すべてのおすすめ
私はあらゆるものを切り裂く。
カッターを片手に、
自分の顔が描かれたダンボールを切り裂く。
ダンボールから血が流れる。
 ....
新聞の死亡欄に小さく載りたい
葬儀の予定など一切無しで
ほんの数えるほどの文字
ひとつの死 ひとつの終わり
シンプルで飾りのない
わたしの死 わたしの終わり
事実だけが落ちている


 ....
【曼珠沙華饅頭】




まんじゅまんじゅまんじゅしゃか
まんじゅつくる女の手が
ある日 突然 伸びてくる
にょきにょきにょきにょき 伸びてくる

なにをまるめよか 曼珠沙華
か ....
美女と母の胸


人間にきわめてよく似た
いや 人間以上に人間らしい美女が
幼児Aに「カワイイネ」と言ってキスした
彼は大声で泣き出し母の胸に顔を隠す 

きれいなお姉さんにキスされて ....
深井戸を掘り水脈を探り当て
始原の意味を飲み干そうとする

ひそかにかくしもっている消しゴムで
日々の痕跡を抹消してゆく

整理できないものを片付けてゆく生活
アクチュアルな墜落が気持良 ....
それは普通の文庫本
短い外国の話しがたくさん綴られていて
あまりよくわからないのだけれど
親しげな笑み
お話しが終わる頃には眠たくて
眠たくてうっすらあける瞼
文庫本のページをめくるたびに ....
{引用=おい、
そこの石っころ
居てもいいよ
と 云ってもらえて
居るのかい


、それはだれ
だれがそれを決めているの
「なに」ならば
そう云ってくれるの}
本当は白菜が食べたいだけ
白菜ペロペロ剥いて
ザクザク心地よい
鍋の中で揺れる匂いがふふっ
昆布が寝てる
水炊きポン酢
鶏肉豆腐糸蒟蒻
コトコト揺れる湯気が出る
私の中で揺れる匂いでふ ....
閉め切った窓のすき間を
すり抜けた時報のチャイムが
昼寝のベッドへ潜り込み
勝者を確信していた私の手が
上げられる前に目を覚まさせる
惜しいことをした

確かに戦っていたのだ
始め ....
月は満面の白い笑み ピリッとして
私の耳 桜色でしょう
このままいつまでも夜道を辿って行きたい
ふたりの息が白く 交じり合う
それだって 初めてだから
私は精一杯 お人形のようにいい顔して  ....
人は忙しい
食べなければならないし
時々泣かなければならない

すべてなげうって
頁のなかほどでずっと
うずくまっていられたら
どんなにいいかとも
思うけれど

ごめんね
もう行 ....
私は 地獄通りの道を歩いている
「詩人」という、重荷を下ろせば きっと
地獄通りを 通らなかったに違いない
こんなにも暗く、高潔で、淫靡な道を 
コトバだけで築き上げた 女の迷路からま ....
誰かを磔にしたまま錨は静かに沈む
 泥めく夢の奥深く月の眼裏火星の臓腑まで
黒々と千切られた花嫁が吹かぬ風に嬲られる
 カモメたちは歓喜と嘆きをただ一節で歌った
私刑による死刑のための詩形おま ....
いつか説明できる自分になりたいとおもったが
いつも途中でひきかえしてばかり

丘の上の教会の牧師さまを質問ぜめにし
彼の額の皺がひとつ増えたのをみとどけて
それでもつぎなる質問をかんがえつづ ....
きみが奏でるインプロビゼーション
太陽がさししめすデスティネーション

私はずいぶん整理されたのかもしれない
まるで骨格のように洗われるだけになりたいと

素朴な島人でありたいと心底おもっ ....
かなしみのとりは
かなしみしみこむほどに ちいさなかずを 数えるように うたう
おもいはいつも一になることない
かなしみが 椎のこずえを ゆらしてる

