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日本語と言う言語のすごさを私は
知りつつある。
まぁ 自分の命が絶えれば 私の中の思想は
また 誰かに純粋には伝わらないのは
百も承知であっても
その悲しみにきっと打ち勝ってくれるだけの力を ....
夜が消えた、ハミガキ消えた 虫歯も。歯医者に行かずにすんだねコラッ 夜は暗く明るいものをくらますから 虫のオナラの音が聞こえるプゥ〜 目薬を誤って眼鏡にさして あらやだ お腹をすかせすかせてステー ....
....
あやまちなどひとつもなく、
おそろしい精度で
どこまでも正しく列べられた
タイル、いちめんに咲く文脈と、
そこへかたくなに交わりつづける
いくつかの脊椎が灯火する街は、
放射のみどりにあお ....
紅白歌合戦に誰がでるのかとテレビは繰り返し
コタツに老婆がひとり
印刷された年賀状に「今年も健康でありますように」と、娘に書き添えた
大海原は苦手だ
小さな滝壺を庭にしてひっそり暮らした
時々、「見晴らし岩」に座り、遠くを眺めた。
渡り鳥のような大空は苦手だ
見捨てられた小さな神社が裏庭だった
時々、「千年杉」の枝から ....
僕には忘れなれない…
クリスマスがある。
君と出会った頃…
僕にはお金がなく…
君には何も…
買ってあげられなかった。
それでも…
クリスマスくらい…
何かプレゼントしたいと思 ....
風が
やすやすと
国境を越えて
やってくる
クリスマス寒波に
背中を丸めて帰りを急ぐ人の
ひとりにひとつ用意された家路をたどれば
夜に沈んだ土地に
ぽつり、ぽつりと
灯りがともさ ....
ジュリーさんは天使なので
だんごを
あげます
と
いって
だんごを
さしだして
はねのけられたばあい
どうやって
あしたから
いきて
いけば
いいのか
むずかしいから
あげ ....
映された暗闇が
温かいのに
苦しくて
この髪この声が
のびてゆく先に
ふれたのは月光
冷たいひかりを
ひとつだけ
静かに受け止める
まっすぐでいたい。
子供はお菓子でできている
あるいは機関車トーマスとか仮面ライダーとか
おとなは憂鬱でできている
打算と愛がごちゃ混ぜの変な生き物だ
一本の鉛筆の語る世界は広くて遠くて
芯の通ったその ....
小学校は
投票所になっていた
冬のひととき
ぶらさがるカーテンの波を
光の風が揺らす教室
長靴にしのびこんだ
濡れ雪を気にしながら
ま ....
床をみがいて
部屋じゅうに火をうめる
相変わらず窓べに立って
術なくそとを見つめる
知らないひとの背中が
つぎつぎと消えてゆき
今日も今日が終わるね、
と言うと
終わる ....
すべてゆめだったのよと
言えない朝がきて
わたしたちはまた方舟の残骸を
待つことになる
ひた隠す傷跡をごまかし
あといくつの痛みを抱けば
その海を渡れるのか
....
僕という生命体に
物質が凝縮されているうちに
言いたいことを言ってしまえ
恥じらいと
体裁を
かなぐりすてて
奥底から飛び出す ことば
ぜいたくものの代わり
顰蹙なら買い占めてしまえ
....
冷たい水のような闇をかき分けて 叫びだす一歩手前の植物たちを いつまでも一歩手前でとどめるために 踏みしめて歩く 冷たい水のような闇の水圧は高く わずかに届く水溜りの薄明かりさえも 何も映さないために ....
僕に守るべきものは何もない
潰れた喫茶店の前を通り過ぎる
そして 西海岸を 目指していた
瞼の中に 過去の自分を探していた
僕は書いていた 詩を
僕は有り金を無くした
できるこ ....
せんせいが言った
好きな人どうし、ふたりぐみになりなさい
みんな、あわてて、ふたりぐみの相手を探しに走る
適当に、となりの子とでも手をつなごうと思ってたけど
となりの子はとっくのとうに
向こ ....
毎日どこかが痛い
雨が街を一斉に叩く音で目が覚める
億劫な、暗い灰色の朝に
独り、目をこすりながら時計を見た。
午前5時半。
雨が降ったって
雪が降ったって
強風に煽られて
....
気がつくと
このところずっと
背中を
壁につけていた気がする
壁は
崖なのかな
盾を
背負っているのかな
前への注意はしているけど
なんて考えていたら
壁からの
....
自分を慰める歌も
持ち合わせていないので
枕の上に
生贄のように
投げ出した腕
手のひらに
種が芽吹いて
止める間もなく
こぼれる
花
花
紫苑
私は後悔して ....
誰かが
だましているんだなと思う
ぽかぽかとして
冬なのにこんなにあたたかい日は
だから
あたしは
まーだだよと言う
あわてて
かえるが起きてこないように
誰かに
だまされ ....
夫婦喧嘩しながら
酒を飲む
楽しい酒ではないけれど
つまみのイクラを
一粒一粒舌で潰しながら
時が過ぎていく
その一瞬にも
互いの言い分が述べられて
これは生きてい ....
かわいそうなことに
あなたには 出口がない
幸いなことに
わたしには 出口がある
入り口だと思っているかもしれないけど
それは ほんとうは 出口なのよ
排出する
蠕動する
....
朝起きなさいと叩かれる畳
撒きあがるダニの死骸
目覚まし時計は横虐に喚く
「それは布団から出る事とは違う」
「ベルを黙らせれば済むことでもない」
けれど彼らは毎朝毎夕起きら ....
青い空が続いていた
僕は一人で長い間バスを待っていた気がする
疲れていた
一人で考えることの全てが虚しい
波の音を聴いた
そこへ緑の山の匂いが漂っていた
きっと もう訪れること ....
ハイボールは 夢の味
含んだ途端に 下が高速回転し
イラナイ発言を 繰り返すので
トタンで閉じて しまわないと
非常に 危険な 飲み物なのですヨ
コニャックの文字で
必ずコンニャクのぬ ....
明日か明後日か
いよいよ世界が滅亡する
という噂が
まことしやかに流れていた
タマンキの弟子達の中にも
それを信じるものがいて
信じないものとの間で
言い争いになっていた
それを見かね ....
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