愛する由梨絵さんへ
水坂由梨絵さん、今は杉谷由梨絵さんになりましたね。幸恵さんから届いたお手紙で、あなたが幸
せであることを知りました。わたしたちも優しい養親になった蒼太郎様のもとで楽しい ...
親愛なる由梨絵さんへ
心のこもった丁寧なお手紙、有難うございます。
まだ、杉谷家の娘になったばかりで緊張の毎日だと思いますが、あなたはそれを素敵で優しい言葉
にして送ってくださいましたね ...
職場で仕事をしたり
恋をしたり夢を語ったり
それらをするのがすべて男だったら
登場人物は少なくてすむ
コンパクトに世界をつかめる
つかんで世界と折り合っていける
...
その産声も周囲の空気を震わせて
その場に居合わせた何人かの鼓膜に音を伝えたに違いなかった
その時の周囲の人間の喜びと安堵がどれ程のものであったかと想像しても、すべては遥か昔話だ
本日、選 ...
ひたひたりと障子の裏
板張りの縁側を歩く女の影があった
夢だということはわかっていた
ずいぶん前に引き払ってしまった
もう祖母しか住んでいなかった一軒家
広い仏間には掛け軸も
どこ ...
月の裏に池があったの
あなたは覚えている?
私はクッキーを焼いて
ラズベリーソースをのせた
初めての恋だった
でもあなたは行ってしまった
あの星に種を蒔くと言って
枯れた池を見に ...
パリの妖精
第9話「セーヌ川の妖精」
誰が流してくれたの
子供だろうか恋人かもしれない
マロニエの葉が一枚
セーヌ川をいく
マリー橋の欄干から妖精が
舞い降りて横になり
...
? × ラ 々 Z
I D ラ 木 流
多 川 リ △ ∩ ⊃ 也
2 夏 3 圖
木 乃 伊
亞 儒
2 ヶ
/
閒
/
1 ...
宇宙のむこうへ
理想のむこうへ
灰色のむこうへ
迷路のむこうへ
バスのむこうへ
孤独の向こうのかなたへ
道理の向こうのかなたへ
もう少し向こうのかなたへ
思いの向こうの ...
オートバイには
バックギアがないからね
ライダーは前向きにしか
生きられないんだ
オートバイには
ボディがないからね
ライダーは覚悟して
生きているんだ
ライディングでね
人 ...
並木道で
二つに分けた
落ち葉を触れるたび
どんな言葉や
温かい声も
包めなくなった
身体が痛い
過去にしたくないと
思った時
似たような葉っぱ
並べて見える
隙 ...
一旦、ザルにあげておきなよ。
生活に疲れたなら、旅に出たっていいよ。
小枝から千切れた葉を
風が小川に運ぶ
妖精が降りてきて
流れる金色の葉で昼寝
キキョウもリンドウも
カエルもアメンボウも
メダカもカジカも
二度とない秋の昼休みを
空の下で味わ ...
悪魔の囁きをきく事がある
て
言うよりか
私の正体そのものが実は悪魔で
普段は人間の囁きに耳を傾けながら
生活していると言うべきなのかも
しれない
当然
私の中では
たえず悪魔と ...
知り合いに実に可哀想な男がいた。
俺と同様に洋食のコックだった。東京の下町のレストランで見習いから始めて、そこに十年近く働いた。
なんとか一人前の職人になった頃、父親に呼ばれ郷里の町で父親の資 ...
宇宙が生まれてからあっという間の
この夏
待っていた風がようやく
畳を撫でた
りーん
ちりーん
光の速さでピントを合わせる
この夏
皺だらけになった母の喉元が
麦 ...
ドリアン♪ドリアン♪
ドリアン♪うんちくさい~♪
ホテル(バンコク)近くの
スーパー行ったら
店から臭うあなたがいた
赤ちゃんうんちのような
軽くて甘い汚物臭
ときめく出会いに鼻は
...
何匹や尽きるまで鳴く蝉の声
得意気にスタッカートでカラス鳴く
渓谷や湧水足りず鴨歩く
やさしさは沁みる消毒液の中
おひたしやほうれんそうの思うつぼ
帰り道たまやとぽつり遠 ...
穢以上に汚れて青春の夜
勿体ぶって擦ったマッチの数
試しにその女の頬を
思い切り
ほら平衡感覚が
後から貴方の住所を食べて
鏡の奥に薄れゆく踊り
穢以上に転がって
全くつまらない子供た ...
アンテナから滴り落ちるホルスの朝
遠くかけがえのない自分たちの微笑み
難いだろう?
間違えてしまったんだね
ああ
後悔の海はまるで泥沼かコールタール
その上さらに熱帯の豪雨
昔覚えた煙草 ...
綺麗にしてたつもりなのに
悲しみの中に蜘蛛が湧いた
わたしは掃除機をかけた
ただ、黙って、掃除機をかけた
旅に出よう
今は汽車が走らない線路を
何処までも 何処までも
歩いて行こう
リュック一つを背負い
身軽なままで
あれこれ考える必要はない
ただ まっすぐ歩けばいい
春は足元の草 ...
