ぼくが司会をする朗読会の前に 
亡き友の魂に祈る為 
愛する作家の遺作に出てくる 
上智大学のクルトルハイムを訪ねた 

洋館の重い木の扉を開くと 
暗がりの壁に 
一枚の肖像画があり  ...
言葉に溶かされて
解けないようにきつく縛って
精巧なもつれ合い
眼差しはわざと冷たく
仕草だけを頭に残す

置き去りにして後味は吐き捨てて
どうなったって構わないなら
ゆ ...
あなたがくれたプレゼント


あたしに全然似合わないじゃない

あたしの感じと全然違うじゃない


全くの見当はずれ
欲しくないものランキングの上位にいきそうだよ


でも
...
くしゃみをひとつする、と
私たちは地球儀から滑落して空に溺れる
あの日グラウンドから送った影は
手をつないだまま鉄塔に引っかかっていて
捨てられたビニールのレインコートのようだった

バス ...
くうきをふるわせることば
きみのもとへはとどかない

さびしいかい、さびしいよ
かなしいかい、かなしいよ

こころのなかでこだまする

すき、すきだよ、とても

それはつらいだ ...
総武線に乗る
今日もはっきりと黄色いが
乗ってしまえばわからない
終電の一本前
日本シリーズの直前とくれば
立っているひともいない、
空いている席もない、
という絶妙な乗車 ...
しとしと落ちる 泪の粒に
あの娘の顔が うつってる

道路に落ちた ネオンの影を
タクシーが轢いて はじけ翔ぶ

音に消されて
踏めば波打ち
ユメトウツツヲノミコムミゾハ
ドブ板の割 ...
一の一。

 恥ずかしながら、こうした何かしらの文章を書くようになってから、アダルトなもの、いわゆる"AV"を見るようになった。
 最低、週に ...
冬の日の午前

ちょうどそのくらいの影や音

たいせつなことを

たしかめるための明るさは

冬の日の午前

ちょうどそのくらいの影や音
ブイサイン作りながら、その間に温州蜜柑を挟んだ思い出
覚えているのは僕くらいだった

クラスのみんなは大人になってて
できちゃった、できちゃったとませた増産結果を報告してる

順番とはなに ...
「全て私の責任でございます」

年金問題も
餃子に毒が入っているのも
空気が汚れていくのも
高齢化が進むのも
戦争が起こるのも
赤ん坊が夜泣きをするのも

「全て私の責任でございます ...
虹を見ていた
空に放物線を描く光の帯を
虹を見ていた
あの日君と眺めた七色の輝きを
虹を見ていた
ただ黙って見ていた
思い出は今も胸に消えない懐かしい橋をかける

あの日僕らは雨上がり ...
マグカップは一人暮しの部屋
マグカップは白い木製の机の上
白いカーテンは大きなベランダの窓
白いカーテンが小さなソファに触れる
ピアノが鳴っている向かいの一軒家
ピアノの音が途切れとぎれに越 ...
逃走
激しくイレ込む黒毛の逃亡者
疾走
足元が背景になる
失速
ペース配分がブドウ糖を浪費する
42.195キロを完走するため
ハワイと日本が近づく速度で脚を上げ
顔面を強打する
1 ...
記憶は山裾を落ちる雪に巻き込まれながら 
つるつると滑ってゆくのでした
雪の襞にしょぼくれた顔が見え隠れするたびに 
胸のひとところが痛むのですが
折りたたまれた日光のまぶしさに
真昼の星の ...
空は雲ひとつなく
どこまでも
青く澄みわたっている



ぼくは腹が立ったので
空のやつに思いっきり石を投げつけてやった



そしたらあいつ激しく打ち返してきやがった
 
 
おじいちゃんの後ろ姿が
霞んで見えるようになりました
小さく丸まるおじいちゃんは
小さい頃より幼くて
厳格な表情まで
真ん丸の大福みたいになりました
 
時折寂しい声をあげて ...
しらしらと騒ぎつづける常夜灯。白ちゃけた腕と、シーツと、骨と。




言葉なく羊の群か葬列か 食堂へ並ぶ人々の背中




膏薬を塗りたくっても痛いまま白いカルテと暦を散らす
...
香り立つ春の訪れもう少し

梅林雨に降られて薫り死ぬ

梅の香に釣られて歩く遊歩道
僕らは

また
あの光を探しに
旅にでよう

確かにあった
あの

ある光を探しに
魔法を握りしめている
オタオタぬりつけている
透き通るまで引き締めている
母親が調合していた
カードダスの代わりに集めてた
花の名前は知らないが
花の香りの瓶だった
魔法を握りしめている ...
赤縛の空
薄く研いだ朱墨をぶちまけたように
赤が漏れ出していて
まるで感情のよう
それは女性
それは幼児
それは永遠の少年
隣で手をつないでくれる憧れの君は
少し飽きたように
空を仰 ...
「ソフトバンクに変えたんよ」
と、最近高校時の友達からわりと頻繁に電話が来る。
「だってただだし」
と、電話口で笑う男は、私が数年越しで彼に片思いしていることをしらない。