かなしみかなしみかなしみかかな ....
今日はこのフレームを手に入れたので
このフレームの中で展開を期待しようと思う

秋惜しむ

ホルモンの悪戯に付き合って月が仲裁入ってくる
認知症を恐れて食べたものを思い出す訓練をし ....
夢の尾はいつだって手からすべりはなれてゆく
そして明けて
朝、
つかみそこねた少し乾いたその手触りを思い出している
どんなにこごえても
血液は凍らないやさしい不思議だとか
たとえ凍ったとし ....
軽トラックの
荷台から
あふれんばかりの、かや
山盛りということはこういうことだ
現役で農作業をされている人が
こんなにも近くにいるということが
無性に嬉しい
今朝スーパーで見かけた車の ....
どろどろの味噌汁を椀ごとぶちまけた
いつものような朝食だった
突然油のきれていないベーコンに腹がたったからだ
台所の窓ガラスが割れ
誰かが小石を投げたと僕は嘘をついた
夕方になれ ....
始まる
無限の膨張と収縮
失踪
零れ落ちる水が歩きだした
それは天使が吸い寄せられるように
悪魔の結晶が分解されるように
のみこまれ
たたずむ城壁
迂回する回廊を  ....
今 冷静に考えればおかしなことは幾つもあった
学生服のボタンが陶器に替わったのは良いとしても
疎開先の山村に棲む父の従兄の大工小屋で
兵隊さんたちが材木を使って
角形の潜望鏡のようなものを ....
こどものころ 戦争は いつかなくなると 思っていた
実際の話 古代や中世の時代と比べたら
安易な理由では、人は人を殺めたりはしなくなったのだろうか

むかし 中世の時代に 真鍮の牛という処 ....
ぼくは空を舞っていた
ただ それだけなのに

貴女はロンギヌスの槍を放ち
この胸を貫いた

戸惑い
心臓が張り裂けそうになる
その言葉だけがこの胸を貫いた

まだその瞳も見ない ....
いい加減にいやになる
どうしていつもこんな色
そんな東京の空を
みあげる 首が意思を持って

かなしく首はうなだれて
ごめんなさい とわたしに云う
大丈夫 とすぐには返せないけど
首の ....
表意文字同士で手を繋ぐ駅裏の小路
休んでいいかいと言った少年の姿はもうない
弦楽器の音合わせに
五本の指は小さな画面の上をひた走る


青年は手を自由にし煙草に火をつける
再び繋ごう ....
風の車内に、
弾丸が飛び交っている。
女の鋭い視線に、
私の眉間は打ち負かされる。
ここでは、
誰もが皆、
小さなスライド硝子のなかに弾丸を隠している。
ある男は弾丸を飼っ ....
どうしてひとは死ぬのか
でも
恐竜やマンモスたちが死んでくれなかったなら
わたしたち、居なかったね

どうして父さんは死んだのか
十余年がんを繰り返して
苦労したから痛かったから我慢はた ....
スズや、スズ、と 呼べば白猫が一匹
呆けてしまった昭和の頭に 鈴の音だけでやってくる

年老いて逝く者の生きがいのために 孤独死を恐れてか
「アパート一室につき猫一匹飼育可能」、の高邁な ....
一人でいる方が楽だから大丈夫 という声が小さい
大勢の中に入ると面倒 という声を出すのが面倒

私は何をしているんだろう
なんで私はこんなに辛いんだろう

思えば 私は私のことしか考えてき ....
泡沫恋歌さんの自由詩おすすめリスト(4261)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
火竜- あおい満 ...自由詩3*15-11-11
死亡欄- ただのみ ...自由詩22*15-11-11
さあ_お食べ__二篇- るるりら自由詩715-11-11
美女と母の胸- イナエ自由詩10*15-11-11
菌類図鑑- 梅昆布茶自由詩1515-11-10
宵闇文庫- 灰泥軽茶自由詩815-11-10
風のなかで- もっぷ自由詩5*15-11-9
お鍋の季節- 灰泥軽茶自由詩1015-11-8
未完のまま- イナエ自由詩11*15-11-8
愛は実体- ただのみ ...自由詩15*15-11-7
栞紐- そらの珊 ...自由詩1515-11-6
花火- 為平 澪自由詩815-11-5
あんぐれら- ただのみ ...自由詩18*15-11-4
クープランの墓- 梅昆布茶自由詩1215-11-3
いつか失ったものたちへ- 梅昆布茶自由詩18*15-11-3
悲しみの透明なあり方- るるりら自由詩815-11-2
今日のフレーム- 朝焼彩茜 ...自由詩10+15-11-1
ノースバウンド- そらの珊 ...自由詩1915-10-31
かや刈り- そらの珊 ...自由詩1115-10-26
苦い昼- アラガイ ...自由詩9*15-10-24
始まりの終わりから「エッシャー論的風景画にみる宇宙」- アラガイ ...自由詩5*15-10-24
【HSM参加作品】狂気の時代- イナエ自由詩13*15-10-24
【HSM参加作品】真鍮の牛- るるりら自由詩14+*15-10-23
恋_あるいは_憎しみ- レタス自由詩415-10-23
自由を超えられない私- もっぷ自由詩515-10-23
既視の岸辺_(四行連詩)- 乱太郎自由詩17*15-10-22
ささくれ- あおい満 ...自由詩6*15-10-22
おしまいの或る詩- もっぷ自由詩1215-10-22
アパート@猫一匹- 為平 澪自由詩8*15-10-22
泣けない女の子- 陽向∮自由詩12*15-10-22

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142