寂しいと
口に出すのがくやしくて
ぜんぜん寂しくないふりをする


吹かれ堕ち
桜の花の無残たる
汚れた悲しみなんかが好きだし


憎みたい
人ならいっぱいいる夜に
憎むきもち ...
疲れても疲れても、上乗せされる日々に
欲しても欲しても、満たされない願望に
憤りを感じる。
重荷だ。毎日の全てが。
谷底だ。マンションの階段を掃除していた日々。
信じられないくらい可愛い子ど ...
朝飯は夕べのうちに炊きあげた
 玄関の埃も掃きだした
 窓も閉じた

出発する
雨の中を出発する
明日の晴れない空に向けて

 訳も聞かずに怒鳴り散らした
 昨日の後悔をポケットに ...
君が言うところの新しいあさが来た
君が言うところのすべきことはできてない
言い訳が見つからない時いつもするように
カーステレオのボリュームをいじる
でかい音で流れてるのが何なのか
僕には ...
母の花鋏を持って庭に下りる
背の高いグラジオラスが
白い雲を背にして並び

赤い花が足元から空まで咲き
さあどうぞと言っている

一緒に埋めた球根が花になり
私の手を握ろうとす ...
生きてるとどうしても
日々の狭い箱の中で
図太いおばちゃんに出くわして
むかかっ ときちゃう
僕の狭い心

そんなおばちゃんの
密かなチャーミングさや
ひたむきさや
ひたぶるさや
...
気持ちいいのは
けだるいから
居留守
居留守も
幾日も
生理カップ
たまったかしら
ボサノバ
聴いたら
けだるいよ
居留守
居留守
吸血鬼だわ
あの足音
重く湿った風が流れる
雨の子が風の中で泣いている

黒く長い葬列

蟻の足元で降りて
葬列に参加する

あのとき雨が降っていれば
この蝶は飛ばなかったのに

あのとき雨が降っ ...
ごつい親指
あつい皮に
食い込ませ

真夏の
昼下がり

むいて
食べさせて
いただきました

夏ミカン

ステテコ一ちょで
煙草くわえて

簾越しに
夕立ご ...
詩は言葉とは違う

詩はイメージの閃光
あるいは、
言葉に先立つ豊潤な沈黙(圧倒的な静けさ)
木霊する声の止めどもない湧出

そうして、
詩が言葉になるとき
詩は遥か彼方に遠去かって ...
そういえば七月を生きる私たちは
初秋のさみしさを忘れかけているのですね

そういえば七月を生きる私たちは
冬の木枯らしの冷たさも忘れかけているのですね

春夏秋冬
忘れた頃に暑さを思い出 ...
あなたはこう呟く
「私は詩を書いてはいけないのかもしれない。
だって私は詩の試験を受けたことがないから…」

あなたはいつからか詩人に憧れた

「すごいですね!詩検定一級を持ってるんですか ...
          un pastiche par moi-même


風がはしゃいでいる

カーテンが踊っている

鏡は立って居眠りしている

コントラバスは酔いつぶれている
...
街路樹を触る

良い子だね

足跡が呼んでいる

前にも後ろにもある

どこまでもある

見つめているうちに

空をみたくなった

ああ季節とはなんだ

ただこんなこと ...
人と人とが交わし合う
ひかりに意味はなく
ただただやさしいいろどりとして
いたる所にひかりが飛び散る

人の生の波そのものである
ひかりはきしみ合いながら
漠然と昼と夜を受けて
疲れた ...
蜘蛛のように
歌うように
少ない匂いを手に取りながら
分けるゆくえを
春に放つ

