ベストファーザー賞もらって息子に会えない
空は真珠色 ある春の日の午さがり
風もなく うっとりとあたたかい
こんなとき この散歩道を行き交う人たちの
心臓はみな
真っ赤なチューリップの花に変わるのである
...
クリームなのかシチューなのか
それが問題なのだと言われても
クリームですしシチューですと
答えることしか僕にはできない。
それでも言わせてもらうけども
クリームシチューの正体なんて
ク ...
ゆうちゃんはひらがなをもっている
まあるいまあるい
まあたらしいひらがなを
それをこうえんにもっていって
ぽーんとなげたり
ころころころがして
ひらがなはどろだらけ
...
美しい骸骨を持つ人に会った
美しい詩を書きなさいという彼女は
まだ陸地を夢見ている
昨夜から降りはじめた雨は
静かに庭を濡らしている
窓ガラスに群がるおびただしい水滴
しずくの一粒一粒 ...
夕暮れが近づいて物悲しくなっていく
独り歩くこの道がとても寂しく感じる
広い道の人混みも細長い裏路地も同じ
ひしひしと心に沁み込んでくるものは
不条理と儚さ故の虚無感が唸っている
夕 ...
君の背中にあるくぼみ
肩甲骨に挟まれたゆるやかな
弓なりのカーブ
広い背中を抱き締めると
あまりにも自然に
くぼみに沿う私の頭、頬、
温かく、君 ...
吾妻橋一九七二年六月
つぶれるはずのビアホールで
神保町の石屋の伜と
一八の僕はたらふくビールを飲み交わし
ぐでんぐでんの千鳥足
売り飛ばされたはず(?)のビヤホールは
そのまま生き残 ...
心の庭にヒヤシンスが咲き乱れている。
私は悲しみを言葉にする者。
拙い言葉で眼前のキャンバスを汚す事になろうとも、
現実を直視し、血のたぎりを一筆で描ききる。
昨日の悲しみが今日に及ばない ...
くちびるに触れる鈴の粉
遠雷 器
雫と滴が
すれちがう径
ひとつのなかの無は増して
響きはさらに高くなる
窓の鉛 壁の銀
水の淵を照らす粉
分かれる前の ...
もくれんの
白いたまごが
割れると
たちどころに
小鳥が生まれ
空にむかって
さえずりをはじめる
風が吹けば
はばたく真似事もする
翼は
永遠に無垢なまま
飛び立つことをしないま ...
冬が去ったとは言え
霧に覆われ風にさらされる離島礼文
ようやく萌え始めた草の緑に
きりっとしまった白い袋
鎌倉武士の母衣が花開く
かつては
ニシン漁の男たちが
往来を始める島の ...
街路にいるぼくが
語りかけるとき
胸の塔の
小さな窓があき
風がはいって
搭の中に眠っていた
もうひとりのぼくが
街路をのぞく
去っていくときに
長い髪をゆすって
一度だけ
...
隔離されなければならない 家族から 仲間から 社会から 世界から その場を乱したりするわけではなく 逆にその場に適合しすぎて その場を栄えさせ過ぎてしまうから この社会の網の目が勢いよく不気味に成長し ...
よりよき眠りのために
爪を切った
髪をといた
浴槽の端に身を委ね
足先をやわらかく曲げた
かかとの奥にある
まるく硬い骨は かすかに
光を放った
...
古本を読む中野さん
手垢の主を想う中野さん
空想する中野さん
罪悪感、既視感、微かな飢餓感と
言葉を失った持ち主の幻影を脳裡に垣間見た中野さん
古本を読む中野さん
何故こんな良本が中古品と ...
歩いてゆくのも
タクシーでゆくのも
さくらの窓辺へ
ぶっこわしながら考えていた
小学生が雑に歌ってら
群青色にからだを冷やして
ぶっこわしながら考えていた
青年が愉快に歌ってら
歩 ...
被害者は皆
両手両足を縛られた状態で
コーンフレークを
無理矢理口に詰め込まれて
窒息死しています
これで12人目か
はい、完全に
シリアルキラーの犯行です
あなたがあんまり優しいから、ため息をついてしまいたくなるんだよ。朝露のように現れて薔薇のように砕け散ったあの日の予感を、今もお守りみたいに首からつるして生きている。何かに喩えようとしてはどれものびやか ...
ボンベを爆発させるから
ボンバーだと
間違って覚えたため
やたらボンベにこだわる
爆弾犯はオバハンらしい
オバハンの怒り
北の大地に炸裂
もしおなかに
お月さまの赤ちゃんがいたら
おなかはあかあく光るんだろう
もしおなかに
時間がいたら
そこが人類の突端なんだろう
もしおなかに
駅前マッサージが ...
いま麦藁帽子なんて
麦藁でできてんだろうか
あの愛だってなんだって
本気であれば考えもする
麦藁帽子かぶろうよ
ひかりに風に新緑が揺れている
木につかまって揺れ ...
