ぐずる甥っ子を抱き上げ
父はいつでも背中をさすりつつ
時折歌を口ずさみ
廊下や座敷を行ったり来たりと
泣き止み
眠りにつくまであやし続ける。
母となった娘が生まれたばかりのころ
ぐず ...
冷えたソーダの中の気泡を眺めながら
本日の出来事を 頭の中でリピートする
君の声が 柔らかく響いて
淡い気持ちが 気泡とともに消えていく
泣きそうな気持ちには 知らないふりを
...
世を去って久しい、彼女は
開いた財布の中にいた
先日ふらりと寄った
懐かしい店の
薄桃色のレシート
ちょこんと、折り畳まれ
あまりにも無垢な姿で
内にある暴力的なものに屈して
もう自分の味方ではいられなくなって
人生を投げようと
ただ思っただけであった
自分には甘い
気休めの漢方薬とインターネット
腑抜けた鏡像
怒りの拳を振り上げ ...
ずいぶんと
サザエさんチックな名前だなと思った
後ろは刈り上げで
頭頂部にある一本の毛が
風にそよいでいる
マスコミ関係者で
世間的には
恥かきっ子の息子と娘が
いることになってい ...
陸上短距離選手の名において
貴方の元へダッシュする
待ち人でないのは知っている
それでもダッシュする
手の届かないゴールでも
猪突猛進ダッシュする
...
僕はなぜこの道をすすむんだろう
ボロボロになっても
誰からも認められなくても
ほんのかすかな気配しかなくても
この遙かな険しい道を ...
ここに一筋の海があるとして
だけど、そこに何かある訳じゃない
言葉に出来ないような貝殻や
名状しがたい砂浜のアートが
何故だか僕の纏まらない思考を
一瞬忘れさせてくれるだけだ。
例えば ...
離れると 音もなく
落ちた 花びらは
ひとつひとつ 冷たく発光して
私たちは 消失のただなかで
不釣り合いな接続詞を
あてがい 続ける
たくさんの繊細な 傷を
指でなぞり 再生して
...
陽の光満ち、
無数の銀の矢飛び交うなか
私の意識は泳ぎ出し
遠く貴女の声を聴く
久しく憧れ懐かしい
囁くような貴女の声は
やがて天空に力強く木霊して
飛び交う銀の矢を震わせ
降って ...
目の前を見つめる 仏を真似て
波紋は目で汲める
オーラを漢字に当てはめて
色まんちゃーと破目を外す
らしさに取り憑かれて そのままを
目の前で見つめる 鑑に焦がれて
情熱が灰になって残 ...
とにかく今は力尽きるまで
自分の弱さと戦うことだ
力尽きたら
休んでまた戦うんだ
とにかく今は戦うことだ
大丈夫
俺は必ず守られる
浮かび上がる文様の中に
私だけの世界を探す
仕草の向こうに
溜息のこちら側から
しっとりとした音が流れて
重たくなる
湿り気はキライという帰来
描き出される影
そう 一瞬
二 ...
毎朝お弁当を作らなきゃいけないので
私は毎日卵焼きを焼く
冷凍食品の中にひとつだけ
手作りがある
ありがたい、と思ってくれるのか
ただ、また冷凍食品か、とだけかもしれない
昔から私は至らな ...
血液混じりの夕立が
夕凪の前にやってくる
生臭い風が通り抜け
生暖かい体温と
生暖かい気温が
溶け合って少しずつ散逸し
透明なビニール傘越しに
赤き血潮は色褪 ...
『椅子』
もしここに椅子がなければ、
自分だけ
椅子がなければ、
どうするだろうか?
立ち尽くすのか、床に座るのか
だれかの椅子を奪うのだろうか
それとも黙ってその場をさるのか
...
男は自画像を描く
少しも似ない自画像を
鏡を見ながら描く
その面影は兄弟友恋人
鏡は男以外を映す
少しも似ない自画像を
鏡は自画像を映す
静かだ
この現、
静まり返り
沈黙の間に
無音の響き
行き交って
静かだ
音の精霊たち、
掬うコトバに
寄り添って
何も問わないよ 感謝の息吹はすぐに溶けるものだから
1週間分の新聞が出窓に積まれて ビニールの衣
止まない雨はないはずなのに 笑って雨は諭し続ける
山積みの脳疲労 生きるのみに上書きした目 ...
息子が米寿を終えた母親に
あと一年したら帰ってきていっしょに住もうか
といったら
一人暮らしが自由で一番いい!
