ちりちりと
夜風が弾ける
肌の面
肉から解離し
タマシイの
涼やか響く
原音が
辺りに木霊し
光っている
脳髄はとろり
蕩けるよう
夜風にうっとり
流れ出す
彼方此方を巡 ...
お待ちのお客様は一人ずつ
降車していった
忘れ物を置いていった
あると知りながら
要らなかったから
裁かれるのを待つ座席で
お登りになっていく次次の人が
わたくしの袖をひらりとかすめ ...
クールラントとラゴスの兵隊は、合して八万。
魔導がいくら優れていたとしても、
十二万の兵力に押し切られては、ひとたまりもない。
アウゼル・ローガンテは苦悩していた。
「クールラントは、いず ...
アウゼル・ローガンテは、クールラントからの密命を、
元老院議会の議題にかけた。
軍国ラゴスは、その印象に反して民主的な国家だったのである。
発言はすべての者に許されていた。
「それは、クー ...
だれかのためにすることが
自分のためにならない
そんなかなしいことはない
自分のためにする
それがだれかのために
なってくれたらうれしくて
歩いてるだけでいつまでも新しくある
そんな ...
日本への避難のおさそい
ありがとうございます
でも今回は残念ながら
遠慮させて頂きます
というのは
日本の人たちにとって
ウクライナの惨劇は
他人事のように
見えるでしょう ...
古いものには
必ず歴史がある
古い服
古い車
古い家┅┅
必ず時間をかけた歴史がある
古いから
価値がなくなるわけではない
「鋭敏な人は
死ぬか、気が違うか、それでなければ宗教に入るか、この3つのものしかない」
と漱石先生はおっしゃています
(「行人より」)
満開の桜を見ると
僕は毎年不安が目を覚ます
進級不安、進学不安、就職不安、転勤不安、昇任不安┅┅
眠っていたさまざまな不安が目を覚ます
花が落ちて緑の葉っぱが生いしげる頃になると
不安もまた ...
僕は目で見ていたのだ
ぼんやりと思っていた 目に
テレビ番組の目の夜の記憶を
目の奥に映しだされた 月曜日の 景色を
焼かれたエビのような目で
ずっと本棚に入っている 借りてきたまま ...
夕食のときに誤って
傷つけた口の中が傷む
悪態が脳裏で曲芸飛行を繰り広げる夜
ラタンの椅子の上で一対の飛蝗が
遺伝子を残そうと試みている
呪縛から解き放たれた
そんなものになりたか ...
池袋地下のフリースペースの管球ラジオ
誰もあおばさんを再生できないけれども
土屋怜ちゃんのおまけでついていった僕だけれど
あおばさんはとても優しくて言葉少ない説得力で
求心力のない僕を ...
裸足で
冷たさを感じて
磨かれた床の上に
横たわりたくなる
衝動を抑え
素足で
熱を覚えた
水を含んだ砂の中に
埋もれてしまう
夢に溺れて
微動だにせず
もはやまばたきさえ忘れ
...
{ルビ奪衣婆=だつえば}に手を振って
自分の手の指が
すっきり全部折れているのを
確認し
ゆったり歩きはじめれば
蛆這い回る
糞と血とはらわたの汚泥が
優しく足をなめる
ただい ...
room
おばけのいない部屋で
ただ古くなっていく手紙
埃が不在をあらわしてはいるが
ひょっとしたらそれは
私から君が
朽ちて無くなるまでのオールド・スリープ
letter
...
軽やかに
憂鬱に
雨降りのなかを
舞いながら
虐殺の街へ
至る
情報は不断に
操作され
犠牲者の数だけ
浮遊する
この世界という
荒涼とした廃墟
戦禍は絶え間なく
欲望は欲望 ...
不透明な昼下がりの中心で火炙りだ。
それは、歯痒さゆえ剃り落とした大雨の日、寝室の川の水。
満月の傾き、
制御不能のグランドピアノが液状化したもの、
...
土曜日の予定聞かれて何もない友達三人と急遽ドライブ
川の水綺麗になって魚増えあるべき姿街は潤う
気分良く二時間コースの道歩く自然のパワー元気の源
しまなみの良い場所良い店探す旅自転車 ...
二〇一九年十三月一日 「断章」
おまえの幸福はここにあるのだろうか、
(リルケ『レース』Ⅰ、高安国世訳)
単純な答えなどない。
(アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ!』第二部・14 ...
プロパガンダとは
特定の思想や行動などへと
人々を誘導する行為だが
ロシアには
このプロパガンダをあやつる
世界一の魔法使いがいるようだ
プロパガンダのなかでも
もっ ...
ラゴスの王、アウゼル・ローガンテは、
祭祀クーラスからの密使と会見をした。
祭祀クーラスの密命は、「ともにアースランテと戦いましょう」
というものだった。アウゼルはそれも予感していた。
ラ ...
