隠し持ったナイフを、見せびらかす夜。
似合わない僕は、おぼつかない歌を。
君のためのうそを、全部失くしたころに。
ただよう、淡いシャンプーの香り。
(もうすぐ飛ぶ、飛べるだろう。ね)
ほ ....
かなしい

そういったきり
うごかないきみ
ネジがきれたのだと
せんせいがいっていた
{引用=
ゆるい傾斜を登ってゆく
幸せそうにショッピングバッグを抱えた女にとって
街が壊れたよるを窓から眺め
水晶の破片が星のようにきれいね、と
うたうことだって可能なのだろうか
その美し ....
     二本の指で
     煙草の先端を揉み消して
     どこか遠い空に
     未明から鳴り止まない
     海鳴りのような響きに
     耳は ひらいて

     放 ....
午後、
いきものの焼けるにおい、
かなしい出来事のように、
くつ紐がほどけ、
まちがいをただすように、
は、結ばれなかった、
海鳥なのか、
サイレンはあおく、
句点を打つように、
銃 ....
彼らはひたいに手をやる
私は左目をおさえる
彼らは両目でしっかりと見ている
私は{ルビ右目=ききめ}を凝らしている
{引用=左目は未だ微睡んでいる}

彼らは叫んでいる
声が脈をうち
 ....
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
俺は文学がやりたかった
読みまくって書きまくって
誰かと互いに罵り合って
一生遊んで暮らしたいとか
腐った毛布を股にはさんで
4時間半の惰眠の中で
地味で無口な小柄の女と
いつかどこかで ....
  だれかが死んだ
  数字に埋もれ
  僕はずっと
  血のにおいを忘れていた



  東京の蒼の下
  ふるえが止まらないよ
  明日を
  少しも疑えなくて

 ....
だれもわるくない
だれもわるくないから
すこし胸を撫で下ろす
それはつらいことでもあるけど
やさしくありたいと願う
泣かなくていいんだよ
泣いてもいいんだよ
それはあかるいことでもあ ....
ちょ〜眠たい 春ですから

お腹すいた 春ですから

恋がしたい 春ですから

出世したい 春ですから

旅に出たい 春ですから

ですから ですから

も〜っ、春ですから
 ....
飛行機で見た
ダイハード2なら覚えてる
予定時刻になっても着陸しなくて
滑走路に火が灯っていたことも覚えてる
無事着陸して抱きあった
あのひとが思い出せない
映画館だった気もす ....
鐘がなるたびに
とりがおちました
午後になると
西瓜をたべましたが
だれもが無言で
こんなにあおい夏が
ありました
刃をもって地図を刻んでみる
道を失った時はいつもこうする
するとそこに印しは現れ
私はようやく安心する
悩みなどない
刻まれて山となった老廃物のベッドで眠る
それは悩みではなく
  夢
 ....
黒いソックスを穿いて
指定された紺色のカーディガンの上に、黒のブレザーを羽織った。
今日も学校に行かなくては
何の為に、卒業する為に。
制服を着ると体が微かに緊張感を保ち
胸を真っ直ぐに張ろ ....
いつも見ている夢は風景として壊されずにある
ヒビすら入らない
傷つかない

虫の群れのような街にシャンデリアみたいな雨が降る
道路にこびりついた体液が泡になっている
冬が溶けていく匂い ....
ピップは空の絵しか描かない画家だ。
静物を並べられても、肖像画を頼まれても、裁判所のスケッチを
頼まれてもピップが描くのはいつも空の絵だった。
そのためピップの絵はなかなか売れず、きわめて貧しい ....
うかれているしかなかったのだ

さびしかった

信じられないくらいの

さびしい状況にいたのだった

いちかばちかのような気持ちだった

だから

うかれているしかなかったのだ ....
 
