消しゴムを食べていると
母が気を利かせて
夏みかんのジャムを持ってきてくれた

消しゴムなど食べられるはずもないから
いらない、と断ると
代わりにコーヒーを入れてくれた

 ....
 
 
壁に壁の絵を描きます
そのうちにどこからどこまでが
本物の壁かわからなくなります
途方に暮れていると
ゴミ収集車が最後のゴミを積んで
走り去って行きます
わたしはあれには乗れま ....
中古の馬車に荷物を積み込んでいたら、
ロビーが集まれというので、
てんでに破れたコートのポケットから、
盗んだ缶詰をふりまきながら、
俺たちは来た道を振り向いた。

もうやめたい、とロビー ....
春がその鋏をもって髪を切り落とすことで
年月はまるで少女でした

幼さ故に軽々しい
その唄声は温い雨
弾むような花の手を
この手で掴む術もなく

彼女は舞台袖から飛び出すと
馬を駆っ ....
三月十二日の話をする。
三月十二日、東京は晴天であった。青く澄み、雲ひとつなかった。
確かその日は、原宿のあたりをブラブラとしていたのを憶えている。
日本人も外国人も、いっしょくたに暢気に笑って ....
  悲しいニュースも
  嬉しいニュースも
  いまは
  チャイムを押さないでくれ
  スパゲティを茹でているんだ
ごめんなさいで済むから
警察官は要りません


病人がいないので
お医者さんは要りません

みんなが歩くから
車屋さんは要りません

本当に自由の国なので
政治家さんは要りません ....
あのね

あっけらかんとした空を見上げてる。
夜空の真空ににんげんの息がしゅうっと吸い込まれていく。
またたく星たちも息づく夜の海は
僕を誘惑して誘拐するんだろうって
こころの中で沈ませて ....
唇は ほどよく濡れ

指先は ぬくもりを感じ

果ては 穏やかな吐息




 
被災地よりみなさんへ。
なんでもいい、花を育ててください。
こちらには手向けの花も祝う花も慰めの花もない。
どうか花を育てて、祈ってください。
  二人で
  ふとんをしこう
  最後のニュースが
  かなしい話を終えたなら



  丁寧に
  ふとんをしこう
  僕らを責めたてる
  光たちにつかれたなら

 ....
  愛はいらない
  ぐにゃぐにゃした
  なまあたたかいものはいらない
  僕は君に会いたいだけ
  記念日もいらない
  プレゼントなんてとんでもない
  化粧も全然しなくてい ....
そざつな草むら駆けだしている

雨の窓辺にピアノをたたいている

薄曇りの鏡にあたしがうつっている


夕べは花芯をそよいだゆび

朝には枕にもたれているの

肉の夢をむさぼりみ ....
 きみを雨が縁取る
 ごめんなさい
いま
おもったことを

もう
おもいだしている

はつこいしたとき
それはすでに
おもいでなのだ

きょうがおわれば
あすがはじまる

いや
そのすきまにこそ
 ....
単純な足し算もできないのか、と言われることは多い。まぁすくなくとも
小学生のころからずっと算数は苦手だったし、ある程度克服したなと思える
現在であれ十数たす十数の計算を即決で間違えない人間に比較す ....
 バンクバンドの謡曲に『to U』というものがある。筑紫哲也氏が務めていた「ニュース23」のエンディング・テーマとして聴いてから、いまだにカー・ステレオで流している。
取り上げたのは、歌詞の一部 ....
「当たり前」の皮を剥くと
「ありがたい」の餡が出てきた
わたしはその餡だけ食べた


ある日
わたしは餡をこしらえた
一晩水に浸けて
ゆっくりゆっくり煮て作った
傑作の餡を
「当た ....
 こわれてゆく街のなかで
 こわれてゆく耳になって
 ぼくは
 通りすぎてゆく乾いた硬い音をきいていた
 ビル風に
 靴とアスファルトの
 靴とデパート通路のリノリュームの
 靴 ....
話を一つ、でっち上げるために
私の星座が生まれて消える
悲しいと誰にも言えないことが
悲しいことではないと思う
もしも私の半分の
歳のひとに出会ったら
そのひとの下につこう
右手の分だけ ....
おかあさんがだいすきな
ぼくがひとり
ここにいる