色を触ったら
どこを見渡しても花火はないのに
花火になった
よく見たら花火ではなかった
だがそれを ...
淡く赤く
想い出のような
タイムの花が咲いた

妖精の足音が聞こえる
密やかに
ハープの音のように

私は眠れない星の子供
窓を少し空けたまま
香りをひとりじめして
夢の入り ...
土砂崩れで
バスは海まで流された

間もなく伊藤くんは帰幽して
妻の敦子さんのもとへ
別れと感謝を告げに行った

幾日過ぎただろう
敦子さんは会社を休み
季節を一つ越えていた

...
一文字違いで
その一文字も隣同士とくれば
切っても切れない関係であることは
容易に理解出来る
イランとウラン

あらん限りの勇気を振り絞って
「てめえら、ごたごたぬかすと
ウラン濃縮し ...
俺の背中の生霊は
眼が合ったと因縁をつけ
そのまま俺に取り憑いた
男子学生だ

あれから肩が重いし
口もちゃんと開かない
吐き気もする

妖怪高校の職員室
俺は怒鳴り込んだ
教師 ...
どうでもいいぢやないか

それは君のくちぐせであり
ぐうぜんにも 君からきいた
さいごのことばでもあつた

ひと月まへ 一緒に飲んで
別れ際にきいた いつものせりふだ
その前に何を ...
歩け、歩け、
ひたすら前へ

母語に吃り言葉を失い
途方に暮れて立ち尽くしながら
貴女の後ろ姿を不意に見い出し

ひたすら前へ
歩く、歩く
 
木霊し続ける声の方へ

今日も巨 ...
古いオルガン
ワックスも落ちて
粗い木目が木漏れ日に萌える

ながいあいだ
大勢の子供達を見送り
一緒に唄ってきた

オルガンの友達は
向こうのピアノの上の
メトロノーム
同じ時 ...
沈黙する宇宙
充血した虚無
断層に突き刺さった白骨

陽は傾き
死者達の視線が乱舞する
茜の空を
遠い目で見ている

俺の傷みは血を噴き
私は瓦礫のような絵を描いている、
白は絵の具で、絵の具の壁は白い、
あなたは私のガラスを叩くでしょう?
私は吹きっさらしの家です

夢ではなくて、死ではなくて、
現実にはふた通りあります、 ...
青だ
ぼくのこの
狂おしい恍惚の色は
まだ瑞々しい渇きに満ち満ちた
果てしない海の青だ

潮騒がする
耳をあてた胸の奥に
白い指のからみ合う
真昼の夢が薫り立つ

熱き血潮の
...
いささか崩れた螺旋の軌道を半睡の水晶体の転がりで追いかけながら、その夜に貪り倒す空虚の後味は渇望の挙句の死体みたいで、仰向けの俺は小さなライトの光を世界の真理のように見つめている、ヘヴィ・メタルは ... 夜中に喉が渇き
母屋の錠を外す
手探りで明かりを点け
台所の静けさに佇む

グラスの氷水を飲み干し
仮に
今が冬であると想像する
台所の静寂は冬の冷気と相まって極まり
僕の吐息は白い ...
あるくとおく、流れ流れて
流されてきた弱さを恨むのか
水にとけた光に問いかけた
転倒した月日の果てしなさ

ただ勘違いしていただけだ

月日は数えるだけしかなく
切り売りして歩くお前な ...
雨が嫌いなくせに
今日だけは雨が降る予感に
嫌悪感が伴わない

子供の頃から認識している
七夕には雨が降ると

いつもそうだった
織姫様と彦星様が年にたった一度
会える日だから
今 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
「寂しい」は、無視するに限るね秋葉竹短歌519/7/10 9:24
苦しみが頓挫する。杏っ子自由詩219/7/10 9:23
六月の家族オイタル自由詩319/7/9 23:37
timmy you koond jos new holew!竜門勇気自由詩019/7/9 22:58
グラジオラスの妖精丘白月自由詩319/7/9 21:58
水と油服部 剛自由詩419/7/9 21:30
居留守ナンモナイデ...自由詩2*19/7/9 21:03
蝶のお葬式丘白月自由詩319/7/9 19:09
夏ミカンナンモナイデ...自由詩2*19/7/9 13:20
詩と言葉ひだかたけし自由詩6*19/7/9 13:18
思秋期あおいみつる自由詩419/7/9 12:23
文字幽霊自由詩219/7/9 8:49
go go墨晶自由詩4*19/7/9 4:40
消滅moote自由詩219/7/9 4:06
ひかり葉leaf自由詩119/7/9 3:33
何も分からないがあるmoote自由詩419/7/9 3:23
タイムの妖精丘白月自由詩119/7/8 21:26
バス停 第10話(最終話)自由詩019/7/8 20:23
イランとウラン花形新次自由詩119/7/8 20:02
剝がし屋ゴデル自由詩2*19/7/8 17:39
或る友へ石村自由詩31*19/7/8 16:45
walk・on 19ひだかたけし自由詩619/7/8 16:31
楽器の魂丘白月自由詩019/7/8 12:06
過剰(改訂)ひだかたけし自由詩419/7/8 10:33
ハチミツ由比良 倖自由詩719/7/8 3:15
最果両性具有自由詩319/7/8 0:35
本能と理性の境界のあいまいな場所からホロウ・シカ...自由詩2*19/7/7 23:47
台所両性具有自由詩419/7/7 22:15
痛み帆場蔵人自由詩11*19/7/7 21:33
七夕の記憶坂本瞳子自由詩7*19/7/7 19:22

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