暗めの楽譜を渡されると
気絶する私は
塾で高熱を発したので
テレビの字幕を眺めながら
画面のサイズを変更した
釘を打ち込むと
氷は容易に破片と化す
旗を高々と掲げるクック船長は
服を部 ....
虹を靴べらにして太陽を履く
雲に覆われた雨上がりの空から
長い長い小鳥の声が聞こえる
だいたい、そういうものは
ティッシュボックスの中に隠しておけば
見つけられないはずだった。
でも、部屋の真ん中に放置してしまった。
慣れってやつはまじで怖い。
それに気づいたならば、どんな格 ....
  時折、ひとの心から
  とおく離れてわたしは
  砂利道に迷い出たとかげになる
  枯れ葉の屑どもに隠された光の粒が
  もっと大きな金色の光に攫われていくのを
  わたしは見る ....
  父や母 子や孫 兄や弟 姉や妹
  と書いて もう私にはわからなくなった
  これから一生かけて 目の前の壁だけをみていたい
  しろい苔がいつまでも魂の表皮から剥がれそうにないから ....
色はくろ
とてもひんやりとしててゴクリ
のみほした

炭酸ジュースのはぜる泡よりおおく
星がパチパチ光ってて

ぜんぶのそらでいっとうあかるい
あおい星
くちびるにひっかかり
わた ....
  理由もわからないまま
  わたしたちは青くなって
  それからゆっくり時間をかけて
  夕焼けの色に染まっていった

  名前はひとつも知らない
  けれど鮮やかな 冬の木立
 ....
  仔犬の映像が 午後になると
  卓上に置いた梨のまわりを駆け始めた
  おもてでは雪がもそもそ愚かさのように降って
  わたしの居る部屋に面白味のない光を積もらせる
  次第に岩石 ....
  悲しい鍋は 空間のなかで軽く
  あまりに軽く 見つめているのも辛い
  ザラメじみた虚しさがいっぱい光に揺れて

  私は考え・手離し・ひろい集め・擲ち、
  気狂いになった… ....
  カーテンは 夜、
  ゴムに似た苦笑に変わって
  弧状の痺れに変わって……私たち、
  ポットから熱いお茶を注いで飲んだ
  点けていたテレビと電灯を消し
  歓びのような虚し ....
  歌をたたむ。{ルビ耳輪=じりん}がひとつ、
  骨いろの水面をもがいて、
  ひしゃげた三日月になりそうな夜
  まだ多すぎた言葉を忙しく折りたたむ
  明日の晩 静けさのおもてに ....
  丸い部屋に緑色の女が立っている
  四角い部屋には紫の女が座っている
  どちらの口の中にもセメント状の闇が
  うんざりするほどぎっしり詰まっている
  まるで 言葉の代わりだと ....
  ずっと雨がふっている
  私たちは 灰色になって
  果物のようにすわっている


  かたい音をたてて郵便が届く
  この場所に生活があるから
  バイクがぬるい水を撥ねて ....
  朝靄の しんとした公園で
  ゆりかごが一頻り揺さぶられ
  あかるい 幾つものさびしさが
  同じ数のむかでに変わるまでの間


  わたしたちは決して変わらないだろう
  ....
いつか(あした)ミカってひとと
お友達になるかもしれない
電話番号を
交換し合うかもしれない
そしたら正直に
わたしお友達がすくなくて
だから携帯がうれしいなって
そこまでは言う、あとも ....
ゆるさない、しずかな鬼が
胃のうらで体育すわりをしてる
午前8時の喫茶店にて

ゆで卵のむき出しの
黄身に塩がかかりすぎて
窓辺から光さすきらきらの
砂丘はじごくでした。小さな人が
登 ....
あの人は喋らなくなる
あの人は笑わなくなる
あの人は見えなくなる
あの人は消えていく

