すべてのおすすめ
膝までの深さの
泥水のプールに
君と潜ってはしゃいでいた
君と潜ってはしゃいでいた
僕たちは19歳で
怖いものなんか何もなかった
僕たちは無敵で
青春は永遠だった ....
私の旦那がエレキギターを弾けるように
私が夜でも詩を書けるように
私がskypeの友達と
ゆっくりお話できるように
こじんまりとした形で
こじんまりとした電気を
送ってくださいと
私 ....
FBIに囲まれて居る
そんな事実まみれの話をしないで。
朝、光のふりそそぐ首都圏に溶けだしたチョコレートのせいで、つ
づいていく肥満児の行進。破綻した都市計画が描くメープルシロッ
プ、キャラメ ....
生臭い夜に
九本の足が生えている
洗いたてのシーツに置かれた
ただひとつの丸い石
きみの汗がそのうえを伝い
鼠がねぐらに帰るように
闇の奥へ ....
今年も行った サーモンデー・フェスティバル
鮭が地元の川に戻ってきたことを祝う
アメリカ・ワシントン州イサクアという町で
毎年行われているフェスティバル
お祭りといっても
焼きそばやお好 ....
121109
見かけない顔ねと
とりあえず声を掛けられたのですが・・、
触るやいなや鳳仙花のように種が弾けて飛んで行ってしまうのではないかとその目 ....
かつて在ったはずのものは
遠い波のむこうへ 一握の砂のなかへ
ああ 路は腸のようにうねる
私にすることは無く ただ座っていました
減った靴底をみて 涙もでない
指でなぞっていた路線図を
足で確かめるようになる、大人への階段
「いけぶくろ、おおつか、すがも、こまごめ、たばた、にしにっぽり、にっぽり、えーっと、うぐいすだに、うえの、おかちまち、あきはばら ....
きみのことばは
秋の冷たい雨のようだね
仄かな愛の燃えかすを
ひとつ ひとつ 丁寧に
つまむように消して行く
夏の陽射しに彩られた
一輪の記憶が今しがた
明け ....
朝
窓をあけて光をあびながら
手をのばして
選んで
引き剥がして
食卓の方向にほうりなげる
皿もいらない、私の食事
清流のなかの食欲が室内にみち
なまぐさい匂いに木目が視線 ....
点滴にロマネ・コンティ入れてよ
家にどうしてもチューニングのあわないギターがあって
まあ中古のフェンダーステージキャスターというやつのアンプ内臓ミニギター
先輩のショーさんにきいたら直すとけっこうかかるんじゃないって答え
....
月曜日に食べた寂しさは
水曜日辺りにはすっかり消化されて
金曜日にはうんちとして出てしまった
うんちが出ると
お腹が減るので
土曜日に楽しさを食べた
だけど、楽しさは消化が早くて
日曜日 ....
わたしのなかに泣き女が棲んでいる
彼女はただ静寂なかなしみだけの世界にいる
声も持たずに泣いている
泣くという行為が彼女の全てであるように
花よ、咲くなと泣いている
花が、咲いたと泣いている ....
どこで食べても
お味噌汁はご飯の右
ぼくはこの配置が苦手で
いつも、必ず
ご飯の左に置き直す
お味噌汁が右にあると
右手で倒してしまいそう
その不安でいっぱい ....
私の名前がつけられた病 治らない
明日の家庭科のテスト、林檎の皮剥きできないから手伝ってと呼ばれて、夕焼けをバックに、包丁
を手にしたセーラー服 おまえなんかいなくなればいい 頬から頬に貫通する包丁 口内で林檎 校
内で燐光 きら ....
花団地 (かだんち)
花団地 では
お隣とうちの間には
透きとおる壁 いちまい
光も音もつつぬけ
あいさつしたり
ちょっと荷物を ....
シャクだからと
ブン投げたい言葉を
石楠花の 茎に預けて
水を差す
そんな言葉は ナンセンス
静かな如雨露で
大人しい土を固めるのが
雨と仲良くなる証拠
その証拠に
太陽は 微笑ん ....
一世代前の良い思い出を追って
家族で映画を見に行った日
子ども向けの映画の中では
キャラクターたちが絵本の世界へ行ったから
ママは世界に行ったと娘が言い出す
帰る途中に買い物をする妻を待って ....
パリのオペラ座のすぐ横のキャフェ
ぼくが好んで座った席の
もうギャルソンと呼んではいけないムッシュは
ドラキュラ伯爵で有名なクリストファー・リー氏
そっくりのパリジャンだった
でも笑った ....
人間は一生のうちに何度眠るのか、そして、そのうちの何度夢を見るのか、そして、そのうちの何度が悪夢なのか。僕は知らない。そもそも、夢とは。(幻影? 虚実?)) 夢の中で眠り、夢の中で夢を見る夜もあるかも ....
本当に今必要なのは
『私は何者なのか』という自分探しの問いかけではなく
『私は何者になりたいのか』という未来へと繋がる答えだ
小説家の故郷には沼があった。小説家は人間を造形するために、いくつもの可能性の澱に沈まなければいけなかった。小説家にとって、過去は未定であり、未来は既定である。そして、沼からさざ波のように広がっていく故 ....
(春の午後)
日曜日と自転車一台をここに置いておきます。
あとはお任せします。
(シーン3 路上)
「・・・・・」
「・・・・・・」
月明かり 猫二匹
....
長男を名乗る男から
NTTを名乗る電話会社の回線を通じて連絡があった
長男を名乗る男は交通事故を名乗る破壊行為を起こし
被害者を名乗る男に全治6ヶ月を名乗る怪我を負わせたらしい
示談金を名乗る ....
やっぱり冬は
コーンスープだよね
こーん なんて
キタキツネのしっぽは
オコジョよりも
ふわふわだったり
するんだけれども
マッサージの ふわふわ感と
マシュマロの ふわふ ....
女の子って何で出来てるか知っている?制服だって成分みたい。それはもう無添加で透明で遺伝子組み換えでない。学校とか、専攻とか、教室とかでかわっちゃう未来。中庭で創作ダンスをしていた普通科の子たちは、なに ....
スマレンタの村には
病いに苦しむ人々が大勢いた
病いの人々はフトリギスと呼ばれていた
フトリギスは夜眠りにつくと
ゴー、ゴーという大きな音を出すので
スマレンタの村の衆から迷惑がられていた
....
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