小指が気になる
今日この頃
なんかいいな
かわいいな
遠くでも
よく見えてたから
寂しくなります
(不思議な話)
....
人数分目的詰めた高速バス 午前3時をしずかに滑る
自分でもうるさいくらいにきみのことばかりを想う夢でも想う
このバスはしかくい博多 「そうたい」が飛び交う新宿駅南口
新 ....
波打ち際の
砂浜に
三毛猫がいた
月が輝いていた。
潮騒の臭い
血流が騒ぎ
楽しくなる
風のリズム
心の顔写真
落ちた頭髪
飾らぬ言葉
純粋な想い
{引用=
1
水が
押し寄せている。
2
外は、寒いからね、
3
蓋のない瓶の中に
私と
君と
泡と、埃と
唾を
浮かべて
4
恥らいを捨てたあ ....
今から書こう
とおもっているとき
なるべくほかの文字が目にはいらないようにする
靴下は左からはく
熱いものを食べるまえに
まずその熱さにびっくりする想像をしてから口にはこぶ
ピアスは許 ....
ペンキの拍手する
満月を 濡らして 帰ってきました
ジュースは 方程式に破れて とまととまととまとと
と 昼の海に浮く時間です。
おっぱいはもみたいけれど
こころにはふれたくない
だってそこにおっぱいがあるから
てのひらはうずまりたいけれど
おやゆびからひとさしゆびへの湾岸をせばめ
そのゆくさきのももいろの島を ....
何処までも高く投げたはずのボールが落下をはじめ
それを静止した瞳で追う
身を預けた椅子が軋む音
カフェインの色で染まる部屋
身を預けた骨の軋む音
カフェインの色で染まる声
脳が死ん ....
しらじらしく夜を終えて
ともあれわたしはもう一度戻ってきた
数千回目の朝
あさ、
と声にだして呼ばわってみると
どのときの朝もちがった顔をしてふりむく
わたしはその視線の先に相槌を打ち ....
鮭のような皮が私の皮膚にはあるのであって
しかし私は断じて鮭などではないのだから
これはつまり日本の政府がいけないという事
住民を核に慣らしていくことが大事だって
夕べのNHKのなんかそういう ....
日蝕がなまぬるい砂糖水に侵されていく惑星のゆめを視た
色彩のはれつした音がこなごなにな/っ/て
白昼夢をかけめぐる(ざいあくかん)におおわれる
―その音はとてもキレいだった
誰 ....
本を持ち歩いてる男爵様は、右肘のかさぶたの開け閉めを怠らない。閉めた侭にすると
48時間内に、この彼の帰らないお家、かならず天井から、ふんわやんわやわらかな霧が舞い降りる仕組み。もし南東の書斎がふん ....
こころがふるえず
それでも
息をしている
それは
一滴の涙も許さなくなり
やがてはそれさえも
見当たらないのは事象
ではなく
動かないのは現実
でもなく
閉じたりふ ....
わたしはかならず
まいります
( わたしなど忘れて
どうぞ握って
こぼれてください
もうすぐ
/わたしの
波打ち際で
ひたすら
ひたすら
なんときた ....
いつか死ぬ
ってことと同じくらい当たり前に
恋は終る
今座っている
椅子も無くなるし
すべてが
変更になる
もちろん
地面も無くなるし
きっと時間も
無くなる
ね、無
ね、 ....
琴の音が朝空に響けよつまと行く路の木々のこずえにも
かおを剃り手を洗いたり古の琴の音きくに相応しくして
琴の音に似つかわしかりき部屋中に香の薫りを焚き染め
やがて私たちの興奮は冷めてきたので、死にかけたバスを田んぼの方に流した。バスはしばらくじっとしていたけれど目を放した隙に知らないどこかへといってしまった。
楽しかった週末も終わり月曜日の ....
匂い袋を破っても匂いは漂うように
お守りの使えない事に
包む掌は頷いていた
待っている続きにしか
使えない守り
薄めれば薄めるほど
きかなくなる
でも どこまでも薄まる事に
耐え損 ....
詩を読んだ日、
見上げると満月だった。
詩を聞いてもらって,
「いいね」と言われる。
詩を読んだ日、
見上げると満月だった。
十月の空の下
飛行船が落ちてくるのを待っている
ぼくたち透明になれなかった
行き過ぎた権利主義や個人主義
自己責任という名の帰属錯誤
民主主義に強い指導者を求めるは墜落の予兆
野を流離った苦行者たちや
石畳に血豆を潰した思想家たちが
一生を費やし学んだものはなん ....
念のため訊いときたいんだけど
お前らって本当に絶望してんの?
お前らって本当に葛藤してんの?
貧乏だったり孤独だったり童貞だったり
なにかしらそういう事情があるんだか
まあ事情があるにしろな ....
{引用=あなたは佇み夕暮れにそまる}
(dal segno una corde)
{引用=いくつものさみしさをひき連れて}
(col legno tre corde)
{引用=わたしの小さ ....
台所が火事で燃えている
私が寝ている間に火が消えてくれるだろう
そう思って寝ていても
火は消えなかった
もうかれこれ
半年になる
強風が冬を迎えにゆき
冬を連れて戻ってきた
....
黒の核
鈍く
ひび割れた音
あるいは
叫び
ドロッ
何かの潤い
視界の外
深淵
排他
無視
受容
etc.
たゆたう
たゆたう
たゆたう
ブルーベルベッ ....
わたし
というのは
ようするに泡だったようにおもいます
電波塔を模した指先には
噛まれた跡があって
手紙を書くたびにそれを思い出すけど
……だって、きずがあるのです
信号は青 ....
おんなが死んだ。顔のない恋人だった。
ミルクを垂らすと、時計まわりに渦をまいて死んでいった。
まんなかにあいた穴が部屋に生息していたものたちをみな吸い込んでしまったので、おとこはだれとも会話 ....
少女達は駅の回りでたむろしていた
少女達は皆乾いていた
全てのものが無機質な情景の中で
既に前からそこに居たように乾いていた
見えない虫の魂がボウと浮かび上がり
それはまるでカゲロウの ....
お茶の水 聖橋を渡って
弱い雨に うたれました
わたしを なくしたまま
あなたが わらっている
薬包紙を三角に折って
手が止まる
そのまま丸めて
くずかごに捨てる
遠く遠くのことを
そういうように
君のことを月と呼ぶ
{引用=即興ゴルコンダより}
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