あの人が喋らなくなる
あの人が笑わなくなる
あの人が見えなくなる
あの人が消えていく

 ....
花のなかの
蜘蛛の影を吸い
水の螺子を巻く指が
静かに空をまさぐっている


まだらな闇
居るはずのない家族との約束
ところどころ見えない階段
現われては消える粉 ....
明日の準備は午前中に済ます事。日曜一時間だけでもシダックスで三味線練習。クリーニング白誠社。スーパー銭湯。今日は自由空間泊まる。ガールズバー。テレビブロス除菌ジョイ薄口醤油。
ポールスミ ....
星座とか くだらないって 思っても   角を曲がると
  コバルトの窓だった
  猫のいっぴきも通らない
  どの突き当たりもどぶくさい
  町はずれ 焦れったい郷愁
  観念の{ルビ和毛=にこげ}に
  赤茶けた歯がからまり
  ベンジーの六弦が息をすう


  焼け落ちた橋 夏の昼時
  あなたの胸の中の海で
  丸い椅子が倒れた
  それで、流れた血は
  西瓜のいろに丸まった


  パジャマを着たまま私はしゃがみ
  馬鹿みたいなバイクにきみが跨り
  どちらかが 何かを ほざき


  虚ろな針 ....
  ことばを
  きみから聞けなかったから
  ぼくには できなかった


  歌をうたうことも
  祈りをいのることも
  思い出を忘れないことも


  光と影が
  ....
  誰もいない
  中ぐらいの部屋で
  音楽が静かになっていく
  というような気持ちで
  貴方を抱きたい


  小癪な 爪の光が
  凄い桃色へはじける
  先刻 ....
  影が、
  薬缶からのびて
  傷んだ壁にのびて


  夕暮れとつながった
  懐かしさや情けなさや怒りや
  いつまでも尽きそうにない悲しみと……


  そしてわ ....
{引用=人間だから赦してほしいって思うのは甘えでしょうかと夕焼けがのこした}

ふるいガラスの牛乳瓶に
つくりものの紅い実の枝いくつかを飾ってあって
それは玄関に
いつも
ガラスだとこの国 ....
君の部屋で見つけた汚いライブハウスのチケット
まるで、聞こえない、層が、できたみたいに
豪雨が窓に叩きつけられている
口遊むGet Wild蝉とる子 ぶつかってぶつかって流れている
浜辺で拾った
恥ずかしい過去でぼくはできている
不意に手を出して
重たい出来事にカウンターをあてる
かくかくと足を揺らし
きれいなものを瓶につめる
あとに ....
はるなさんのおすすめリスト(1988)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私とクック船長- 間村長自由詩1116-12-11
信仰- 5or6自由詩5*16-12-11
[:From- プテラノ ...自由詩316-12-8
砂利道- 草野春心自由詩316-12-6
しろい苔- 草野春心自由詩416-12-2
- 田中修子自由詩5*16-11-30
長い道- 草野春心自由詩216-11-27
果皮- 草野春心自由詩516-11-26
悲しい鍋- 草野春心自由詩316-11-26
カーテン- 草野春心自由詩316-11-22
耳輪- 草野春心自由詩4*16-11-22
女について- 草野春心自由詩416-11-21
- 草野春心自由詩316-11-19
むかで- 草野春心自由詩816-11-19
ミカ_ver.2- もっぷ自由詩916-11-16
けさのじごく- 青木怜二自由詩3*16-11-16
へっていく- 竜門勇気自由詩216-11-11
午後と秘名- 木立 悟自由詩616-11-8
水嶋達也のすべて。- TAT自由詩316-11-7
立ち読み- 朔 水川柳1*16-11-3
コバルト- 草野春心自由詩116-10-13
和毛- 草野春心自由詩316-10-13
西瓜- 草野春心自由詩116-10-13
ことば- 草野春心自由詩216-10-12
中ぐらいの部屋- 草野春心自由詩1*16-10-9
かげ- 草野春心自由詩216-9-25
二歳のあの子が大人になって- もっぷ自由詩4*16-9-5
惑星ルーシー・または戯言の延長- カマキリ自由詩116-8-29
口遊むGet_Wild蝉とる子- 北大路京 ...俳句316-8-27
OMOIDE_STREAMING- カマキリ自由詩216-8-23

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