5-6
春の夜- 吉岡ペペ ...自由詩2009-3-18
いまも何処かで- 吉岡ペペ ...自由詩1708-6-16
バベル- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-26
地上の宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩708-4-29
銀河- 吉岡ペペ ...自由詩2208-4-3
春の切実- 吉岡ペペ ...自由詩1108-3-29
風俗小説- 吉岡ペペ ...自由詩108-3-28
ヒーロー- 吉岡ペペ ...自由詩308-3-27
アラーム- 吉岡ペペ ...自由詩708-3-8
そうさ、このおれさ- 吉岡ペペ ...自由詩308-3-6
旅の杯- 吉岡ペペ ...自由詩1408-2-29

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