籐椅子に体を沈めて
  女が自分の手首を切っている
  カッターナイフで
  夢心地な眼で
  なにか、神聖な
  儀式の準備をするように
  女が自分の手首を切っている
  ....
すべては予定通り。金は作れたし、
車も用意できた、で、十五才の僕らは
隣町の反対車線を走って死にはぐった。
劇場の入口を抜けると重低音が体を震わせた。
謎を解明すべく
スポットライトを浴びた ....
とか言って繰り返す日常が様々を希釈しているから
色々な感覚がゆっくりと麻痺していくんだけど
眠くなる様なスピードだからわかんないよね
俺も世界が何を言っているのか本格的にわからないし
 ....
お礼をですね、人に言い始めたら、一生かかっても一番大事な人に言えないのですよ。
大事な最後をとっといてもそれはきっといえない事なので一番最初に、一番大事な人に会いに行くといいですよ。
嫌な奴らがい ....
芍薬も



蒲公英すらも



凄惨に












ガソリンの火で








花朽ちて尚




 ....
 パーテーションっていう教室をしきる板を2枚持って運んでるときに「阿部君磁石貸して」と声をかけられた。ぼくを呼んだのは吉田さんっていう人だった。「左のポケットに入ってるから勝手にとって」って答えて立ち ....   テーブルにのっていた
  紙きれを払いのけ
  かわりに君は小石をのせた



  それから僕たちは
  慎重に言葉をえらび
  他愛ない話をし
  ベッドのうえで抱きあ ....
長靴についた雪をとり
鉢植えの土に撒いたら
左目の下を葉で切られた


しばらく無言で
見つめあった


わたしは誰も見ない
そんな声を
聞いた気がした

 ....
{画像=120107025333.jpg}
髪の毛が少し伸びて珍しく風邪をひいていた
困ったような笑顔は変わらなかった
何かを言い出そうとして飲み込む癖もそのままだった

最後の電話で何を伝 ....
 
 
季節風の匂いを嗅いで
キリンは立っていました
傷を負っていましたが
綺麗事も言わずに
毅然と起立していました 
記念碑のように遠くまで見えました
切り立った崖の上
希望という ....
飛べない魚が
雲の中から這い出してくる
ふるい戦闘機のなきがら
双胴に牡蠣殻のいちめん

酷使されたラジオから
喉をさいて響く歌
あたたかいミルクを呼んで
冷たい夜に泣く ....
  くろい猿が
  しろい脱臼をする
  夜
  きみの寝室で
  アメーバが鳴いている
  古い五線譜からきみは
  しゅるしゅると一本を抜き取り
  四角い枠を作ると
  そのなかに月面の色を塗った
  それは正しいことだ
  それは、正しいことだ
  ぼくたちの耳 ....
血の色をした箱の中には枝があってだな

こう脈々と森のような形をしてみせる

清潔なシーツの上で
脆弱な果実を口にするには
息を殺して白い肢体を
折れ曲がるように重ねるべし


 ....
窓を開け放つと風が発泡する
それも少し前の記憶
目が覚めている領域に
睡魔は
棲みつく
眠ればこっちのものだ
ヒトの器を残して

記憶は更新され
忘れがたきモノ

核廃 ....
それでもかまわない
わたしはここまで
いきてきたよ

きみがみている景色
冷たい潮風
ふたりであるいた
春は遠く、しずか
だれもしらない

それでもかまわない
きみがねむる場所
 ....
くちびるがむらさきでかわいい
ねむそうだし
あくらつなところも
よくかんがえると
かわいい

ちゅうとはんぱにちてきで
たいしたどっかいりょくがないところも
かわいい
  九月の市民球場を
  木枯らしがさらってゆく
  土埃を巻き込んで
  ピッチャーのいないマウンドと
  帰る者のないホームベース
  永遠のような
  0対0
  僕は欠け ....
悪人だけど
よくかんがえると
くちびるのいろが
むらさきだったり
するし
かわいい

めが
ほそかったり
マスクを
つけていたり
ハンバーガーを
男と食べていたりするし
みつまたをかけていたりするけど
ごはんをたべるときは
がっしょうするから
いいこだし
きよらか

