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{引用=
うしなわれたものは、いつもやわいかたちをしている
それならば、うしなわれるまえに
きずつけずに、たいせつにしていたらよかったのに。
水色の浜辺にちいさな時計をてに ....
かつて
グラスから溢れ落ちた
水の音と
いつかの記憶と
夢であり、そのなかの現実であり、
日常と、仮設された風景に。
壊れた右手に接続された眼が、
路地裏に放置された
光の内側 ....
世界はゆめ
みてる
木々の上で
鳥が鳴いている
その光景を見ている
鐘の音が
どこかで聞こえる
耳を澄ます。
日々、
の
暗闇のなか、一日がはじまる どこか
に行こうと、 ....
{引用=
いつからか、おなじ風景をみていて その光景が、なにか いつもと違っているような、そんなふうに想えるような どうしてか、陽射しの注ぐ よく晴れた日のこと
ひとの話し声や、遠くのひとかげや ....
{引用=
いつからか生きていて、
それから
名称のない日をきょうもおくり、
ゆくゆくの事も
少しは考えるけれど、
いつか
夢の
なか
ゆめにゆられて
ゆめの
なか
の
ような ....
{引用=さりゆく夢のなかに
きっと待っていたはずの
いなくなってしまった景色に、
あの朝、
見透かされたような。 束の間の 揺れ ....
{引用=漂泊の 時のなかに ゆめのように 揺蕩う ゆめの、なかで 夢から さめて あてどない 意識に かすかな ゆめの 名残に 仕舞いこまれた 時間と めにうつる ゆれる 視界のなかに 沈む 夕日と ....
いち年、待ったが、助けは来ない
日に三度、出血している。
かさぶたを剥がす神経の海に、日々の挨拶を忘れない
肋骨の外傷は 自然 治癒 に 任せる
レントゲン で X線 の ....
浅瀬、少し水に浸かる
動かしえない程に固形化して
微かに、揺れていた
さざなみに瞼が閉じて、
浮かぶ影に
横切る、淡水魚に
捕まえられる、その光景は
いつ ....
{引用=
いつの日か、還る頃合いを待っていた
ひとけのない停留所に 雨が、降っていた
行き先のないバスに、
いつもの場所で、ブザーを押さずに、
しらない土地へ、行ってみようと
....
{引用=
たとえば そらにわたしが浮かんでいたら
きみは おもしろがって みていてくれるかな
つまらない事が続いて 吊り革から手を離して
ホームに降りるときに
いまいる現実 と毎日 のこ ....
{引用=音}
拾ったノート
裂かれた紙片
路地裏で思案する
この筆跡は、
群青に滲むヤドカリの砂
いまに消える声
ゼンマイの破片
砂利に、ちいさな仔犬
....
{引用=
日々のいたみを忘れるように
ときおり視野の淵をはしる線
四季の陰影をかなでる奏者
モノクロームで、ことたりる
もう
彼方からの
....
{引用=𝘺𝘦𝘭𝘭𝘰𝘸 𝘣𝘪𝘳𝘥} 造花のくきの折れる{引用=(𝘣𝘭𝘢𝘯𝘬)} いつの日か、眠れる
錆びていた工具箱 {引用=「𝘣𝘪𝘳𝘥 𝘤𝘢𝘨𝘦} 揺れる 籠に
御伽話{引 ....
漂泊の時の彼方
伏せられた栞
緑の草原に風が吹いている
樹木にもたれて読書している
きみは近づいて訊く
「なにを読んでいるの」
雨粒は草地に落ちて雲間には嵐の予感がす ....