蝶ひかりて山の向こうに墜落す


せわしくも花につきさす蝶の口


蝶までの距離のちぢまぬ捕虫網


夜の雷ピンにとめらるしじみ蝶
森が
あれほどさわがしかったのを
夜はいっしゅんにしてねむらせる
あの懐のひろさ
そよ風のてのひらが降りてきて

いいんだよ
だいじょうぶ だよ

ひとりひとりの木々に
そういって ...
ベビーカーに寝かされて 
泣いている赤ちゃんを 
若い母が覗きこみ 
「痛いの痛い飛んでいけ」と囁けば 
不思議と笑みが浮かびます 

産声を上げた誕生の日から 
幾十年の月日は流れ 
...
パーティーで
あなたの袖元を飾るカフス

さりげなく
お行儀よく
おとなしくしてる

シルバーにブラック 
テクスチャーも繊細
おとなっぽく 嘘をつく
あなたに ぴったりだよ

...
水の潤いの中に
声が響くの
夏が透けていく
君が居なくなってた

瞳を閉じたくなる程
遠くの空に
消えそうになる
ささやかな音を立てて
金魚はそよぐよ

赤く 白く まだらでも
...
「コチラハ廃品回収車デス 
 御家庭デ不用ニナリマシタ 
 テレビ・エアコン・冷蔵庫等 
 壊レテイテモ、構イマセン 」 

夕暮れ時に
2階の窓から眺めると 
我家の前の川沿いの道を  ...
夜の二階の窓の外
自分に似たかたちが拍手している
何を称えているのか
窓を開けてみると誰もいない
閉めるとまた
拍手しはじめた










...
微笑みが 目を伏せる
レンズを拒むようにして


「もう生きていたくない」
見えないところにも
まだ傷は残っているとのことだ
(春先に
 裂かれた痕はむしろ眼差しに深い)
風が吹くた ...
影のない喪失感や葉の緑


樹の思想 地割り上昇スパイラル


ビルの谷 光渦巻く矩形の空


雑踏で一人影置く寂しさよ
後ろ髪を引かれる
どうして
妹のように美しい髪でなかったのだろう
暮れていく陽の
もう少しだけ、
を残した
闇が束ねる
手つきはやさしくて
頭をかしげる速度で
すべて委ねてしまいたく ...
とおくの丘で
風力発電の風車がゆっくり回っている
見ろよ あれが相対性理論てやつだ
他人事であればあるほど
てめえだけは平穏無事でいられる
俺は腹がへって
あんちゃんのつぶやきをろくに ...
何故だかこの世界は

酷く居心地が悪くて

沢山の人の中にいると

一人でいるより孤独だった


でも
本当に一人きりになるのは

耐えられなかった



年を重ねて
...
息づかい
途切れて、巡っている
ここから
先に
途はない、きみが
途絶して、
電話がなっている、彼方からの
電話がなって
いる、誰も
いない、彼方からの
電話がなってい ...
雨のなか、

竜が
咲いていた



それは

瞳が
見たのだったか、

耳が
聴いたの
だったか、


あまり上手に
思い出せないけれど、


 あ ...
遠い記憶

あのひとが
言ってくれたコトバ

キミの存在価値は
ボクが認めるって

信じよう

覚えておこう


このそらの下に
あのひともいる


もう二度と
会えなくても
死んでいくことだけが
残された
夜、最後に何を
わたしはしたの
か、分からない
まま、いつの
まにか
閾を越え出ていった、夜が明ける
はるかまえ

きみは目ざめる、きっと
...
出来そこないのヒラメキが余計な希望を与えるモンだから
無駄に盛り上がって今夜も明日への後悔の始まりだ。

心地のいいメロディーがやたらとステップ鳴らすから
思いもしないことを心に誓ってしま ...
朝焼けが星と月とを溶かすから
 君の左で 右手繋いで


ふとんから はみ出した腕の白さに
はっとする朝
夏が始まる


この夜が朝に染み出て消えぬよう
 追いかける日付変更線 ...
おいかける長針と短針

はしり疲れる毎日でも

よあけの街が

うつくしいのは

 希望を灯し続けるから
歌舞伎町の入口の
閉店間際のドトールは
ざわりざわりと熱を帯び
ふわりと結った後ろ髪
たどたどしくも日本語を。



隙間に空いたふたつの穴に
無理矢理おとで封をして ...
 