でもぼくは
ひとりじゃない
おかあさんがいるから
対岸で春が見ている

情熱を忘れた冬芽に間違った血の寄り添う温もり
時に収まるのを拒んでいる川面の波紋はオルガニスト
名残りと熱りを追いかける
その数字の大河でさえまたオルガニスト
寄り添 ....
  いっせいに
  電気がきえたので
  きょうは
  星がみえた



  痛みは
  たくさんあるけれど
  間違いは
  ひとつもない
  かなしむひとには
   ....
ランドクルーザーに乗って
ベトナムの街を走り回った
22歳の青年がかっこいい俺
なにを馬鹿なことを言うんだ
セクシーなのはお前の方さ
なんだってそんなにもお前は
高額な自転車を乗り回し
 ....
前立腺を患ったがゆえに
排尿が困難になった俺は
成人用紙おむつを履いて
嬉しくてステップを踏み
そして署まで連行される
一体どうなってやがるんだ
なにかが狂っちまってるぜ
会陰部に鈍痛が ....
{引用=ていねいに、することは、
祈り、をささげることに、
にている、
すばらしいものが、
みな故郷にかえってしまうひに、
売れのこったパンのように、
かわいているのは、
だれのおもいで ....
緩やかに
時は
さみしさと
むかいあいながら
深呼吸する
  おっぱいは最後がいい
  まずはくちびるからがいい
  それからうなじの匂いを嗅いで
  おなかの温度に埋もれるのがいい
  おっぱいは最後がいい
  まるでそこに興味がないよう ....
だって、
被災地のために、
その2万3千円を、
寄付することもできたのに、
デリのつまらない女と遊び、
三連休の真ん中、
昨日は仕事に出かけ、
自転車で出かけ、
明日も仕事に出かけ ....
私のかいてるものは
ほんとうに詩だろうか
詩に見せかけたいいわけじゃないだろうか

あのひとが離れていったのも
そのせいじゃないだろうか

昨日地球はまるかったけど
それもほんとうなの ....
はるなさんのおすすめリスト(1970)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
右利き- たもつ自由詩611-4-16
名前- たもつ自由詩511-4-15
The_Band/The_Stoney_Beggining- はだいろ自由詩211-4-14
春がその鋏をもって- 瑠王自由詩9*11-4-14
三月十二日の話をする。- 草野春心散文(批評 ...3*11-4-13
生活- 草野春心自由詩2*11-4-9
つみをあやまる- 村上 和自由詩611-4-4
僕の息はラブレターと化した。- うんち自由詩3*11-4-3
果ては- 殿上 童自由詩12*11-4-1
春に寄せて- 縞田みや ...散文(批評 ...1111-4-1
ふとん- 草野春心自由詩9+*11-3-31
愛はいらない- 草野春心自由詩1*11-3-30
滴るゆびさき- 吉岡ペペ ...自由詩911-3-29
quiet_solitude- mizunomadoka自由詩311-3-29
思い出- 小川 葉自由詩411-3-28
線路を歩く- 構造散文(批評 ...1511-3-27
コトバの有効性- プランタ ...散文(批評 ...111-3-26
まんじゅう- 小原あき自由詩5*11-3-26
女性性に関する一考察- 石川敬大自由詩17*11-3-26
twenty- mizunomadoka自由詩311-3-25
ぼくがひとり- 小川 葉自由詩411-3-23
動揺_(対岸から)- 瑠王自由詩311-3-23
停電- 草野春心自由詩7*11-3-23
明日は雨だから俺は休むから会社にそう言っとけハゲ!- セガール ...自由詩511-3-23
自己解決- セガール ...自由詩211-3-23
帰省- mugi自由詩4*11-3-22
願い- はなもと ...自由詩7*11-3-22
おっぱい- 草野春心自由詩12*11-3-21
103人目の女- はだいろ自由詩411-3-20
にせもの- 朧月自由詩4*11-3-20

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