する事もなくて真夜中ぼんやりとモノクロ孔雀を鮮やかに塗る


あの頃は確かに僕ら透明度高くて空も嫉妬していた


閉じ込められていない 朝食は海 ここから遠い僕のはじまり

 ....
熱帯夜が明けた
翌朝の駅前通り

ハンカチを頬に押し当てながら
駅へ向かう街路樹の下に

無数のセミが落ちていた

電車を気にする私や
数歩先を歩くYシャツの人の
慌ただしい靴音が ....
ぼくたちは
霧の深いなかを出かけていった

みどりときいろの
あたたかいマテリアルの服を着て
うたかただった

電話がかかってきた
すぐれたいたずらだった

天国のくらやみで
3 ....
君の事など忘れたという顔で、今はやや慣れてきた、規則通りの生活をしている。
君と会うのも関わるのも、これっきりにしたいと願いつつ、
身体に似合わない君の声が聞こえて
まだお互い生きてることが嬉し ....
 
 
あの日、きみと
秘密の場所に埋めた
玩具のクハ103は
地下鉄になって
今ごろどの辺りを
走っているのだろう
お腹の弱いきみと
意気地なしのぼく
二人を乗せたままで
 
 ....
Dans des lumiéres de l'ancien Bordeaux tout le monde marche comme la mort.

ボルドーの光は古く死が歩く
きみはもう
灰色で、
さわれば冷たかった

キャンドルを
ふきけそうとするたびに
きのうの感触がのこるなら
もうそれより先にあるもの
そのすべての秘密を知るのは、せつない

いとし ....
  たえてって言ってた
  ぬるい食事に
  吸いおえた煙草に



  このうえない馬鹿の
  ひとつおぼえ
  ひとつわすれ
  ひえた夕陽
  干からびた光に
   ....
明日は思いっきり変態な格好してやろう
下着なんか真っ赤なブリーフ履いてやろう
髭もじゃで鼻ピ空いたロンドンガールみたいな
だって明日はお前がいないんだ
あれがあれじゃなくなる日 ....
アルコール漬けの脳髄が
ひとつ
秋の夕空に浮かんでいる
  からすのかってでしょ
  からすのかってでしょ
  と、
  きみは、
  無愛想に歌いながら
  目に見えぬいっぽんの釘を
  目に見えぬ大きなクヌギの樹に
  ロボットよ ....
「おくるから、したでまってて」
「うん」







































 ....
許せる、許せんっていうのはおこがましいからいつも怒ったあと死にたいくらいの絶望とダムの放流のような感情が竜巻になり、許せる許せんっていうのはやっぱり自分がヒステリックになってしまったからでてきた感情で .... むずかしい言葉の意味を知らなくても
人を愛することは出来るはずだった

暗闇の中で掴んだ葦は
美しさだ
やさしい歌は
祈りだ
自転、公転
引力
その正しさ
土から ....
  猫よ
  おまえは邪魔だから
  どこまでも流れていってしまえ
  そう言うと僕は
  ギャアギャアとあばれる君の飼い猫を
  便器に放りこんで
  「大」のレバーを回したのだ ....
夜が明けた。
冷酷な夜の鶏(とり)のサイレンの。
そうそれ無機質な(夜気)にひそむ
明けない呼吸
だから彼女は呪文になったんだ