 
ついに人だけになって
飛んでいる
はたしてそれを
飛行機と呼べるだろうか

翼も動力も
無線さえ持たずに
たどり着く先を失って
空飛ぶそれを
人と呼べるだろうか

私 ...
二人で引いたおみくじは
その元旦の初詣の甲斐があったのか

二人とも大吉だった


大吉にも中身が色々あって

満点の大吉もあれば
赤点の大吉もあるということを
同時に ...
曇天が溶けたアイスのように甘い


暗闇で影踏み遊びは真の闇


日傘さす影のない日の白日夢


白日の影踏む一歩地に投げて
たとえば
月明かりの下 大きな使い勝手のいい山刀を研ぐ
水を跳ね返す 月の光と 鋼の地肌

にごる にごる水を
細く落とすひしゃくからの流れが
零れ落ち 湿った土の上を蠢きながら流れてゆく ...
*もぎとる

少女の頬は、
うつむく程に
色味を増す/と、同時に
大人であることの意味を添え
甘く
そこに増して、赤く
刻々と刻むように
ただ、坦々と
熟れていく
...
いつのまに
夏みかんは
君の味
悲しい歌を歌おう
今日は悲しい歌を歌おう
何があったわけでもないけど
ちょっとココロにスキマ風が吹いただけ


戦争のニュースが流れて
戦争はいけないな、と思った
と思っただけで別に僕 ...
君が降ってきそうな夜を蹴とばした

今日の朝はなんとなく気だるくて、昼前まで寝てた

昼前になったら母さんがうだうだ言うから家を出た

家の外は空気が湿ってて雨降りの予感がした

僕は ...
もしかすると
隣人はにわとりなのかもしれない


あけぼのに向かって響く声は
良く知られる
「こけこっこ」

「くっくどぅーどぅるどぅー」
では、なく

もっとか細 ...
夏がほどけて…

 *
魂迄もが吸い込まれそうな程
深く澄んだ青空の背景に7月が漂う午後に、溜め息一つ
ふうっと飛ばせば、眦(まなじり)を掠めて悪戯小僧の麦藁帽子が天高く舞い上がり
通りすがりの風 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
蝶ひかりて非在の虹俳句1*09/5/31 21:09
果実の番号歌川 至誠自由詩509/5/31 20:40
ベビーカーの青空 服部 剛自由詩409/5/31 20:26
カフス自由詩2*09/5/31 20:18
金魚さん蝶澤自由詩209/5/31 20:04
デクノボウの詩 服部 剛自由詩609/5/31 19:52
ノート(46Y.5・27)木立 悟自由詩309/5/31 18:51
広場吉岡孝次自由詩109/5/31 18:37
矩形の空アハウ俳句309/5/31 18:01
雨香ことこ自由詩5*09/5/31 15:32
たんぽぽ咲きみだれる野っぱらで、俺たちは角田寿星自由詩6*09/5/31 14:21
人間オンチローザ自由詩109/5/31 13:41
息づかい途切れて、巡ってこもん自由詩109/5/31 12:46
伏竜千波 一也自由詩3*09/5/31 12:41
そらがとても青くて風音携帯写真+...509/5/31 12:36
死んでいくことだけが残されたこもん自由詩509/5/31 12:34
藻屑となって消えてゆくBOOKEN...自由詩3*09/5/31 9:58
夜と朝衿野果歩短歌009/5/31 9:00
紺と朝自由詩2*09/5/31 8:55
重いまつげに夜ask自由詩1*09/5/31 7:23
飛行機小川 葉自由詩409/5/31 6:58
縁結びのおみくじ瀬田行生自由詩17*09/5/31 6:45
ファンタジーⅡアハウ俳句109/5/31 6:43
皮を剥ぐゆびのおと自由詩109/5/31 4:16
山中 烏流自由詩3+*09/5/31 3:08
_短歌109/5/31 2:13
悲しい歌を歌おう自由詩109/5/31 2:05
きたない感情がん自由詩2*09/5/31 1:48
にわとり山中 烏流自由詩2+*09/5/31 1:33
夏休み遊佐自由詩3*09/5/31 1:08

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