新緑の街道が雨にぬれている
雲からのひかりで
アスファルトが白くなっている
花の色だけが痛い
新緑の街道が雨にぬれている
こころや自然や霊的なものに
アンテナを ...
Kとのみ名乗るおとこがいた
足の下の、10インチ四方のみ
そこにKは立っている
立ったまま眠り
一本のペン
一枚の紙切れ
夢を綴った
そこにのみ意味があるかのように
不本意にもKは ...
気まぐれな嵐は
ときおり吹き荒れて
数え切れないほど
散り始める
桜の花びらが
舞い落ちては
ゆったりと流れる
どこかの運河の水面を
どこまでも薄紅色に
染めるように
この春は過ぎ ...
蛇口から
ゆっくりと
こぼれて
おちる
透明で
ふくよかな
水の
躍動よ
掌を
舟 ...
ぼくら、たがいに言葉もなく
薄っすらと曇った空のした
だだっ広い荒野を切り裂くような
一本の道を歩き続けた
おんぼろの靴がいつまでもつかと心配だったけど
気にしたとこ ...
俺はこのどでかい建物の中で書類をいじくり
何か血なまぐさい争いでも起きるのではないかと期待していた
人と人とが心底憎み合うような
湿った命同士の争いを待っていた
ところがこのどでかい建物には
...
特に娯楽の
多いわけではない
田舎の夜を
バイクが十数台
直線さえ少なかろう
遅れて五分
めんどくさそうに
追いかけるパトカーから流れる
棒読みの警告
「止まりなさい」
サ ...
公園の桜は葉がそろった
イモ虫は蛹を破り
羽根をのばして
眩しい空の光をめざす
遠いうしろで電車ごっこの子供たち
運転手は僕だ!と叫ぶ子に
皆は、ずるい、ず ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ベストファーザー賞もらって息子に会えない
北大路京介
自由詩
5
14/5/1 20:42
春変化
塔野夏子
自由詩
3*
14/5/1 19:59
クリームシチューとは何なのか
ブルース瀬戸...
自由詩
3*
14/5/1 19:10
ひらがな
小原あき
自由詩
7*
14/5/1 19:09
水族
春日線香
自由詩
3
14/5/1 16:57
挽歌・・・
tamami
自由詩
8
14/5/1 16:48
翼
a-litt...
自由詩
0
14/5/1 13:30
両国橋
……とある蛙
自由詩
11*
14/5/1 12:37
岩手の父に贈る詩
ヒヤシンス
自由詩
10*
14/5/1 11:06
ひとつ 滲夜
木立 悟
自由詩
4
14/5/1 10:36
もくれん
そらの珊瑚
自由詩
16
14/5/1 10:02
レブンアツモリソウ
イナエ
自由詩
14*
14/5/1 9:39
胸にチクリ
殿岡秀秋
自由詩
10+
14/5/1 8:13
twitter
葉leaf
自由詩
2
14/5/1 3:05
よりよき眠りのために
かかり
自由詩
4
14/5/1 2:48
中野さん
ゴースト(無...
自由詩
4*
14/5/1 2:10
さくらの窓辺へ
吉岡ペペロ
携帯写真+...
2
14/5/1 1:33
シリアルキラー
花形新次
自由詩
0
14/4/30 22:58
光の体
ユッカ
自由詩
3
14/4/30 22:53
札幌ボンバー
花形新次
自由詩
0
14/4/30 22:50
コントラスト生死
吉岡ペペロ
自由詩
3
14/4/30 22:33
麦藁帽子かぶろうよ
〃
自由詩
2
14/4/30 22:32
花の色
〃
自由詩
2
14/4/30 22:29
「群青」課題詩 「嵐に浚われた男」
木原東子
自由詩
8*
14/4/30 22:28
小さな春のタチェット
りゅうのあく...
自由詩
16*
14/4/30 21:58
目よ見よ見えない言の花
ただのみきや
自由詩
20*
14/4/30 21:50
On The Road Again ( new classi ...
ホロウ・シカ...
自由詩
2*
14/4/30 18:42
水物厳禁
葉leaf
自由詩
3
14/4/30 18:33
日めくり
Seia
自由詩
0
14/4/30 17:41
境界線まで
游月 昭
自由詩
2*
14/4/30 17:34
2269
2270
2271
2272
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2276
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2299
2300
2301
2302
2303
2304
2305
2306
2307
2308
2309
加筆訂正:
目よ見よ見えない言の花
/
ただのみきや
[14/4/30 22:00]
間違いを修正しました。
<色°彩、のサラダ•〆
/
赤青黄
[14/4/30 19:43]
フォントがうまくいかないので少しだけ形を変えました。また、誤記の部分を訂正しました。読んでくださったかた申し訳ありません。
4.29sec.