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静かな朝に
とおくとおく
列車の音がする
私達のあらましを
紙に綴った日
小さな子供は
おろかしい大人を
黙って観ていた
列車が走る音に
夢を重ねて
あたたかい
舌が落ちる
膜の内側
このまま
撃ち落としたい
叶わないけれど
愛くるしければ
朽ちる様を見たい
この左手を引いて
ひとときの
おわりのはじまり
映された暗闇が
温かいのに
苦しくて
この髪この声が
のびてゆく先に
ふれたのは月光
冷たいひかりを
ひとつだけ
静かに受け止める
生きてるうちに
何回生理があるかな
ぼうっとしながら
打ち上げ花火の音を
聞き分ける
次の瞬間には
こんな状況の
自分を呪っている
あたらしいくうき
深く呼吸をしてみる
月は満ちて ....
私のかなしみが
のりうつるなんて
いつわり
ふるえた
ことばは
宙を見ている
拭えない色
息をころし
ここにいるだけの
花になる
深い深い場所にいる
誰にも言わないで
眼を逸らさないから
言葉に縛られたまま
堕ちるまで見ていよう
すべて失ったときに
縋るしかないと
そのときまでは
深い場所を泳ぐ
そまつなといき
わたしは
うちすてられた
てをほどく
あぶく
とぎれ
やわらかなみず
そっと
くちて
みなそこ
きみとゆびきりした
わっかのあと
いまもみえるよ
めのまえでわらう
きみがみえるよ
ずっとかわらない
なくしたものは
とうめいなんだ
さよならごと
きえてしまった
まるでさんごのす ....
海月のように あなたの睛に吸い込まれたい たゆたうだけで あなたを満たしたい わたしを隣に置くのは どうして ? 触れてよ 手をかざすことは しるしにはならない あなたが吸い込まれたら わたしは躊躇う ....
ぷつ り。
ぷ つり。
私の子宮から
ゆりかごが
体外へと
去ってゆく音