 
お店屋さんで息をした
お店屋さんだから
みんなしていた

様々な形が売っていた
気に入った色があったので
近くにいた店員の女の人に
色だけ買えるか聞いた
形もついてきます
 ....
野生の鶏が森に溶ける朝
立ちのぼる夜の残り香
白く踊る靄
女たちのはごろもの袖が
空に還るよう
斜めに抜ける鉄道の跡地に
芽吹く春を見守っている
私の肩に麦をふりかける人よ
瞳は黄金を ....
緩やかな曲線を描く布団
静かに浮き沈みする。
白いシーツの上
はみ出た
小さな手

窓から見える
行き交う人々
カラスの鳴き声
配水管を流れる
水の音

赤, 青, 緑
それ ....
おはようが
はいる
からだ
夜をひとり歩いている

もう1時間はんになる

コンビニの袋がちりちり

さびしくないと言えば嘘になる


電車が音をたてている

町のあかりが点滅している

星が粗雑になっ ....
さかあがりが できないころ
さかあがりのあいまに
けんかした
さかあがりのあいまに
学校へ 行った

おまえんちの家の前の空き地に
むかし なまくびが ならべら ....
いきる
燃えさし
あがってくると

            ( こころは バイパス
爛れた
くちびる
あてがいながら
眼窩(すかいらいと)
から
入水

          ....
かもめが一匹おりまして
ちんけな傘が ありまして
小さな光を食べました
何かに 頼る者 おりまして
のどの汚れは落ちなくて
皮は肥大化して 人を流す川となりました
ぼうふらぼう ....
巨乳もいれば
貧乳もいる
女の乳よ
なぜ険し
君に顔をうずめて
私は生きる
ここに乳あり
冬の海

誰にも言えぬ
ブラのあと
君を真似て
つけてみた
だって私は
りっぱな巨 ....
だあれもいない



ゴキブリ
が出た
バカだなこんな
所にのそのそと
出て
くるなんて

殺そうか

でも
見なかったことにしたい
そんな判断で
成り立っている
 ....
真っ白な 
掃除機を
眺めては
何もせず
かといって
洗濯もせず
飯だって
宅配ピザを頼んで
そんな風に
君の
ぐうたらな一日が
過ぎてゆく

目の前の
紙くずを
ゴミ箱 ....
サバは猫ではなかった。

猫がサバだったのだ。

おもい。

わりきれない素数のように

バサッと

樹のうえから降ってきた新しい猫と屁理屈を彼女はうけとることにしたのだ。

おもてなしうらなしてだ ....
はるなさんのおすすめリスト(1970)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
満月をたべる- ゆうと自由詩211-3-19
ねじしき- 國朗自由詩411-3-19
何も特別なことなど起こらなかったように- 高梁サト ...自由詩911-3-19
消灯のために- るか自由詩411-3-18
- mugi自由詩6*11-3-18
左目- 瑠王自由詩311-3-17
透明な絵本- かんな自由詩33*11-3-16
- セガール ...自由詩311-3-16
ジンジャーエール- 草野春心自由詩1*11-3-15
わるくない- ゆうと自由詩1*11-3-13
春ですから- subaru★自由詩4*11-3-9
忘却- 小川 葉自由詩111-3-7
頭痛- mugi自由詩3*11-3-4
カムフラージュ- 瑠王自由詩711-3-2
制服を脱ぐとき- 山岸美香自由詩6*11-3-1
恥ずかしい街- コーリャ自由詩411-3-1
ピップの空- オノ自由詩311-2-28
さびしかった- 吉岡ペペ ...自由詩1611-2-27
目印- たもつ自由詩411-2-26
鶏の香り- たちばな ...自由詩15*11-2-25
Please...- Oz自由詩211-2-24
扉のむこうにあるもの- 阿ト理恵自由詩9*11-2-24
こんなことでこんなところで- 吉岡ペペ ...自由詩511-2-23
そらおそろしい- るるりら自由詩31+*11-2-23
とうえい_(幻肢の砦たち)- 乾 加津 ...自由詩9*11-2-21
悶絶_(_不可能性_)_ひとり旅_たすけてよぅ_ぐるぢいよぅ- 狩心自由詩7*11-2-21
ここに乳あり- 花形新次自由詩1*11-2-21
なんにもしなかった日- 塩崎みあ ...自由詩4*11-2-20
ひどい一日- 花形新次自由詩8*11-2-20
サバ- 阿ト理恵自由詩9*11-2-19

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