花瓶の近くに置かれた姉の唇が燃えてゐる。
うす紫色の炎が小さく上がつてゐて、読んでゐる文庫本に今にも火が移りさうだ。
目を細めて見ると、表紙に「菜穂子」と書かれてゐた。
...
静まり返った夜に人々は固唾を呑む
意表を突く歌詞を並べたて
繊細で微妙なメロディーラインで攻める
艶っぽい声にガードされた瞳
おまえは吟遊詩人
魔力のような鳴き声に引き込まれ
...
茅葺き屋根に鳥が舞っております
舞い降りてくるのは雲雀でしょうか
春を尾に引く雲雀でしょうか
茅葺き屋根に陽が舞っております
待っているならススメと云います
陽は待たずススメば夜が来ます ...
表通りの あわただしい正午に
ようやく腰をおろすと
さっきまで 見知らぬ背中が座っていたはずの
この 革張りのカウンターチェアが
ぽっかり冷たい
ーー記憶を失くした 若いピアニストのよう ...
夜になると
いちにち恋をひとつ
棄てようと思って
田んぼの畦道で夜風に
洗われています
やることがほかにないから
しかたがないのです
ここ ...
ここは私の国ではないから
わたしの言葉は通じません
何を言われているのか言っているのか
水の中で互いにぶくぶくしながら
ただただ息苦しくてしがみついてたから
爪は剥がれ肉も削げて皮膚のし ...
製作者の
イメージの崩壊
階段状の
完成経路
段階の崩壊
新たなる水面より湧き上がる
放射状の輪
輪の中の目
生存的まばたき
命の背後に控える
状況観察
再度逆転する構成
構図 ...
冷たい風が吹いています
四月の初めというものはそういうものなのです
暖かいばかりが春ではありません
人の意識がどう認識しようと
見知らぬものはふしぎなものです
見慣れたも ...
保育士とは
世を忍ぶ仮の姿で
実はゴルゴ13クラスの
殺し屋だったんじゃねえか?
それか、ジェイソン・ボーンみたいな
CIAの工作員とかさ
だって手口がさ
どう考えても
素人じゃねえだ ...
都会に出た日は格好付けながら
踵を踏まれず歩きたかったし
一発で止まるタクシーが好きだ
車の窓に映る夜景は多分
いつか燃えなかった
花火のように明るい顔で
さよならを言うよ
飛び ...
紅葉がゆっくり始まり広がってそれと同時に寒さ強まる
四季が好きどの季節にも良い所たくさんあって更に好きになる
何度も聴く好きなアルバム聴き込んで歌詞を覚えて深く意味を知る
雨は止み綺 ...
庭で
風は金色
溶ける時閒
菩提樹だけが見ている
良い四面體の枝だ
少年は「ごっこ」が樂しい
蓋し「縒れ」 獨り遊ぶ
紐で輪をつくり 裸になった氣分だ ...
朝5時30分
げっ歯類の歯磨きが始まる
シャカシャカ シャカシャカ
繰り返すリズムが小気味好い
ユーモアのセンスが
彼等にあるとは思えないけど
生きる為のシンプルな行動が
それだけで ...
曇天ですか
曇天ですよ
これは夢ですか
現実ですよ
現実って何ですか
曇天ですよ
・・・曇天の日。彼女はボクのことが好きだっていう。ボクは戸惑っている。だってボクが好きなのは彼女の友達 ...
生卵立てるとみせて茹で卵 っわかってたし! 四月バカの日
春を感じる人がいる洟垂れる(放たれる)だけの人さえいていい四月
「きみはそう、わたしはこうでそれぞれにちがっていい」は壁にならない ...
潜在的勢力
世界は
射程距離内に
息を潜める
破壊される
隣人の平和
予期せぬ以上に
自らの居場所が
詰まりつつある
革命は
異国民兵士の手の中に
委ねられる
思想は
鋼 ...
自称詩人は
死ぬまで自称詩人でいて欲しい
クソの役にも立たない内向きの感情が
自称詩人を止めることで
外向きに変わった場合
下手をすると
屋上からベランダに降りて
ガラス窓を焼き切って
...
元号が変わろうが
何が変わろうが
自称詩人は
自称詩人のままで
いつまでも
クソつまらない自称詩を
書き連ねていく
屍は屍以外には変われない
万が一生まれ変わったとしても
やはり ...
諸仏のおわします、ダイアモンドの如く不壊なる女陰に敬礼!
赤い、嗚呼、なんて赤いんだ。
あの夕日は、涅槃に達する直前の空即是色の色だ。
赦しの夕日。
全ての女に落ちているあの暗 ...
安寧だとおもっていたら
令和だった
冷ややかな祭祀色のつよい名だ
平成が決まったころを思い出す
平成、なんだ
そんな感じだった
今回はなんだか
古代にタイムス ...