そのころ、北の国クールラントでも政変が起こっていた。
国王と王太子が暗殺されたのである。
その首謀者は、誰ともわからなかった。
クールラントでは、国王の孫ジギリスが後継者となった。
しかし ...
鬱なのに
ユーウツと書けず
生真面目に
我にせめいる
美男美女
フェイト・イズ・カインド
説得力をもった誰かのこえが朗々とうたう
運命はやさし
運命はきっときみにやさしい
運命はきっときみを満たす
そこまで言われたら願わずにおれない
願ってもいいのだと ...
ぼくはもうこれ以上増幅したくない
圧迫されていく
溶けた熱い液状の飴にからめとられてその形のまま
熱いまま固まる
{引用=ねじくれたろうぼくの
くろく
ごつごつとした
からだからのび ...
さみしさは海を渡る
正確には海のうえを滑る
すさささと波をうすく蹴立てて
遠いかなたの国へゆく
かなたの国で出会うもの
鳥小屋、豆スープ、神様のかわりの紙
それらがさみしさを取り囲んだ時
...
僕はご飯がうまかったのではあったが
出かけた 緑の中を そして
あれは雨の日だった
雨の景色を見ていたのだ
僕は小さな市電に乗って 街に出た
石畳の景色を春に見て 訪れていた
モナコのサボ ...
雨降る夜に
均衡は崩れ
見知らぬ街の光景が
雪崩れ込む
飛び跳ねるように
沈み込むように
アタマのなかの憂鬱が
ゆっくりと溶けてゆく
遠くの砲撃、小さなカラダは引きちぎられ
遠く ...
幾ら足掻いても檻の中、
箱庭に飼い慣らされた籠の鳥でしょう
みんな己ばがりがそこにいることは変わりがないのに
喚き散らしてみっともないわね、
どうせ誰も振り向かないで欲しいと思っている。
憐 ...
星くずを ちりばめた
ことばのない 頁
月としおり そっとめくった
オルガンの 和音(かのん)
夢のみち ながれてゆく
霧にそっと 雪
花びらにも まなざしがある
なな色に そまる
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
夜風とたましい
ひだかたけし
自由詩
6
22/4/5 19:26
石
這 いずる
自由詩
0
22/4/5 18:28
ラゴス・クールラント連合(四)
朧月夜
自由詩
1*
22/4/5 18:24
ラゴス・クールラント連合(三)
〃
自由詩
1*
22/4/5 18:24
予感
soft_m...
自由詩
1
22/4/5 15:37
ウクライナから日本の人たちへ
st
自由詩
2
22/4/5 11:19
古いもの
ホカチャン
自由詩
1*
22/4/5 10:11
鈍感のすすめ
〃
自由詩
1*
22/4/5 9:16
桜不安
〃
自由詩
1*
22/4/5 9:09
心のウクライナ
番田
自由詩
0
22/4/5 0:50
すべてが所詮は呪縛という名の遊戯であるのなら
ホロウ・シカ...
自由詩
2*
22/4/5 0:13
あおばさんへ
マークアーモ...
自由詩
4
22/4/4 23:48
からまって
坂本瞳子
自由詩
1*
22/4/4 22:50
どっかの一丁目にて
佐々宝砂
自由詩
4
22/4/4 20:07
rainy
あすくれかお...
自由詩
8
22/4/4 19:54
虐殺の街
ひだかたけし
自由詩
5
22/4/4 19:26
みずのいろ
あらい
自由詩
0
22/4/4 19:04
自然
夏川ゆう
短歌
1
22/4/4 18:17
詩の日めくり 二〇一九年十三月一日─三十一日
田中宏輔
自由詩
12*
22/4/4 16:02
ロシアの世界一の魔法使い
st
自由詩
1
22/4/4 10:44
ラゴス・クールラント連合(二)
朧月夜
自由詩
1*
22/4/4 9:59
ラゴス・クールラント連合(一)
〃
自由詩
1*
22/4/4 9:57
ユーウツな人
足立らどみ
短歌
2
22/4/4 6:46
寝かしつけのメロディ
万願寺
自由詩
1
22/4/4 2:28
病熱
凪目
自由詩
1
22/4/4 1:03
やがて重なる
万願寺
自由詩
1
22/4/3 21:52
訪問地の風景
番田
自由詩
0
22/4/3 20:36
雨降る夜に
ひだかたけし
自由詩
3
22/4/3 20:25
クライテリア殉教
あらい
自由詩
0
22/4/3 18:25
るる・りり・らら
soft_m...
自由詩
1
22/4/3 15:19
413
414
415
416
417
418
419
420
421
422
423
424
425
426
427
428
429
430
431
432
433
434
435
436
437
438
439
440
441
442
443
444
445
446
447
448
449
450
451
452
453
加筆訂正:
アルカイック・モノローグ
/
ただのみきや
[22/4/5 8:49]
修正
アルカイック・モノローグ
/
ただのみきや
[22/4/3 16:39]
修正
3.57sec.