その憤りは私が引き受ける、と靴が言った。 しろいおんなの
しろい足のうら
しろをつきつめると
結局しろでおもしろくなく
かるくおんなをついてみると
けっかんがすけてくる
くもがひろがる
芝生は養生中
入らないでね
あじさいの ....
  すてきな溝があったので
  かたほうの耳をそこにあずける



  夏草は風にこすれ
  虫たちが{ルビ清=さや}かな羽音をたてる
  日の光のなかですべては
  ひとしく ....
  朝、
  調律をはじめると
  雀がどこかへ飛んでいった
  かなしみのあまりこぼした涙が
  きみの胸のうえでかわくみたいに
  あんパンを頬張る
  午睡のなかでぼくは
  とうめいな壁になっていた
  どこか遠いところから
  木魚の澄んだ響き
  井戸の水に棲むたくさんの微生物
  午睡から醒めてぼ ....
  冬の蛇のように
  ゆるやかなとぐろを巻き
  光たちはもう、
  眠りに落ちてしまったから
  わたしは雨の音だけが
  心を満たしていてほしい
  歌をうたうくちびるのよう ....
  白は黒に変わり
  黒は白く塗られ
  なまぬるいポケットの中に
  きみの望む明日はこない



  夕暮れどき、猿が笑い
  ビルの灯りがまたひとつ消える
  ぼくの ....
よく電車の止まる季節
ひとも立ち止まる季節

嫌いになるひとも電車も季節も
ぼく死にたくない
みんなに干渉されるから
ぼくが死んだら
もうぼくに関わるのやめて
アナログ時計の夕日が沈む頃
わたしにSOSが届く
しなやかな息継ぎが人人を魅了する
そんなクロールに憧れるだけの

泳げない魚は歎いて、ついに
陸に出て腹をみせて
跳ねて転がってそして
 ....
  伸びすぎた爪を切った
  雨が吹いて桜の花びらは散った
  たくさんの緑たちを巻きつけて春が夏に変わる
  男の子がカナシミを知ってくみたく
  女の子がタイクツを知ってくみたく
 ....
  いい夢と
  わるい夢がならんで
  砂利のなかに混じっている
  風はいつしか乾き、
  口のはじが切れている
  きみのざれ言は聞きたくない
  きみの睫毛がうごくのも
 ....
わたし、食うわ、と言い放ったくせに
背をまるめて小さな口で啄むように食べる女が好きだった
(なぜ、わたしたちはおもいだす)
この身体がトルコ石でないと知るころには
トロイ・メライは終わっていた ....
  つまらない話が
  車窓のそばをながれてゆく
  それは電柱に引っ掛かりしばし風に耐え
  けっきょくは置きざりにされてしまう
  きみの
  うすく濡れたくちびるに
  ポテ ....
口笛が苦手だった
草笛はもっとダメだった
シロツメクサの冠も
首飾りも夢で終わった

風がみてたそんな時代
いまは遠くわたしが望む
たぶん背丈は六歳の頃
レンゲソウが頷いていた

 ....
身体は
大人になるからね

危なっかしいよね

カールのかかった黒髪と
優しい指先
降りしきる雨
びしょ濡れになってね

身体は
大人になるからね

危なっかしいよね

 ....
彼女からの着信音だけ鳥のさえずりみたいに変えてある。
飲み会を抜け出して彼女の部屋につくと真っ青な唇の男がフローリングに寝っ転がってて、口には吐瀉物が詰まってる。
飲酒運転は本当はダメなんだけどこ ....
 

緑の斜面で
息つぎしながら
遠くはなれて 青いしんこきゅう
くりかえすたび
さざ波
うまれては きえてゆく



五月の水際に よりそう
ゆるやかな
春の終わりを編みこ ....
鳥山が立つとき
海の深層には
おおきな迷いが泳いでいる、と
あの日 あなたは教えてくれた

あなたの育った長崎の海は
いつも
あなたを包み込んで
すべてを許し 微笑んでくれた
そんな ....
 