兄笑い弟泣いた花火は海へ闇へ消え何も残らず
カブト虫カバンに隠し学校へ死んだ弟靴音軽く
廃屋の塀からおいでおいでする夏草に咲いた少女の指
死んでやる孫に向かって言う母をさ ...
楮で言葉の敷布を漉く
ゴマを焼いて墨を頂き
獣の命を筆にする
雨畑の水は鏡のよう
自然の魂と動物の魂
落款だけは私の血を捧げる
宇宙に置かれた墓標には
時間の誕生日と感謝の文字
...
泣いてる子は寄ってごらん
あっという間に満タン
引火点を下げて笑い上戸
心の揮発性をあの空くらい
高く上げてあげるから
レジで払うのは涙でいいよ
百万年前の炭を精製するから
お釣 ...
6畳間のアパートで、
狂おしいほどの責め苦に遭い、
しかしそれは当然の結果であり、
謙虚に認めるべき自業自得であり、
今すぐ撤去を受け入れるのが妥当であり、救済であったのに、未練とやらを、擦り ...
しずかだ
この部屋で飯を食らい
いくつもの賭けをしているかのように
日々の営みがくりかえされる
この骨肉
とうてい理解しえない
この瞬間
けして手元に置くことはできない
握りし ...
親愛なる幸恵さんへ、杉谷家から
あたしが施設を出た、そう、幸恵さんと、初香さん、葵衣さん、琴葉さんとお別れした日、不安と
寂しさでいっぱいでしたけれども、それは大違いで、とても気持ちのいい ...
お父さんアル中だものと言ったら
アルコール依存症と言い直しなさいと
面白い指摘すぎて笑っていたら
お母さん笑った
やばい奴の後ろ姿を見張っていると
適切な距離をつくれるけれど
景色を見逃し ...
くじらの親子が浮いている
滲む飛行船の隣に
ざらつくキャンバスに
のたうつように
植え付けられた
静物
叫びは
甘やかな諦めに変わる
午睡の波間で音もなく
崩れ解 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
初香、琴葉からの手紙
コタロー
散文(批評...
0
19/8/26 0:20
幸恵さんからの手紙
〃
散文(批評...
0
19/8/26 0:19
多能工時代のせれなーで
函館ドラゴン
自由詩
1
19/8/25 23:50
自分が産まれたのって、いつだっけ?
こたきひろし
自由詩
3
19/8/25 23:36
ひたひたり
Seia
自由詩
1
19/8/25 21:59
ラズベリーの妖精
丘白月
自由詩
1
19/8/25 19:50
セーヌ川の妖精
〃
自由詩
0
19/8/25 18:52
凪
墨晶
自由詩
1*
19/8/25 17:41
果て、より
AB(なかほ...
自由詩
1*
19/8/25 16:55
バックギアはいらない
イオン
自由詩
2*
19/8/25 16:24
赤面
ミナト 螢
自由詩
0
19/8/25 13:44
ザル
クーヘン
自由詩
7*
19/8/25 10:54
過去を知らず未来を思わず
丘白月
自由詩
0
19/8/25 8:35
悪魔の囁き
こたきひろし
自由詩
4
19/8/25 7:13
可哀想な人たち
〃
自由詩
2
19/8/25 5:33
風鈴
七
自由詩
17*
19/8/25 1:54
ドリーアン
花形新次
自由詩
0
19/8/25 0:09
短い夏休み
TwoRiv...
川柳
3*
19/8/24 23:44
穢
腰国改修
自由詩
0
19/8/24 23:03
ホルスの朝
〃
自由詩
0
19/8/24 22:46
悲しみの中に
印あかり
自由詩
12*
19/8/24 22:28
線路
美空
自由詩
2
19/8/24 20:44
まねごと――夏から秋
ただのみきや
短歌
1*
19/8/24 20:03
文房四宝
丘白月
自由詩
1
19/8/24 18:24
妖精のガソリンスタンド
〃
自由詩
2
19/8/24 18:03
トイストーリー4
杏っ子
自由詩
0
19/8/24 17:51
無題
あおいみつる
自由詩
7
19/8/24 17:08
幸恵さんへの手紙
コタロー
散文(批評...
0
19/8/24 16:43
長靴
桶谷
自由詩
1
19/8/24 13:18
剥がれた鏡
Lucy
自由詩
5*
19/8/24 12:56
948
949
950
951
952
953
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978
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981
982
983
984
985
986
987
988
加筆訂正:
まねごと――夏から秋
/
ただのみきや
[19/8/25 10:18]
さらに二か所訂正しました。
まねごと――夏から秋
/
ただのみきや
[19/8/24 23:07]
指摘を受け「燃ゆ」を「燃ゆる」に修正。
まねごと――夏から秋
/
ただのみきや
[19/8/24 20:51]
修正しました。
3.56sec.