すべてのおすすめ
この世で起こることには
必ず理由が存在する
ただ我等がそれを知る術を
持ち得てないだけである
故にこの世に謎などは存在していない
あの子は
人間樹木になって
森へ還っていきました
さあ
嘆き悲しむのは
もう止めにしましょう
春には
芳しき白い花を咲かせ
やわやかな緑の新芽を指先に這わせ
虫や蝶を友とし
秋 ....
引き潮に導かれ
薄い月が振り返る
人工呼吸の息づかいが闇のなかで躍る
世界は終息だけを待ち続けていたのか
廊下を隔てた昼と夜の現実
涙はいつもシビアに朝を迎え入れた
(蒼白く ....
僕らには永遠がある
あの眩しい午後に逃げ水のなかで君に会う
たがいの輪郭を確かめながら愛し合うのだね
じゃんけんで運命が決まるなら良いのだが
あいにく物事は因果律が支配して ....
わたしはロボットになりたい
身も心も疲れ果てたとき
気力を失い起き上がることすら儘ならぬときでも
いつもと同じリズムとトーンで
自分の務めを果たせるように
わたしはロボットになりたい
....
今朝も
様々な具材を乗せて
すし詰め電車が
発車していきます
季節は冬ゆえ
暗い彩りになることは
ご容赦いただきます
味は
休日明けゆえ保証します
たらふくご馳走を腹に溜め込 ....
つまらない試合だったと反省する俺を
そのまま励ますようなことはしないでくれ
悲しみに素直でいられなくなるから
考えに酔うように俺に喋りつづけないでくれ
頭でっかちには素直でいら ....
感覚は、何かがあることを教えてくれる。
それはその物が何であるのかは伝えないし、
その物にまつわる他のことを伝えてもくれない。
ただ何かがあることのみを知らせるのである。
(C.G.ユング ....
最初に
魚影がよぎる
同時に
背骨が見つかることもあるが
大抵は時間がかかる
次に
尻尾が見つかるが
順番が逆の時もある
頭はどうでも良い
後で取って付ければ良いのだ ....
今ごろ何しているのかな
きっと趣味のデジイチを首から提げて
お気に入りの被写体を求め
谷根千あたりを自転車で走り回っているのかも
そんな感じに好きなひとを想ってみる
なんか幸せな ....
昔々 男の子はちっちゃな銀の鍵を握り締めて産まれて来ました
可哀想に男の子は15歳になると家を出されるのです
旅してその鍵で開けることのできる唯ひとつの扉を見つけるために
女の子はちっちゃな ....
白い雪が
透明に変わるころ
蛇口を静かにまわして
飲みかけのビールを捨てる
部屋を照らしている
つけっぱなしのテレビ番組と
灰皿に残った、ただ一本の吸殻 ....
事を荒立てることが良くないことは
疾うの昔に知っていた。
(波風が立つと居づらくなる)
(昔から知ってはいるが、考えもしなかった)
自分が子供じゃないことも
俺も含めて知っていた。
....
樹木が地下水を吸い上げる
鴉が獲物を突つく
猫が餌を舐め取る
人が飯を喰らう
あなたは朝ごはんを召し上がりましたか
私はランチを済ませました
みなさん夕ご飯ができました
家族そろ ....
やはり
マグロは天然ものにかぎるなあ
などと
食通を気取る人が言う
今時は
くるくる廻る寿司屋にも
天然ものが
マシーンで握られた
しゃりの上に鎮座している
人間こそ
全て ....
そう時間はかってにながれてゆくね
僕たちをのせて
時々思うのだけれどこの時間がとまればってね
愛を紡ぐ時間は短すぎてしりきれトンボ
なにもドラマはないままドラマはすすむのだ ....
雫の形はなんのカタチ?
淡水パールにも似ています
王妃の耳を飾ります
それとも人魚の涙でしょうか
雫のおつむは
一点で
最後に誰かとつながっていて
離れ難くて
揺れてい ....
食べると元気になる
食べると温かくなる。
食べると沢山食べたい
沢山食べてももたれない。
作る人は疲れるけど
美味しいと言って食べてくれれば
全てが吹っ飛ぶ
嬉しくなる。
全て ....
あめがかたにふるのは
このうちのねつをしずめるため
あめがかたにふるのは
このてをもりにかえすため
あめがかたにふるのは
のびたおもい ....
恋とはかくも理不尽で独りよがりでわがままな
禁断の果実
けれど誰もがそれを欲しがり
憧れ、知りたがる
ねぇ、愛しい人
世界が恋であふれたら
きっと滅んでしまう
....
サンジャポを久しぶりに見つめていた
日曜の午前の空には雨雲がひかっていた
田中みな実と藤森慎吾はお似合いだと思った
なんでかなと考えてみた
ふたりともほんとはこんなキャラじゃな ....
あなたのことを 想うとき
天気雨が降ってくる
隅々まで晴れた蒼い心に
不似合いな
優しい雨が降ってくる
終わった恋を 想うとき
天気雨が降ってくる
微かな雨粒
泪じゃないよ
傘を ....
音だけが交差する 黒い海
波間にキラキラ 海蛍
お願いだから消えるなんていわないで 海蛍
夜のドックから走り出す多機能な女
関節を裏側にまわしてステンレスのホイッパーを固定する
ふるえる卵黄と小麦粉がはねつく
すべりだしたパーツからコルク抜きが選択されると
シールドはしぶく
....
検査が終わったら美容院に行こう
きょうの予定にふたつめのイベントを入れる
夜はいっしょに食事をする
今朝の地震は最近のいつものとは違った
浜通りが揺れずに山梨が揺れた
....
悲しみの蓋は
いつのまにか
ぱたり、と
しまる
しめようと
やっきになっている時には
その蝶番を
がたがた いわして
頑として 拒否するくせに
ふと気づいたら
ことり、と
....
しがない サラリーマンとか
しがない 主婦とか
しがないということは詩が 見つけられるということだ
ピカリ と
詩が
見えなくてもそこのあるものは、実際のところ世の中にあふれている。見えなくても聴こえる。見えなくても、そこに存在する。決してオカルトではなく、純然たる事実なのだ。
実家の家の前には、かつて小さな川 ....
一日の労働を終えて勤務先ビルの最上階休憩室に上がり 西を向いて座る
取り巻く雲の縁を薔薇色に染めながらオレンジ色の太陽が落ちてゆく 
中景には超高層ビル群の黒々としたシルエ ....
耳をふさいでも
世界中から聞こえてくる
叫び声
無視しても
聞こえないふりをしても
脳の中で蛇口をひねったように
これ見よがしに行進する
灰色悲色めいた
叫び声
払い落としても
....
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