幕の内弁当旨し暖かし
花冷えのトランペットの長い音
高架の脚の隙間から西陽が差していて
線路の上にはまだ青い空が乗っている
僕の足元には脚の影が規則的に並んでいる
時折、電車の音だけが走っていく
のんびりと歩いている僕を
電車が追い抜 ...
...
...
鼻毛が出ていました。
鼻の穴からではありません。
鼻の頭からです。
黒々、黒々しています。
まるでヒゲのようです。
抜こうにも短すぎて抜けません。
お前もこうして出てきてしまったか ...
明日の自分に
電話をかける
一枚しか入れない
呼び出し音がつづく
あいつは出ない
いつものことだ
今日よりずっと昔の
思いでごっこに忙しい
呼び出し音がつづく
しょうがなく
昨 ...
小さな島に移り住み
満たされたひとたちは
くだらない寓話を書いた
虫を殺した
テレビを観た
風邪をひいた
支払いを渋った
過ちを悔いた
...
吹き曝しの荒ら家に
青い水溜まり、
懐中時計が沈み
造形を絶えず変化させる窪みの像、
線形時間の詰む停滞を切断し切断し
崩れ開いた天井から降り込む雨に濡れ光りながら
水と水が打ち合い鳴らす ...
「なんであめんぼうは水の上を歩けるの?」子どもは問う
藻のはるプール ぷかぷかと浮く
ぽつりと1人ぼっちで まるで今のわたしのよう
地に足つけず わたしはあめんぼう
――卵がない!
よりによって
妻が亡くなってから
最初の息子の誕生日
わたしは初めてオムライスを作った
息子の大好物
記憶の中の見よう見まねで
決していい出来ではなかった ...
夢みていたのは二十歳を越えることだった
学校も卒業して社会に出て(とりあえず
予感していたのかな)挫折した
そのまま 挫折 を歩いています
挫折ってとても素敵
いまがあまりにも素敵だから ...
デパートの食堂で君はいつの日にお子様ランチを卒業したの
雨だれになりたい
樋を伝って膨らんで落ちて
敷石の上で仄かに爆ぜる
細い雨だれになりたい
せせらぎになりたい
闇とも光ともつかぬ暗がりを抜けて
この世界の遥 ...
のろいぞ、とみんなに言われる
わたしは雨の中動き回り
晴れの日は殻の中
ひょいと持ち上げられては
人間に弄ばれる
これでも地に足をつけて
踏ん張って生きているのだ
わたし ...
始まったばかりだけど
空虚だから
苦しむのは当たり前なんだ
薬莢を使わずに眠れたら
ぼくらはどんなに楽だろう
誰にでもあるそんな引き出しを
身近におもえるようになる ...
キラリと光るものがないと
頑張っても無駄なことが多い
正にきみがそうだが
残念なことに
それを
誰も教えてくれない
何故なら
ほとんどの人は
キラリと光らないから
キラリ ...
ゼロから始まる
終わらないものなど何一つ無いと分かっていたはずなのに
限られた時間を無駄に使ってここまで生きてきてしまった
何か一つでも成し遂げたものは有ったのだろうか
何か一つでも未来に ...
僕のなかの思想が燃える
公園の中を風が吹きすさぶ
穹窿に祈りが刻印される
僕は何者かを求め靴を捨てる
沈黙が時間に色づけする
植物は焦がれている
肺の中を一本の電車が通過する
銀色の ...
空は白い雲に覆われ
山は煙を吐いている
細長い杉が群れをなし
露が垂れる
それでも世界は美しく
それでも世界は残酷で
それでも世界は儚い
波打つ海
靡く稲穂
吹きすさぶ砂塵
...
一日中 のど笛が消えて
卒寿のおひとりさまとなった
いま ひそかに愚痴をこぼしている
無駄口でもかまわない
もっと もっと若かりしとき
声帯を訓練してお ...
野の花に
問うても無駄なこと
そう言って風が通り過ぎる
混迷に一夜を歩き通し
見上げた道の先に明けの明星
それとて
在ることは意志ではない
そう風が言う
ならば何故…
問いを押し ...