むかしむかしあるところに大正という村で育った少女がいた
彼女は いつしか百歳を超えて
「敬老会に行っても 最近は若いモノばかりで つまらん」と言い
八十を超えている若い衆が ぐっと笑いをこらえた ...
流した涙や
赤く染まる血が
透明になるまで
過ごした時間
ありがとうは
一億人の心を
結ぶ羽根だって
みんな知っている
ギュッと守られた
お弁当箱よりも
偏ることのない
...
現と擦れて詩が浮かび
境と接して死が浮かぶ
現も境ももう近しく
それなら詩と死と
しとしと濡れて
行ける処まで生きませう
現と境の溶けるまで
背負った重荷の露となるまで
背を正すこと、 ...
不意にあなたが
私の前にいたのです
たぶん、あなたにとっても
私が突然現れたように
感じたのでしょう
何もないところに
ふたりで立っていました
この先なんて見えませんでした
ただ、 ...
あの世にも
さくらはあるのかしら
彼岸の始まりの日に夢を見た
目の前には川が流れ
遠く向こう岸を眺めると
見渡す限りの桜が咲いていた
私は、はっとした
ここはさよならの岸辺
た ...
めい
めいとめい
樹木の役割
うんぬんかんぬん
花
ぽんぽん
ぽぽんぽん
生きながら朽ちはててゆく裏路地を愉しむ我のぬるき退廃
初恋のひとを育みたりし店舗(いへ)代替はれるか新装に見ゆ
連座せよ 勇猛を誇りし箔の剥がれては金の兜の黙せし九月
ちんぴらに絡まれる小学生だった
ハガキを書いたり電話をしたり
自由過ぎるくらい好きなひとがいた
薄暗い緑がたちこめていた
そこでゴマダラカミキリをつかまえる
あれが純 ...
自称詩人がウジ虫のように
大量発生した
人類史上最悪の時代だ
自称詩人的な人間は
昔から存在したが
(路上フォークとか)
何の制約も受けずに
ウンコを垂れ流しに
垂れ流すことが出来 ...
とがった心象風景を彩り豊かな地図に描きかえる仕事だった
あるいは
蓄積された夜を薄紅色の朝焼けに浄化していく仕事だった
あるいは
つぶれた恋の上層に永遠につぶれない恋を成就させる仕事だった ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
菜穂子
石村
自由詩
19*
19/4/3 17:17
井上陽水
あおいみつる
自由詩
4
19/4/3 15:36
茅葺きの郷
帆場蔵人
自由詩
4
19/4/3 13:35
席
ぽりせつ
自由詩
7
19/4/3 13:32
せんたく
秋葉竹
自由詩
8
19/4/3 5:21
私の国
帆場蔵人
自由詩
5*
19/4/3 3:02
制作の過程
マサヒロK
自由詩
1
19/4/2 21:23
退化器官としての「元号」
ナンモナイデ...
自由詩
1*
19/4/2 21:01
世を忍ぶ仮の姿
花形新次
自由詩
1
19/4/2 19:56
夜のパレット
ミナト 螢
自由詩
2
19/4/2 13:23
スッキリ感
夏川ゆう
短歌
1
19/4/2 5:19
製圖師の契約
墨晶
自由詩
1
19/4/2 3:56
明るい視点
福ちゃん
自由詩
1
19/4/2 0:16
曇天
パン☆どら
自由詩
1
19/4/1 22:33
かわるもの、かわりゆくもの/即興ゴルコンダ(仮)投稿
こうだたけみ
短歌
2*
19/4/1 21:16
宣戦布告
マサヒロK
自由詩
0
19/4/1 21:16
殺し屋の手口
花形新次
自由詩
2
19/4/1 21:06
家族迷惑
〃
自由詩
1
19/4/1 20:39
仮面の下の倒錯
viraj
自由詩
1
19/4/1 19:45
令和のレ
ペペロ
自由詩
4
19/4/1 15:52
かわるもの、かわりゆくもの
るるりら
自由詩
8
19/4/1 15:15
ハンカチ
ミナト 螢
自由詩
4
19/4/1 14:39
walk・on 12
ひだかたけし
自由詩
11
19/4/1 13:10
約束
高林 光
自由詩
1
19/4/1 13:02
彼岸の、さくら
玉響
自由詩
4
19/4/1 0:17
花のめそらふぉりあ
次代作吾
自由詩
2
19/3/31 23:42
旧立花藩領よりもどりて詠める歌
吉岡孝次
短歌
1
19/3/31 22:56
純粋
ペペロ
自由詩
1
19/3/31 22:42
平成という時代
花形新次
自由詩
2
19/3/31 20:55
離任
葉leaf
自由詩
1
19/3/31 18:01
936
937
938
939
940
941
942
943
944
945
946
947
948
949
950
951
952
953
954
955
956
957
958
959
960
961
962
963
964
965
966
967
968
969
970
971
972
973
974
975
976
3.49sec.