くだらぬ事に
心をくだく
苦肉の策は
くくる首

飢餓感きわまり
気分のきしみ
危機一髪で
奇跡が起きて

来ぬ日この時
幸福さがし
困難こえつつ
混沌の中

堅 ...
灰色の街道沿いの
深く暗い井戸の底、
白く円かな女の顔が
微細に揺れ動きながら
切れ長の目を閉じ
浮かんでいる

死んでしまった死んでしまった!
わたしは戦慄のうちそう悟り
隣で無表 ...
オルフェウスがアポロンに
竪琴を弾いて涙する
今夜が最後ですと

明日一つの彗星が
はくちょうになって
天に昇ります
それがあなたが見る
私の最後の姿です
卵を二つ置いてゆきます ...
氷が一つ溶けもせず
小川を流れていく
朝日に照らされ
蒸気の煌きのなかに
妖精の輪郭が見える
淡い黄色の羽根
早咲きのすみれが岸に並ぶ
順番に落ちる雫の音は
春をつげる目覚まし時計 ...
白い陶器のマリアに
黄色いリボンをかけたら
春の妖精になった

優しい心が生まれた

心という字は妖精に似てる
夕闇迫る川沿いの道、
君と並んで歩いた道、
一人は一人を置き去りにして
一人は一人で立ち去って
今頃裏庭に降り積もる
雪を静かに眺めている

)孤独なのはわかっていたさ
)どんなに身を ...
1

不思議かい
それは君のノートが
白く見えているのと同じことなんだよ

つまらないかい
でも君が大切にしてきたこととそのはしごと
どっちが確かなことなんだろう



2 ...
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸の辺りに蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
...
痩せたその身体で歌いながら
膝から下は花瓶が潜ってる
みんなに配るための花を
一本ずつ選んでも足りない
歌の中に咲く命も心も
あなたが大切に育てて来た
次は自分で種を撒いて
新しい世界を ...
苺ジャムは煮沸したヘモグロ瓶に詰められ出荷される。
生き物どもの血の色は、本日もストロベリイの真っ赤っ赤。
あの人は
神を知らない
小市民

知りたいのは
明日の天気

傘を持って出たほうがよいのか
そうでもないか

昼は定食にしよう
少し早めに職場を出れば
あまり並ばずに済むだろう ...
私が喫茶店の一隅に座ると
非人称の意識が渦を巻き始めた

)眼前のアイスコーヒーはシャリシャリ音を立てて波打ち
)ガラス張りの向こうは久々の晴天で
)遠くで笑う老人の顔はとても幸せそうだ
...
自称詩人は引きこもりなので
新型ウイルスに感染することはない
従って
下手をすると
自称詩人だけが
生き延びてしまうことになる
それは人類が最も恐れていた結末だ
そんなことなら
いっそ ...
今日の平板を飼い慣らし
明日への傾斜を生きる私は
もう何十年もの間、
口を開いたことがない
者であるかのようだ

)赤く燃える明けの空
)ゴオゴオと鳴る遠い街並み

いったい出口は常 ...
自動販売機で「夏の海」を買った
ペットボトルの海を一日中見て過ごした
水平線には夕日も沈んだ
家に帰り
何処に行っていたのか聞く妻に
海、と答えた
妻は、ウソ、と呟いた
出会った ...
私が大嫌いなお正月を

母がどんなに楽しみにしていたか

考えると涙が出てくる

少しボケたせいか

鯛のお頭が二つ買ってあった
思い出とかそういうの

どうにかして

なかった事に出来ないかな?

