長い間音楽を聴かないようにしていた。朝、満員電車に揺られ、つり革に手のひらを乗せ、片手で本を読んでいる。誰の声も聞こえない。電車の走る音が体中に響いている。車内にアナウンスが流れる。次の停車駅を告げ .... 隣室で眠る友人の寝息と、近くの高速道を走る車両の音がこんな夜更け、他人の家にて混じりあう。
私は妙に目が冴えてしまい、携帯のディスプレイの灯りを頼りにこんな散文を綴ったりしている。

友人の出し ....
  縄文土器を
  保健室に忘れてしまい
  取りに戻った
  夏の日



  熱く
  熱く光は燃え
  廊下を歩く人たちも
  ブラスバンドの行進曲も
  そう仕向 ....
傷つく度に綺麗になれたら 私はひとりでも心の底からの孤独にならず 綺麗な自分である事に、安心していたい。 薔薇の耳をもつ女は砂浜で白い夢を見る。彼女には鏡の中に見失われた星が寄り添っている。彼女が呼吸をする度僕の瑪瑙の眼の中を一陣の風が吹き抜ける。燐光を放つ青春の残滓は大地に星座を描く。僕は振子時計が向日 ....   しんしんと
  雪のように眠っている
  君の
  シャツの
  胸のあたりに光がにじみ



  そこだけが
  かわいた月面になる
  白、
  黄、
  水色 ....
三橋に降り積もる数字の粉。
揺るぎない25分は
実り在る者にとっての要。

ふと
街角のどこかで
売り物が非売品へと変わる音がする。

整形された鉱物の響きは
大多数の河岸に置いてき ....
終わることが救いなのか
終わらないことが救いなのか
誰にもそれはわからない

仕事から帰ってきて
疲れた身体を横たえていると
秋の夕べの静けさに
ほっと気分が晴れる
このまま終わってほ ....
不思議だな少し不思議だ覚えてるいや嘘ごめん誰ですあなた

落下してきたような鳥たぶんあれ青鷺かなと思うんですよ

プルートー愛していない逃げてくれとにかく片目抉りたい也

わからない木々の ....
  ゆうがたという言葉が
  雨をよけて
  まもなく
  やってくるので
  部屋の掃除をしています
きいろいから

うさぎがすき

おおきいうさぎ

意思の疎通ができない
きはひとりでは
きになれないことを
しっている

だから
もりになった

さみしいなんて
ことばもしらずに
星明かりの駅が
ひとつずつ滲んでゆく

瞳は
乾いてなどいない
まったく逆だ

夜から
いちばん遠いところが
すべてを飲み込み
夜を生むための
夜になる

そこに
ある ....
猫のひげが巻きついた星の判断が秋風に吹かれている。小石はその巨大な耳を痙攣させながら酒場という酒場に愛のリキュールを撒き散らしてゆく。そのとき雨の棺を夜が跨ぐ。すべてを照らし出す幼年時代の夢想が彼女の .... 腰から
あなたの右足が
つきだしているから
歩くときには
きまってふらふらとする
電車では
みなが嫌な顔をする
あなたの右足以外の部分は
どこにいってしまったか
知らない
キスをす ....
  なにかを
  つぐなうようにして
  秋が
  入って
  くる
  ピアノを弾いて
  いる
  君の指の
  一本だけが折れて
  しまって
  いた
  あの歌 ....
ふたまたかけると
だめになるという
ことをいわれたとして
それは
さいしゅうてきに
わかれてみえても
ひとつにごうりゅうするばあいは
いっせきにちょうだからと
いう
ふうにいえて
 ....
選ばれる そんな夢想にとり憑かれ
髪も梳かずに誰そ彼を行く
まず
スープを作る
トマトともやしと固いウインナーのスープ

鯵のフライを揚げなおし
カット野菜の上に乗せる

解凍したご飯の上に納豆をかける

テレビを見ながら食事を摂るのはやめた ....
サツマイモ工場で火災が起きて
町中が秋の香りに包まれた
一週間、焼き芋祭りが繰り広げられた工場前の大通りには
今も皮や食べ残しが転がっていて
野良猫がその取り分を巡って抗争を繰り広げた
僕は ....
つき立てたスプーンは
さながら銀嶺