てんし
散らかった川を横目に

私は今日も生きています。



ビニールやタイヤの花が咲き

ゴミにまみれたおっきな川を

眺めるじじぃの顔が淋しかった。



少しだけ父 ....
Lay Down Sallyがかかる

ハッとする

(゜ロ゜)

仕事の合間

有線の歌


















 ....
フレデリック・ゾマーの
あまり質のよくないコピーと
「時計仕掛けのオレンジ」の
アレックスのニタリ笑い
きみの部屋に語るものがあるとすれば
きっとそれぐらいなものだ ....
怖い夢から目を覚まして
私たちは古い座敷に
手紙を持ち寄っていった
食事の支度をしたり
庭の草むしりをしたり
そうやって日々を過ごすことが
供養になればいいと
言葉少なに話した
遠くで ....
 
 
生き物が一匹 
息をしている 
印刷物の新しい匂いは
いつまでも消えない
一昨日、いとこから
椅子に座っている、と 
糸電話で連絡があった 
いま僕は
色と形を見ている 
 ....
  女よ
  ぼくが眼をとじると
  きみは枯れた稲妻のようだ
  だが
  手をふれるとそれが
  一匹の大きな白蛇だとわかる
  女よ
  きみを
  冬に横たえる
   ....
水に映る 白いまだら
狼の家族を 追い立てる光
撒かれる水鳥の骨より白く
昼の月に背を向ける
昼の月に 背を向ける
  脊髄に刺し染みるような
  氷雨の降る土曜日
  灰色のレインコートを着た老婆が
  僕の口に腕を突っ込み
  ずるずるずるずると
  一頭の小熊を引き摺り出した



 ....
とどくきみ電話の声にねころんで
正しく蒔いたわたしの母音


はじまりの予感にまみれ匂い立つ
いとおしい小さな過ちよ


今日もやっぱり晴れたよねわたしたち
多摩一番の ....
  六月
  君は椅子に掛けて
  ジグソーパズルをやっていた
  薬缶が沸くのを待ちながら
  壁にもたれて
  僕がそれを見ていた
  六月
  外は雨で
  夕方の部屋に ....
はるなさんのおすすめリスト(1970)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
角砂糖- 草野春心自由詩412-1-12
[:strip- プテラノ ...自由詩212-1-11
もう、しませんから- 虹村 凌自由詩512-1-10
お礼のはなし- 竜門勇気散文(批評 ...3*12-1-9
花燃ゆ- TAT短歌1*12-1-9
人魚脚- ああああ自由詩7+12-1-9
小石- 草野春心自由詩5+*12-1-8
ノート(48Y.1・6)- 木立 悟自由詩412-1-6
夏だった- 永乃ゆち自由詩4*12-1-6
起立するキリン- たもつ自由詩812-1-6
即興(夜空への祈り)- あまね自由詩1312-1-5
脱臼- 草野春心自由詩5+*12-1-4
月面- 草野春心自由詩7*12-1-1
脆弱な果実- いばら自由詩2*11-12-29
転調した花婿も独裁者と同時に腐る- timoleon自由詩1011-12-28
坂道- 自由詩311-12-23
くちびるがむらさき- 6自由詩411-12-23
野球場- 草野春心自由詩811-12-22
鎖を解かれなかったマイモニデス- 6自由詩211-12-21
タラコネンシス- 6自由詩1+11-12-20
泣くな- 自由詩511-12-19
エリッククラプトン&キースリチャードbyコカイン- TAT短歌2*11-12-18
いまはどんな椅子に腰をかけてるの?- ホロウ・ ...自由詩6*11-12-18
供養- 春日線香自由詩511-12-18
息をしている- たもつ自由詩711-12-17
白蛇- 草野春心自由詩9*11-12-17
ノート(48Y.12・16)- 木立 悟自由詩511-12-16
氷雨の日、一頭の小熊を吐き出す- 草野春心自由詩511-12-15
多摩のうた十二月- たちばな ...短歌1811-12-13
六月- 草野春心自由詩10*11-12-11

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