スイカ割られたい

スイカ割られたい 赤いスイカ

スイカ割られたい 大きいスイカ

割られない 指が短すぎて
割られない 届きそうで 届かない

スイカ割られたい

スイカ割ら ....
かぶと虫になったわたしが
瓷に頭をつっこんで蜜を吸っている
西日も射さない土間の隅で
瓷の縁に手をついて蜜を吸っている
本当はこんなこと許されていなくて
惨めでたまらないのだけど
もうかぶ ....
空より広い君の存在 鳥が飛んでいる   まずしい日々をおくっている
  ばらの花がいったい、
  どんなところに咲くのかしらない



  雨上がりの
  気温がひくい朝
  きみの手をつよくにぎる
  教えて ....
僕たちはどうせ鮫なので
誰かを傷つけずにはいられぬのです
生まれたての赤子の弱さを嗅ぎつけて
群れからはぐれた小魚を追いまわして
この鋭い歯牙で貫かざるを得ないのです
そこに滴る黒い血を
 ....
浮遊感
沈む左脳の瞳
9は赤く
8は半透明
耳を通る記号
ロジカルなからだ

蟻走感
浮かぶ右脳の言葉
青は止まれ
黄色は壊せ
背景だけがカラフル
裾を掴む愛

疑視感 ....
私達が存在しない事・・・これ以上の至福があるだろうか。

私は存在しない。私はその事を強く感じる。私は・・・。

私は日曜の朝、日の当たる川べりを歩いていた。風が心地良かった。・・・人々は犬の ....
  机のうえには
  飲みかけの何かの瓶が五つ
  それからひとつの電卓



  ほんとうは臆病なくせに
  神経質に腹を立てるのが得意な
  きみでも笑顔を見せることがあっ ....
一昨日の夜
世界中で槍が降ったので
わたしはネズミイロの箱の中にうずくまり
ひとり寂しく鳴いていました

昨日の朝は
庭に星のかけらが降ったので
わたしは爪に塗ったマゼンタをそのまま ....
えりという名前の女の子が、初めて海水浴に連れて行ってもらって
海の大きさにいたく感動して、ひとしきり大はしゃぎしたけど
夕方になると、帰らなければならないことが悲しくて
そのへんに落ちていた棒き ....
ミルクティー曇った空を飛ぶ蜻蛉 「雲は水蒸気からできている」

学校の授業ではそう教わったように思いますが

小さな 小さな 水の粒や

小さな 小さな 氷の粒で

本当は出来ているのだそうです



私 ....
 .... 爪で頭を掘るたびに
うすく小さな羽が生まれる
「いつまでもたどりつけない」と嘆く羽
たどりつけたらどうなるのか
未だに訊けないままでいる
窓もない玄関もない俺の部屋   あちこちで物音がして
  生まれたり死んだりしている
  洗ったばかりの白いシャツ
  でも、なんだか袖を通す気になれず



  日曜日はいやなことから目をそらす
  べ ....
クリームソーダのクリームが
ゆっくりと溶けていくような喪失感で
わたしは寝られません


風の強い日 姉さんは洗濯物になる
海からの風は 姉さんを裏返したり表にしたりする
はたはたと身体の鳴る音にいちいち反応しては
子供みたいにはしゃいでいる
時折 砂混じりの風が当たると ....
  バーガー・ショップの狭いテラス
  台風のあとで椅子が倒れている
  ケチャップでよごれた君の唇
  文脈を外れた一行のごとく
  包み紙はテーブルをこぼれて落ちる
  恐怖
 ....
葉月の昼下がりのどうしようもなくもてあました窓の
したで、たったいま、わたしにできることをすべて思
い浮かべてみても、ただ、雨の日の猫のように四つ足
を投げだして眠ることしかできなかった。
 ....
耳はかたむく零雨にしげる 死んだって成仏できぬ油蝉 一度も私のものだったことがない君を
果てしなく喪いつづけている
その喪失が胸に生む波紋の美しさに
{ルビ彩=あや}なす言葉でうたわずにはいられない
撹拌されて
まじりあう
フラスコの中の
時間が
わらわらと踊っている

次第に
重さを帯びた幸せは
底で沈殿する

浮かびあがる
透明な
うわずみ
あじのするオブラートに包んだような物言い 新しい
 ....
つらつらと書いてしまう
事象と事象のはざまに時々揺らぎが存在するような
そんな感覚でいて
ことばとことばの間にもそれらの主張するべき事柄が
あるのではないかと期待して
書いてしまう
 ....
心臓と似た場所
心臓と似た場所を血が流れる

しらじらとしらじらとしらじらと
しらじらとしらじらとしらじらと

肌と似た場所
肌と似た場所を乳が流れる

しらじらとしらじらとしらじら ....
 .... 生後数ヶ月で両目を摘出してから 
声と言葉を発しなくなった彼女は 
木の世界の土壌に根を下ろし 
大人になってゆきました 

ある日、遠くから来た旅人は 
人に話せぬ深い悩みを打ち明け 
 ....
はるなさんのおすすめリスト(1970)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スイカ割られたい- 北大路京 ...自由詩313-9-11
かぶと虫になる- 春日線香自由詩4*13-9-10
空より広い君の存在_鳥が飛んでいる- 北大路京 ...自由詩213-9-7
野ばら- 草野春心自由詩413-9-5
- ストーリ ...自由詩213-9-5
おちゃめタイプ- 自由詩313-9-3
バタバタ- yamadahifumi散文(批評 ...113-9-3
電卓- 草野春心自由詩213-9-1
そしていつの間にか100年が経っていた- 自転車に ...自由詩413-8-27
えりの海- オノ自由詩513-8-24
ミルクティー曇った空を飛ぶ蜻蛉- 北大路京 ...俳句513-8-24
いやらしく馬鹿な女の子- 時子自由詩813-8-22
正しいセックスのしかた- TAT短歌3*13-8-18
ノート(剥歴)- 木立 悟自由詩413-8-14
窓もない玄関もない俺の部屋- 北大路京 ...川柳413-8-14
勝手にしやがれ- 草野春心自由詩513-8-11
喪失感- かの自由詩213-8-10
岬の家- 佐東自由詩10*13-8-7
恐怖- 草野春心自由詩513-8-3
雨の日の猫は眠りたい_2013- たま自由詩30*13-8-1
水道- こしごえ自由詩2*13-8-1
死んだって成仏できぬ油蝉- 北大路京 ...俳句413-8-1
- 塔野夏子自由詩9*13-7-29
うわずみ- そらの珊 ...自由詩16*13-7-29
好み- 兎田 岳自由詩113-7-29
HELLO_GOOD_MORNING_SUNSHINE_- TAT短歌3*13-7-28
キツネリスといえば/アライグマといえば- かんな自由詩2*13-7-28
液夜- 19891026自由詩113-7-26
花形新次の良さが分からない奴はまぁ二流だ- TAT短歌1*13-7-24
木のひと_- 服部 剛自由詩1013-7-23

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