といって断った
淋しくても不安があっても自由が一番いいようだ
僕はその頂きを極めて、その後で
それについて語っているわけじゃないよ
今はまだ、そこを目指してトボトボ、トボトボ、休憩したり景色を見たりしながらゆっくりゆっくり進んでいる段 ...
揺れて落ちて
踏まれた一粒が
私の涙だった
気がするよ
甘い味をした
透明なままの
レンズが割れて
元に戻せない
何も見えなくなった
夜の深さを
果実で埋めようと
手を掛 ...
コミュニケイションとカンバセイションと
コミュニティーとシチュエイションと
シチューに入れる具を間違えなければ
オタマが凶器に代わる事など
きっと ないんだと 思うの
★,。・::・ ...
Aは本当のことしか言わない。本当のことを言ってもBに馬鹿にされることはないと知っているからだ。
AはBに出会ったことがない。すれ違いすらしたことがない。
BはAをいじめなかった。包丁でAを刺 ...
土埃上空を舞うネオン落とす街
葉緑の端々に散る信号左から変わる
鳥のように翔ける冬がやってきた
雪は柔らかい鉄であり
氷は固まった太陽である
木々は葉を美しく忘却し
川は地球の罪業を循環させている
男は女を承認し女は冬を承認した
女は男を承認し男も冬を ...
サッカーボールと
野球の玉は
蹴ったり
打ったり
しなければ
プレイははじまらない
この地球もボールにかわらない
宇宙というグランドの
思いきり
蹴ったり
打たれたりしたら ...
百円のライターで火をつけて
燃やしたいものは何だったかな
役に立たない教科書の隙間に
少年は卑猥な落書きをした
悲しい眼をして大人を憎み
支えきれない自分の
捻れた感情
百円 ...
帝国と教主国の小競り合いで焼かれた村
地下貯蔵庫の水瓶の中で
姉妹は生き残った
死体漁りに拾われ
奴隷商人に買われ
船で運ばれ
海賊に襲われ
港町の娼館で売られた
銃士 ...
月の下
ヤン族の男が心配そうに
馬の頬を撫でる
女は夜空を見上げる
故郷だった村の
焼け跡
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
おこもり
梓ゆい
自由詩
1+
18/12/13 1:15
気泡
赤椿
自由詩
1
18/12/12 23:59
再会
服部 剛
自由詩
2
18/12/12 23:53
白い封筒にこれを書くのである
奥畑 梨奈枝
自由詩
7
18/12/12 19:47
のり平さん
花形新次
自由詩
2*
18/12/12 19:21
奪取
佐白光
自由詩
3*
18/12/12 18:22
そんなわけで
そおっと生き...
自由詩
4*
18/12/12 17:11
踏切
ふじりゅう
自由詩
1
18/12/12 16:15
LED
長崎螢太
自由詩
11*
18/12/12 16:14
声
ひだかたけし
自由詩
8
18/12/12 15:22
そこの仏の発話
朝焼彩茜色
自由詩
1*
18/12/12 12:17
必ず勝つ
渡辺亘
自由詩
0
18/12/12 10:17
空瓢箪
藤鈴呼
自由詩
0
18/12/12 9:46
かわりばえのしない弁当
這 いずる
自由詩
5*
18/12/12 6:00
潮
高原漣
自由詩
1*
18/12/12 1:56
椅子のいる風景
帆場蔵人
自由詩
6*
18/12/12 1:00
自画像
ケルリ
自由詩
1
18/12/11 23:17
透空
ひだかたけし
自由詩
3*
18/12/11 16:21
心の染み込み
朝焼彩茜色
自由詩
2*
18/12/11 12:52
自由
zenyam...
自由詩
2*
18/12/11 11:58
頂きを 目指す
そおっと生き...
自由詩
6*
18/12/11 10:35
葡萄
ミナト 螢
自由詩
3
18/12/11 9:24
オタマ
藤鈴呼
自由詩
3*
18/12/11 8:55
若い芸術家の二人
ああああ
自由詩
2
18/12/11 5:12
_
雨へのダブリ...
自由詩
0*
18/12/11 4:53
承認
葉leaf
自由詩
0
18/12/11 3:44
円形と球体
こたきひろし
自由詩
7
18/12/11 0:31
百円のライターで
〃
自由詩
3
18/12/10 23:52
姉妹
mizuno...
自由詩
3
18/12/10 23:33
帝都へ
〃
自由詩
2
18/12/10 23:16
1078
1079
1080
1081
1082
1083
1084
1085
1086
1087
1088
1089
1090
1091
1092
1093
1094
1095
1096
1097
1098
1099
1100
1101
1102
1103
1104
1105
1106
1107
1108
1109
1110
1111
1112
1113
1114
1115
1116
1117
1118
4.27sec.