 
最近6なことが無いよ、
と7が言うので
6が無ければ7も無いんだよ
と言うと
7は5になって
軒下で雨宿りをする
押し出された5は
黙って雨に打たれている
水にも溶けないか ....
オリオンがオリオンである星空を見上げた頃はまだ恋でした   僕のなまえがとけてゆく
  きみの
  鎖骨にたまる、
  やさしげな影の湖で



  カタツムリの殻のような
  気だるい模様を描いて
  きみのなまえもとけてゆく
 ....
osarusandes編集
cold milk

間違いのない歌を
歌うには
冷たい朝
牛乳を飲まなければ
屈伸をしなければならない

牧草
茅葺き屋根の家の前で
わたしは上半身 ....
「おいちゃんまだかい」
少年と老父は夏祭り
 汚れた小銭を握り締め
暑さの中に清涼をと
 シロップ代を暴利に取られ
露天の親父に頼み込む

まだかい? まだかい?
待っているうちに溶け ....
 まず必要なことは残量を確認することだ。君はどこへ行くにも制限がかけられている。右(あるいは左)を向けば追い越していくものがある。後ろを向けば続くものもあるだろう。もしかしたら、周りには何もなく、君し ....  
 
耳の奥の
遥か彼方から
青い空が
聞こえてきます
それが
歌でした

鳥は少しの記憶
むかしあったのに
触ろうとすると
水にも
よく溶けました

雲がぼんやりと
 ....
豚は罠にかかり、死を待つ

喚き、同情の思念を発す

叶わぬと嘆き、怒りをもって頭蓋骨を割る

残忍性嗜虐性を隠さず、乞いを認めず、加減せず、遠慮無く

一片の同情すら浮かべず、鉄製の ....
どんどん小さくなる世界で
名前も小さくなってゆく
美しいものから順番らしいので
わたし最後の方だからよく見える

あの建物に言葉が激突して
全部砕け散ったら
それが現代詩になるなんて
 ....
さわれないものばかり好きだ
息をするだけで腕ぶんぶんふりまわしてるみたいで
ここあけといてください
ごめんなさい
10年前のノートひらいた

めがねくもるクソ精神科医がまぶしすぎるガチ躁状 ....
{画像=130413231900.jpg}


世界が今日より早くて

欺瞞に満ちた世界に落ちるなら

夢を切り売りし

希望を消費して暮らそう


排他的な言葉を並べては
 ....
蝶を呑んだものの肌に
蝶が現われ
真昼の終わりまで
話しつづけている


小さな音の
まわりだけの冬
鳥は追う
羽を忘れる


石の径の影
曇のなかの声
 ....
はるなさんのおすすめリスト(1988)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
_- もっぷ自由詩513-6-10
擬態- とつき自由詩313-6-9
夏草- 草野春心自由詩713-6-1
調律- 草野春心自由詩413-6-1
あんパン- 草野春心自由詩813-5-30
雨の日の花- 草野春心自由詩813-5-29
横断歩道- 草野春心自由詩213-5-19
五月- 使井 土 ...自由詩413-5-18
間違えたかった魚- もっぷ自由詩613-5-17
ヴィーナス- 草野春心自由詩213-5-16
ふたつの夢- 草野春心自由詩513-5-15
内臓- 平井容子自由詩413-5-14
つまらない話- 草野春心自由詩413-5-6
ことのしだい第二楽章- もっぷ自由詩613-5-5
- シスター ...自由詩213-5-5
恋2- ああああ散文(批評 ...113-5-4
海の五月- 佐東自由詩4*13-5-3
鳥山が立つとき- 草野大悟自由詩9*13-5-1
7,6,5- たもつ自由詩813-4-25
オリオンがオリオンである星空を見上げた頃はまだ恋でした- 北大路京 ...短歌413-4-24
きみと出会った日- 草野春心自由詩613-4-20
冷たい牛乳- まきしむ自由詩413-4-20
かきごおり- pur/cran自由詩113-4-19
ガス欠- pur/cran散文(批評 ...213-4-19
歌は- たもつ自由詩913-4-16
豚は罠にかかり、死を待つ- 俺の中の ...自由詩113-4-16
ゴチャゴチャうるさい現代詩- 左屋百色自由詩5*13-4-15
ノートとじる猿- ともちゃ ...自由詩613-4-14
世界が今日より早くて- 自由詩413-4-13
午後と冬- 木立 悟自由詩1413-4-12

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