春別れ。
杉田蝶子


春なんて要らぬと言われ白梅は ごめんごめんと俯いている

抱き合った十分に降る春雨は思い出に似てぬるくやさしい

言葉などなくて伝わる僕たちはいつものように別れる別れ

軋むほど力をこめた腕の中 軋む心を隠さず泣いた



短歌 春別れ。 Copyright 杉田蝶子 2006-03-07 00:59:35
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