氷寒は、あまい
あまくて
ぬくい


だれかの失くした王冠と
つとめてしずかな
舌鼓


ありふれた脱ぎ捨て方で
癒しのすべが
 ....
浄まってゆく

それに身を任せている

この十年となえていた名前が

さいきん出てこないんだ


きょうさ

なん時ごろ元気だったんだろう

だれとも喋らずに天井を見ているよ ....
梨の始末をどうしよう
この梨を線路に設置して
レールと車輪の間でひき潰すなど
してみたいが
どこか目立つところに
置き去りにしてやりたいが
梨がきゅうきゅう鳴くので
ずっと持っている
 ....
研究室に女が入ってきて
めがねをしていて
地図をスキャナに読み込ませて
香水のにおいをさせているから
はなしかけなかったら
でていったから
じぶんが
わるものとして
あつかわれて
い ....
世界がゼリーだ
わたしはゼリーじゃない
世界がゼリーだ

さんさんなな拍子のリズムで
みんなそうやって生きているなら
それはゼリーだ

帽子を被れ
わたしを視線からかくせ
見えない ....
  あなたを
  埋めてしまわなくては
  なりません、突然の雨に
  暴風に、雷に
  あなたが苛まれないために
  土深く埋めてしまわなくてはなりません
  スコップに土をすくい、 ....
君は浮上するために
身体に無数を纏ったんだ

離した右手は植物に委ねて
かきのきをみて
かきのきだとおもってる

ひとをみて
ひとだとおもってる

かきのきからみたら
ひとはひと

ひとからみたら
かきのきはかきのき

なまえもなく
 ....
渡辺満里奈だけが、
永遠だった夏が、
確かにあった

書泉ブックマートのB1Fで、
よいこの歌謡曲の
バックナンバーを買い求めていたころ

けっしてやってこなかった夏休みが
いま、た ....
  髪のみじかい{ルビ女=ひと}よ
  するどい傷のような
  月の居る夜に
  はじめての女よ
  きみが歌うのなら
  ぼくは歌わない
  使い終えたはずの
  あの夏の歌は ....
はるなさんのおすすめリスト(1970)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君の手のひらに触れようとしても、怒らないで欲しい- ブライア ...散文(批評 ...311-11-4
七月のこと- DNA散文(批評 ...211-11-3
縄文土器- 草野春心自由詩811-10-31
短歌- 山岸美香短歌111-10-31
無題- ぎよ自由詩211-10-27
胸に月- 草野春心自由詩6*11-10-27
ねじれの25分- yuugao自由詩4*11-10-25
_- 渡辺亘自由詩311-10-25
よくある話_2011/10/24- 榊 慧短歌211-10-24
ゆうがた- 草野春心自由詩7*11-10-24
125mmアモルフ- 6自由詩211-10-23
- 小川 葉自由詩811-10-21
水底- 千波 一 ...自由詩6*11-10-20
- ぎよ自由詩111-10-20
斜陽- イシダユ ...自由詩1011-10-19
Fall_Song- 草野春心自由詩411-10-19
メスカリン犬うばたま2号- 6自由詩111-10-18
盆暗行脚- faik短歌1*11-10-18
朝食- まんぼう ...自由詩311-10-17
埋葬- haniwa自由詩511-10-16
モンブラン- 千波 一 ...自由詩7*11-10-16
こんなものを失った- 吉岡ペペ ...自由詩511-10-16
梨の始末- 春日線香自由詩311-10-16
ワトキンソン教授- 6自由詩411-10-15
ゼリーならなんだ- ブロッコ ...自由詩611-10-15
埋める- 草野春心自由詩9*11-10-15
_- nia自由詩111-10-15
柿の木- 小川 葉自由詩311-10-14
渡辺満里奈- はだいろ自由詩411-10-14
夏の歌- 草野春心自由詩311-10-14

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