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いつからか小鳥が来なくなった
名も知らぬ小鳥たちが
毎朝訪れ、よちよち歩いているのを見て
囲いのある私の生活も
悪くないと思えていたのに
いつからか朝の声はしなくなっていた
流浪の ....
「通学」
しょうがっこうまで
あるいてかよった
ちゅうがっこうにも
あるいてかよった
こうこうまでは
じてんしゃでかよった
それからはもう
かえってこなかっ ....
アイスノンで、
君ふっかつ。
ナニはなくとも健康第一。
ボクもそんな気ィしているナ
ふんふんふん♪
ランランラン♪
たんたららん♪
芸人根性丸出しでネタ出そうするやつぁ好きじ ....
そのネコは知らなかった
じぶんの名前すらも知らなかった
何度か名前をつけられたような気もするが
そのどれもが耳に障って
じぶんの名前だとは思えなかった
ある夜、六丁目の方角に流れ星が落ち ....
べつに、
41年間、彼女ができなかったけれど、
孤独なんて感じたことがない。
これも、おそらくは、
逆説で、
じつは、
孤独を感じないようなにんげんだから、
彼女ができなかったの ....
{引用=
指の先で三日月が伸びる夜
まるまるふとった空に
ふぁんたじいを映して
げんじつが困ってしまうような視線で見た明日の
嘘
熱烈な
*
光を集める目のなかを
飛 ....
「有害な空気を生み出す煙突のようだね」
そう呟いたのは、他でもない私の心でした
体内をぐるりと回り行き場を失くした有害物質は、ため息と共に吐き出される
透き通った冬の空気
吐いた息は煙 ....
有馬二郎(英語: Arimajiro)は、哺乳類有馬目に属する動物の総称。有馬二郎科のみが現生する。
【分布】
北海道からアルゼンチンにかけて分布している。
【形態】
最大種はオオ有馬 ....
少し遅れているが、それはいつものことである。待ち合わせのレストランまで、バスに乗っている。乗客はすでにほとんど降りてしまった。もうそろそろだろうと思い、手元のブザーに触れると、無数の赤 ....
サブカルチャーに埋もれた頭
日夜 感傷 自己憐憫の輪廻
気がつけば五年、気がつけば十年と
都合の良い解釈 オートマティック
気が付けば死
こんな人生も悪くない とか何とか ....
空白を塗りつぶす
色を慎重に選び
枠からはみ出さぬように
息をつめて
私には絵を描く才覚などない
から
他人の描いた線画を
色で埋める
五十色入りの
色鉛筆の缶が私の器量だ
....
天高くヒト肥ゆる秋雨の宵
換気扇がブーブーと油煙を吐いて
焼け爛れたローズマリーの匂い
隣のアメリカ人は今夜も豚肉らしい
ブーブーブー これで一体何頭目?
カンサス・シティーの豚舎の嘆き
....
風はとうから吹いていて
それはまるで空回りする蔦のように
くるくるとからみつき
見えないままで終わるよう
まぎれもない事実のように去って行った
振り向くことはしなかった
夜中にのどが渇 ....
目覚めると真っ先に君の二の腕を求めた内側から蝶の刺青を浮かび上がらせるそれを僕はどうして失ってしまったのかほとんど無自覚のまま
本当に美しい言葉は永遠でも真実でも物語でもなくあなたの唇が開いたと ....
手は内側を流れる音楽を運動に変換して紙の上に文字としてしたためる。紙に落ちる手の影は皮膚の内側の湿潤で深く染め上げられている。私は友に手紙を書いているのだ。友は声として仕草として視線として輪郭として色 ....
1
孤独というものは私の中の腫瘍のようなものだが、それが私の目に付くようになったのはいつの頃からだろうか。私が幼い頃にも孤独はあった。孤独の種があった。孤独の種というものは、母の孤独が、胎児の ....
いとしあの娘のおそい夕食
いとしのタラコスパゲッティ
すこしのびすぎたのは
洗い物がたまってたせい
タラコがこまかくからんでる
海苔も醤油もオリーブオイルも
カルピ ....
あんなにも忙しくぼくの脚はうごいていたのに
それいじょうに
踏みしめていたものの方が素早いなんて
なので、いつまで此処にいられるか
ぼくはじっさい
心もとない気分です
....
週末に会いに行く
海辺でおしゃべりする
夜になる
顔が見えなくなって
月明かりの下
今までより君が見えるようになる
言葉が消えていく。
たんぼにたって
まっている
めをとじながら
まっている
いなほをざわめかせて
やってくる
かぜの
れっしゃを
空白にワインを注ぐと
それは好い音がする
高価なものでなくてもかまわない
ワインであることが重要なのだ
瓶の口が空白に触れ
香りが立つと
耳を澄ます
ゆるゆると空白の肌を滑り落ちる
....
泉の下にわたしの心があって
水を通して わたしは息づく世界を感じていた
風が起こり 日が陰ろうとも
何年もの間
いつも涙目のわたし
ほんとのことなど 知らないままだった
....
家族といっても母とふたり
小さな箱のような部屋を
小さく切り取ったテーブルに
向かい合うことは少ない
たとえば小さい頃は鍵っ子で
学校から帰っても一人
母は生きるために働くことに懸 ....
消失に見えて 絶えず繰り返しているもの
見えなくなったと見せかけて
心には根深く残っている
が 全く其処になかった……或いはないものとして
処理されているもの
そう処理され続けて ....
君は僕の手のなかで息づき育ち
あどけない眼差しを世界へ……僕へと向けていた
余りにもそれが無防備で いたいけで
愛おしく 慈しんで
叶うことなら 僕は君を盲目的に
手のなかに ....
あたしは
妊娠がわかると すぐ
あかちゃんのことを
愛称で呼ぶクセがある
あーちゃん
息子の病状が安定した頃
2番目の子供を授かった
今度はきっと
女の子だ
そう決め ....
.
きみの瞳の奥にはぼくがいる
ひざを抱えた小さな男の子がいる
裸で寒さに震える細い肩きみの深い
瞳の底にはまだ誰も行ったことがない
.
きみの瞳の奥には男の子がいる
入ってはい ....
* 冬近し 光の束は 窓の外
何時もと同じように降り注ぐ 太陽の光も
徐々に 時間を狭めていく季節
以前より 高層階なので
少しばかり 温かさに 近くなったと言えど
銀河規模で考えた ....
今年最後の林檎もぎの日は晴れて
山に建つ我が家では霜が降り冷たかったけど
生まれた家の近くの林檎畑に長靴で行くと
陽気で 草露になっている
十月の葉取りから会社の休みには手伝い
雨の日は ....
水のない
冬のプールの
コンクリートの
水色の底に
紅葉が吹き溜る
夏の間
空気のようにあった水は
そこにはない
見知らぬ三毛猫が
かさかさ
足音を残しながら
横切って行った
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