すべてのおすすめ
君を前から見ると普通にかわゆい
後ろから見るとなかなか良いお尻だ
でもさあ
横から見ると何も無い
それは可愛い実存的謎だ
類推するに君はこの平面だけの愛すべき生きものなのだ
....
ホラ、
しろい星がひとつぶ
暗い夜空を渡ってゆく
舌に載せた飴玉のように
甘ったるい蜜の絹糸を残して
ホラ、冬は煌めき
あなたの両眼に
深く埋めこ ....
腹をすかせた人に
必要なのは
おにぎりであろう
一篇の詩など
あったところで
なんの役にも立たないのだ
心に空洞をもつ人に
必要なのは
一篇の詩であろう
おにぎりのように
それ ....
こもれびのなかに
あなたがいるような気がする午後
柩は
とうに燃やされ
ひとすじの白い煙になったというのに
竹林をぬけると
境界線がにじみ
時間がさやさやと巻き戻る
愛しい人た ....
夜の銀座や北新地で
暫々贈られるバーキンと
呼ばれるエルメスのバッグ
デパートの質流れ販売で
眼の色を変えて
群がる浅ましい形相の女たち
でもその誕生の経緯を
知っている男も女も ....
仄暗い廊下に時々夜の天使のように
夜勤看護師が羽ばたく
世の中で最も偉大で逞しい美しさが
老人達の
人生という点滴を
繋ぎとめにゆく
また鳴るナースコールは誰のための
子守唄なのだろ ....
あと 一つ
それで完成
そう思った瞬間
倒してしまった!
しゃっくりみたいな声を一つ漏らして
あとは動けない からだがこわばって
ドミノは時間を遡り
駿馬のように駈け上る
....
「何処を見ているのか
何を苛ついているのか」
夕暮れだ、夕暮れになれば、おまえらの目が必要以上に注がれるからだ
背を屈めて歩いている (道の端は危険そのものだろう )?
母親を ....
厚手のコートを脱いだら
するららと
時間が落ちて
あなたに一歩近づく
梢の蕾がふくらんだら
するりりと
時間が落ちて
あなたに半歩近づく
約束の日は近くて遠い
ほんのり焦 ....
幸福とは
己の力で
手に入れる
ものであって
誰かから
与えて貰うものでは
決してない
それは違う言葉で
施しと言う
さざなみは
永遠をよそおう
罪ではない
それは
やさしい嘘
人は
さいごに
この海にたどりつき
さざなみにも
終わりが
くることを知る
かもめよ
愛しいおまえも
いつ ....
あなたの代わりに
泣きましょう
あなたの代わりに
苦しみましょう
あなたの代わりに
穢れましょう
あなたの代わりに
あなたにくるはずだった
災厄を
全て引きうけて
そう ....
ひとは執着から逃れられない
ひとは執着から逃れられる
執着を思わなければいいのだ
ひとつき後にはさくら花
いのちを賭けた尊い轍に
つらなる裸木が上を向く
ひ ....
眠れないの?
それとも寝たくないの?
よく考えて
この時間だから寝なくちゃいけないと誰が決めたの?
だって朝起きれないから?
一晩寝た後のあなたは今のあなたは別の人でしょう
明日のことはそ ....
たのしい
つぶやいてみた
ひろってもらえた
ぼくのつぶやき
たのしい
不思議な映画のような
ちいさな命
ちいさなものへの愛情
たのしい
つ ....
どこに行こうとも愚人はいる
大きな世界には多くの愚人が
小さな世界には少数の愚人が
どの愚人も最初はまともを装う
でもそのメッキはすぐ剥がれる
愚人だと気づき反論をしないと
愚人は嬉々 ....
{画像=120303011011.jpg}
雨と風が一緒に顔にかかって
少し髪を濡らす交差点に
ぼくは独り君を想い立っているよ
君がいつもしていたリュックの色は薄い緑色で
不思議 ....
心地よい揺れと
生ぬるい水温
波にさらわれたコンタクトレンズ
ぼやけた視界がとらえたものは
降り注ぐ優しいひかりの雨
身動きが、とれない
とりたくもない
堕落していく心
そ ....
高揚を求めながら
沈み込んでいるたましいは
かわりながら
かわることの意味をしらない
やさしさがオセロの ....
むかいに洋館のある静かな広いとおりに面した
千原さんという掛け軸と刀のある名家の末裔らしいこじんまりした家の裏手の
片隅に石炭スト−ブのある一間に母とあねと僕は父の仕送りで暮らしていた
....
あい変わらずぼくは
かなしみを知らなかったから
トーイチに会いにゴミ捨て場へ行った
夜中に網小屋まで降りて来て
悪さをする星どもなら知っとるがの
じゃが かなしみは知らん
カン女に ....
大学は遊ぶところ
勉強ばかりしているのは
アホである。
人との関係を作るところ
良き仲間は身を助ける。
良き仲間はアドバイスしてくれる。
決して見捨てない。
恋愛は財産である。
避 ....
僕が荼毘に付されるとき
ミディアム・レアでと
遺言を残しても
100%無理だろうな
散歩道の途中
鳩小屋を見つける
白い糞と抜けた無数の羽で
汚れて
狭いところで
ひしめき合って
つつきあって
鳩が叫ぶ
おれらは
これでも平和の象徴なんだよ、と
公園で放し飼い ....
もともと
とても
壊れやすいものだったのです
だから
壊れてしまっても
嘆かなくても
よいのです
この世に見える
すべてのカタチについている
蝶番が
壊れてしまっただけなのです ....
春はたまごの眠り
たまごの中でまどろみながら
イースターエッグの夢を見ている
{ルビ復活祭=イースター}の朝が来たら
ウサギが隠したたまごを
子どもたちが探しに行くよ
春になったら ....
今年も
そろそろ
恋の季節が始まるよ
人間は
ああ、また忌まわしい季節の到来かと
眉をひそめ、ためいきをつく
(他人の生殖など、歓迎すべきものじゃないけど)
僕たちにとっちゃ
知っ ....
まず人間であって微笑んで
はたけを耕している
最後までたがやしている無心に
野良ぎがやぶれていたってかまわない
無心はかたちや定義をこえているから
そしてひとのは ....
仏教 神道に於いて
おんなは不浄だと
言われるが
それはおとこが不浄の眼で
おんなをそう見ている為であり
おんなそのものが
不浄ではない
故に不浄であるのは
....
さっきまでの雨が上がったようだ
雨の上がるように
ぼくも静かに死んでゆこうと思った
いまはなき
指揮者の合唱指導のエピソードを思い出していた
雨の上がるように静かに死 ....
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