君に吐いた嘘が

今更になって重いんだ

荷物を下ろしてしまうように

思い出とかそういうの

なかっ ...
今日も人混みの中にいるであろうウォーリー。
ウイルスの感染にはくれぐれも気をつけてほしい。
めまぐるしく生成する
ふてぶてしく存在する

世界を威嚇して
こんもりと丸まった猫

安普請の家作には
いつか花が咲くだろう

ただいま越冬中につき
Don’t disturb ...
天井を見上げると落ちて来た
鳥かごみたいな影の形が
制服のプリーツスカートになる
自分で立っているはずなのに
両足が無くなった気がしたよ
守られてるだけで動けなくなって
カナリアのように鳴 ...
あれ、さあ
ああ、あれ
どうなってんだろね
さあ、本人に悪気はないんじゃない
でもさ、一応悪いことなわけじゃん
まあ、恋や愛は他人が口出すことじゃないよ
そうかな
そうだよ
奥さんと子 ...
目の前の
馬鈴薯と玉葱の炒めものは
たった一枚の皿であれ
時と所により
どれほどの幸いを、もたらすだろう
風は冷たくて
生温かいよりいいけれど
撃たれていても
失われゆく感覚に朦朧とするのが
口惜しいくらいで
なんとかもう少し
月の光が見られるまでは
ここでこうしていたいのだけれど
雪の精に誘惑された夢を見た
一緒に帰ろうと言った

溶けて消えてしまうのが
怖いと泣いていた

昨日の雪だるまはもう無い

白い陶器のマリアに
黄色いリボンをかけたら
春の妖精 ...
あなたが触れたものすべて
花になっていく
花粉が涙にとけていく
人生は花壇を繰り返し
つくっているようなもの
日に焼けた蜜の匂い
花嫁の気持ちを
色と形にした花びら
葉に隠れた妖精は
温かな波の音聞きながら
明日のために花冠を編む
妖精は深夜ドレスに掛けて
祈りを捧げて帰っていく
海が見え ...
わたしの先を歩むかたち
わたしのかたちの穴を飛び越え
ふたつの機械の音は重なり
小さく小さく泳ぎはじめる


蜘蛛の巣と栗鼠
やわらかな時間を
ゆうるりと降りる
冬が ...
阿修羅が僕を柘榴のように切り裂く

ばらばらで
ばらばらに
己が部分と成る

「ああ生きていた」

液体が滴る
滴りながら
廻って
我が還っていく
情報化時代がもたらす
いわれなき中傷に
ひたすら耐えてきた
可愛い見た目にも
関わらず
食材にされた上
未知のウイルスの原因とされた
この私の無念が
お前に分かるか!

いよいよ
...
進行速度の遅い
乱気流は鈴鹿山脈を越え
大阪平野にフェーン現象を招き
一月の最高気温レコードとなった
毘盧遮那仏よ
立ち出でよ
吐息一風
悪政を焼き払え



...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
かすかな流れシホ.N自由詩220/1/31 2:20
疎隔(改訂再録)ひだかたけし自由詩320/1/30 22:39
双子座の妖精丘白月自由詩020/1/30 21:14
春の目覚まし時計自由詩020/1/30 21:13
春のマリア自由詩020/1/30 21:13
一人は一人でひだかたけし自由詩420/1/30 21:06
Physics Note 1AB(なかほ...自由詩0*20/1/30 19:26
残照ひだかたけし自由詩420/1/30 19:15
ラブレターミナト 螢自由詩020/1/30 17:36
ヘモグロ瓶クーヘン自由詩3*20/1/30 12:17
小市民やまうちあつ...自由詩1*20/1/30 10:23
呑まれるひだかたけし自由詩720/1/29 19:51
人類史上花形新次自由詩220/1/29 18:55
日々ひだかたけし自由詩220/1/29 18:20
夏のコラージュ2たもつ自由詩120/1/29 18:15
ガト自由詩7*20/1/29 17:54
思い出とかそういうの卯月とわ子自由詩120/1/29 14:35
ウォーリークーヘン自由詩0*20/1/29 12:41
越冬猫梅昆布茶自由詩420/1/29 8:46
カナリアミナト 螢自由詩020/1/29 8:17
あれ万願寺自由詩120/1/29 0:19
昭和二十年、或る夏の夕餉服部 剛自由詩920/1/28 23:52
切なる願い坂本瞳子自由詩0*20/1/28 22:40
白い惑星丘白月自由詩120/1/28 21:59
花の錬金術自由詩1*20/1/28 21:59
プルメリアの妖精自由詩020/1/28 21:58
ひとつ つまびく木立 悟自由詩020/1/28 21:02
喰らわれた秋也自由詩1*20/1/28 19:29
ハクビシンではなく花形新次自由詩120/1/28 19:24
希求ナンモナイデ...自由詩3*20/1/28 18:59

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