いまじゃ音だけになっちまったけれど

傷つくたんびに口ずさんでいる


彼女はおおむね優しかった

おおむね面白い発見をしてくれていたし

おおむ ....
あの日

世界が一様に

劣等感を持った


でなければ911以降

あれほどの性急な

清濁の認め合いは

なかったんじゃないか


あの日

世界が一様に

 ....
  光が白いので
  裸体だけが空気にうかび
  瞳の深みをもとめて
  幾度も反射されている
女の部屋を出るのは

朝ではなく夕暮れにする

その鉄則

破るほど恋をしたのは

いちどきりだった


たぶん

苦しめるの分かってた

苦しみたいと思ってた

たぶん


女の部屋を出るのは

朝 ....
  きこえる



  ひかりがきこえる
  波打ち際に
  わたしは耳を置いてきてしまった



  遠い日の
  あなたが歯をみせて笑ってる
  くりかえし
   ....
扇風機は空を飛ぶ
   ちょっと角度を変えてあげれば

扇風機は空を飛ぶ
   ちょっと力を強くすれば

扇風機は空を飛ぶ
   ちょっと羽を大きくすれば

扇風機は空を飛ぶ
   ....
 人に歓びを
 捧げたいと思う
 思わぬ悪意で
 出来ている
 このからだ
 皮膚の下で
 水滴に
 よく似ている
 骨が歌う
 ハッピー・バースデイ
 止まぬ時に
 生まれ ....
  硬いひざにきみの
  頭をのせて
  ひとつ、



  ふたつ、
  みっつ、
  よっつ、
  いつつ、
  歳をとるように静かに
  きみはまどろんでしまう
 ....
あなたが死んでも

僕は笑わない

あなたが死んだら

きっと万人が笑うだろう

表面に薄ら悲しい表情を着せて

あなたが死んでも

僕は笑わない


僕はきっと笑わない
きょうそとは

キンモクセイの匂いしている

それだけが湿気のように


こすれあう肌が

お花屋さんの冷蔵室の匂いだ

植物みたいな悲しみに

ふたりはじゃれあい

た ....
いいわけが思い付かなくなった
こじつければ無限にあった
あの頃は確かに
言葉は弱い私たちの
味方だった



* * * * * * *


体育館の
高い窓を見ていた
仰げ ....
ばななの身に
きりんの形をした
バナキリン

というのが いて

草丈も短いサバンナで
こういつまでも
夏が暑いと
やわらかく 溶けてしまいそうなのを
困ってる
バナキリン
海月に刺された女の子が、ひらひらと漂着する砂浜で、ささやき合っていた熟年カップルは、あらわれてはきえていく波の前で石像になっている。
白い波と青い波を残したまま、海は水平線で折り返し、遥か頭上をずっ ....
きょう
きみがうまれたひに
たどりつきました
ふたりでいっしょに
そのいみをすこしかみしめたい

いきかたは
ひどくつたなくて
そのすえに
きみにであったような
きがした

 ....
はるなさんのおすすめリスト(1906)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
沸く- 本木はじ ...短歌211-9-28
「黄金虫」のいる時- 麦穂の海自由詩8*11-9-27
芸術家の手- 甲斐マイ ...自由詩3*11-9-27
まる。- 山岸美香自由詩211-9-26
地下鉄に乗って- たもつ自由詩511-9-23
テラスから- m.qyi俳句211-9-23
やさしい爪- 甲斐マイ ...自由詩2*11-9-22
たえてって- 草野春心自由詩111-9-20
「_」ないように- di.di.自由詩211-9-19
孤独- ぎよ自由詩711-9-19
からすのかって- 草野春心自由詩211-9-19
無題#- くろきた自由詩4*11-9-17
いちにちのおわり- いとうゆ ...自由詩111-9-16
やさしい- いっと自由詩111-9-16
君の猫- 草野春心自由詩8*11-9-16
呼吸- こしごえ自由詩2*11-9-15
彼女は呪文- 吉岡ペペ ...自由詩111-9-14
911- 吉岡ペペ ...自由詩111-9-11
裸体- 草野春心自由詩4*11-9-11
たぶん- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...511-9-9
きこえる- 草野春心自由詩911-9-9
扇風機は空を飛ぶ- 御飯でき ...自由詩7*11-9-8
一滴- 古代 透自由詩5*11-9-7
膝枕- 草野春心自由詩511-9-7
あなたが死んでも- yamadahifumi自由詩111-9-7
キンモクセイ- 吉岡ペペ ...自由詩5+11-9-7
淘汰- 自由詩511-9-4
バナキリン- オイタル自由詩1*11-9-2
なんでもなく、いま- ズー自由詩3*11-9-2
りょう/うまれたひ- かんな自由詩21*11-9-2

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