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憂鬱が鐘を打つ日
しなだれかかる花と枝葉
背中に影のレースを編んで
見も知らぬ世界の歌をうたっている
その影は誰よりも近しい人
私を小さくして大きくした人
振り返らないルールなので
....
まぶしすぎて螺旋を描いていた
体中の塩分が海に向かって
こぼれだしそうで
じっとフェンスを睨んだ
死んでしまうまでの時間を
生きていると呼ぶのだ
死んでしまう前に
生きているだけのこ ....
愛とは悲しみの離反する結晶
水の中で笑う
幾千の粒に包まれて笑う
フルートが草原に響く
遠くまでたどり着きたいと
馬の腹を蹴りながら先を急ぐ
時間は飛ぶ 鳥のように
時は翼を持ち 鳥 ....
パチパチと産卵する月光が
きめの細かいモルタルを舐める
チョコレートの銀の包みを
一生懸命に剥がしている
見よう見まねで月まで来たけれど
なにも食べるものがなかった
太陽が地球の裏側に ....
足枷としての宇宙
今雨粒より早く
君に収斂する困惑と
パステルカラーの宇宙
僕をののしる言葉に耳をふさぎ
やわらかさに溺れるための恋愛
未知なるものを知るつもりはないよ
この緩やかに ....