夕べも電話が ...
その一日を
あたしは部屋から出ることなく過ごそうとしていた

必要以上に広い部屋を持て余して

布団の上で重い体を転がす
返す予定だったメールは
ひとつも減っていなかった

嗚呼 あぁ
くらい と ...
あの、病院のにおいってあるよね。
薬品くさいの。
あれ、ぼくは嫌いなんだけど、きみは好きって言った。
ふしぎだな。
そういえば、ぼくがちいさなころ、包帯を巻かれるのが好きだった。
ねんざ ...
キミが得意なカルボナーラ
てっぺんにポコッて黄身がのってるやつ
僕はその光景が味と同じくらい好きだった
『キミは料理が上手だね』
と誉められると決まって
『キミって呼ばないで』
って怒られ ...
ポキリと折れた
砂糖の向日葵

命がないから
元からないから
不死身と思っていたけれど

お日様
失い
折れてしまった

雨で溶けても
もう一度

心の熱に溶けても
もう ...
空想ジプシー
目を閉じて浮かべる
思い出の端のほう
どうせ分かってあげられなくて
知ってあげることができない
そんな空白が
君にもあるんだろう

声も香りも横顔も
忘れる為にあったみ ...
新雪に
軽くステップ
大人気ない?
空を仰いで
ついでに食べよ!


雪が降る
「きれい」と感じる
心が戻る
君を許せて
自分も愛せて


白銀は
明日も示さず
語らな ...
(この散文は「頭痛」の続きとなっています。)
3つの人格、全員に共通してるのはファンタジーに出てくるような異種族であることだ。
{注2人=無邪気で残酷な人格と冷酷で正義感のある人格}には猫のような ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
イグナチオの涙 〜クルトルハイムにて〜 服部 剛自由詩308/2/18 18:25
「離別」菊尾自由詩0*08/2/18 17:50
プレゼント夕焼け空自由詩8*08/2/18 17:47
青を、Rin.自由詩3008/2/18 17:36
ぼくだけの恋ゆうと自由詩3*08/2/18 17:20
寂しい会話(実話)よしおかさく...自由詩3*08/2/18 16:34
空の泪poorgu...自由詩008/2/18 16:25
「 だからぼくは書いてオナニーして読まれてセックスしたい。そ ...PULL.散文(批評...0*08/2/18 16:07
しずかな光吉岡ペペロ自由詩508/2/18 15:58
古い物を思い出すときフクロネヅミ自由詩308/2/18 14:32
そうです、全て私が悪いのです。fuchsi...自由詩108/2/18 14:21
虹を見ていた未有花自由詩17*08/2/18 13:51
朝の隙間木屋 亞万自由詩0*08/2/18 12:31
不適応佐々木妖精自由詩1*08/2/18 11:53
その向こうへclef自由詩0*08/2/18 11:48
fomalh...自由詩008/2/18 11:36
遺書ゆるこ自由詩408/2/18 8:40
白い施設高島津諦短歌2*08/2/18 8:04
薫り夏川ゆう俳句008/2/18 7:51
ある光風音自由詩1*08/2/18 6:42
笑いじわ佐々木妖精自由詩4*08/2/18 4:05
情景と関係秋也自由詩1*08/2/18 2:58
0円亜樹散文(批評...4+08/2/18 2:16
ホリデー瑠音携帯写真+...008/2/18 2:01
病院のにおいゆうと散文(批評...2*08/2/18 1:56
きみ、黄身、キミ智哉自由詩108/2/18 1:05
砂糖の向日葵が折れた冬シュガー・ソ...自由詩6*08/2/18 0:55
twoミョウリ自由詩108/2/18 0:47
優しい雪に感謝シュガー・ソ...短歌3*08/2/18 0:41
イメージ電子ノ猫人散文(批評...008/2/18 0:28

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