努力と根性
には星が捧げられる
たとえそれが
自分のためだけだ
としても
カラコンとメイクで
バッチリ決めて
ありがと のひと言で
不思議不思議
伝家の宝刀になる
って
伝授 ...
うまれいずるものを
おさえこむちからもなく
うまれいずるものは
しずくとなりわたしの腕から流れ出る。
宿命と名づけた
うまれいずるものは
わたしの耳を支配し
目をからめとっ ...
{引用=
×××××××の恋人でした私は
同一の音律で
異なる言葉を紡ぎ続けました
ビタミン剤
青いコンビニエンスストア
小劇場で観たマクベス
同一の脚本で
とても同一な椅子の ...
{引用=
×××××××の身体を構成するパーツがバラ売りされていたら、果たして私はどれを選ぶのだろう。やはり頭部だろうか。いや、私はピンポイントに×××××××の腋を欲するのかもしれない。膣は欲さな ...
それはつまり「彼らの記す湖の跡地を知らないが、
彼らの知らない水たまりの跡地を知っている」ということ。
僕にとって君はなんだったのかと考えるよりも、
君にとって僕以外はなんだったのかと考えること ...
時計の針が壊れた残骸のある
人気のない広場で口笛を吹いている
早朝の光に満ちているが
もはや早朝といった時間を超えている
みな、何かを確かめようと躍起になっている
私は既に確かめ ...
梅雨そらに 家を背負って 角だして のどかに進む カタツムリ見ぬ
いつもある 気にもかけない 星ボシが もの思う夜は なぜかまたたく
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
幕の内弁当旨し暖かし
北大路京介
俳句
0
15/6/28 1:56
花冷えのトランペットの長い音
〃
俳句
2
15/6/28 1:55
影 走る
はて
自由詩
1*
15/6/28 1:24
無題
TAT
俳句
0
15/6/27 23:53
詠み人知らず
〃
短歌
0
15/6/27 23:45
鼻毛
壁壁壁
自由詩
1
15/6/27 23:22
居留守
もり
自由詩
1*
15/6/27 22:50
満たされたひとたち
草野春心
自由詩
1
15/6/27 22:01
覚醒
たけし
自由詩
2
15/6/27 21:27
あめんぼう
じまさん
自由詩
0
15/6/27 21:02
『年中行事』 卵から始まるはな詩⑤
ただのみきや
自由詩
14*
15/6/27 19:17
感想
もっぷ
自由詩
3
15/6/27 18:21
デパート *
〃
短歌
1
15/6/27 18:01
憧れ
青井
自由詩
7
15/6/27 17:36
かたつむり
じまさん
自由詩
0
15/6/27 16:28
薬莢と引き出し
吉岡ペペロ
自由詩
3
15/6/27 15:10
キラリと光らない
花形新次
自由詩
1
15/6/27 14:36
ゼロ
1486 1...
自由詩
0
15/6/27 12:38
僕のなかの思想が燃える
伊藤 大樹
自由詩
1
15/6/27 12:32
凍ってしまった
opus
自由詩
0
15/6/27 10:31
老いの演繹①
信天翁
自由詩
1
15/6/27 10:28
在ることの意味
西天 龍
自由詩
0
15/6/27 10:04
わたし
アンテ
自由詩
1
15/6/27 9:02
ヤモリ
あおい満月
自由詩
7
15/6/27 8:15
Re:Re:Re:
竹森
自由詩
0
15/6/27 7:56
Re:Re:
〃
自由詩
2
15/6/27 7:49
Re:
〃
自由詩
0
15/6/27 7:32
時計
葉leaf
自由詩
4
15/6/27 7:25
カタツムリ
星野つばき
短歌
1
15/6/27 7:11
夜空
〃
短歌
2
15/6/27 7:01
1878
1879
1880
1881
1882
1883
1884
1885
1886
1887
1888
1889
1890
1891
1892
1893
1894
1895
1896
1897
1898
1899
1900
1901
1902
1903
1904
1905
1906
1907
1908
1909
1910
1911
1912
1913
1914
1915
1916
1917
1918
加筆訂正:
『年中行事』 卵から始まるはな詩⑤
/
ただのみきや
[15/6/27 19:33]
誤字、脱字修正しました。
4.04sec.