臭い息を吐きながらバスに詰め込まれて
長い坂道を登りまた降りてゆく
雨に濡れた路面と涙を含んだまつげが
ブレーキのたびに摩擦で軋む

日々は流れる水のようでいて
なにも清浄にすることがない ....
からん、と通る 落ちる
瓶の口の正円 艶やかな曲線の裸体を抜けて
からん、と{ルビ生=な}る 
手足の生えた魂のような両手をひろげて
隙間なく横たわる 底
から見える瓶の口の正円
の正体は ....
カビの生えたパンと

皿に盛られた生魚


オレンジジュースの代わりに

エンジンオイル



ピーナッツバターはグリースで


テーブルクロスは純白のレース付き

 ....
このように銀河は白く
星が密集して見えるわけですが
隣り合う星どうしでも
何光年という隔たりがあって
異なる時間と空間から出発した光が
一斉に辿り着いた
奇跡的な現象なのです

例えば ....
曲がったネクタイを直して
身だしなみをきちんとして
それから 二人で
青空を見に行った

白いけむりが立ったので
裏の丘へと登っていった
あなたの腕のような
楓の木々のあちこちに
朝 ....
身代わりの縫い包みをもらって
笑って明日を受け入れる
かつては輝いていた金の穂
もう食べ尽くして、しまって
虚空へおよぐ手は共に朽ちる相手を探している
そして彼は吸収された
吐き気のする赤色の肉をしたたらせて
眠っている針葉樹林
脳を想像したことのない微生物の饗宴が
夜行われている赤い
肉は彼に吸収された

同調する振動が落ち葉
茶色 ....
あなたがあたしの
ほっぺたかくちびるを
だまってさわるのは合図

あなたがあたしの
ふくらみやへこみを
さすさすするのは合図

あなたがあたしの
顔のとても近くで
ねたふりをするの ....
 

  テーブルのうえに
  置いた世界から
  悲しみはあふれて
  ひっそりと暮れていった
  それはどこか
  幼い娘の
  手のひらの匂いがした



  いつのまに ....
テイブルの下に
ひきっぱなしの布団
みかん転がり落ちてるよ
段ボールから猫

なんもないのはわかってるんだ
ポンコツ話も聞き飽きただろ
こっちもうんざりしてるから
冷蔵庫にはたまご ....
海の仕事に憧れる、
俺は初恋を望みます。






女子高生の、
紺のハイソックスの
それで隠しきれなかった
スカートの下

不思議な気持ちで
目線を上げて ....
「林檎ってちょっと女に似てるから歯を立てるときぞくっとするね。」

夕暮れに秋刀魚さばいてみるのですふと血が見たくなりましたので

夜遅い夫の帰りを待ちながら深く深く爪を切るわたし

 ....
\^「@-^^-p-09位8魚0p-0お9いうj0いyhy76rft65れどぇ343えwくぁ211 MHJUJHYHYUYUYUIRT、LMMKMんBHGYHBVGHVGHBVGHJHんBHGFHVG .... 「これであんたは終わりだよ。言い残す事は?」
「殺さないで下さい!あと好きです付き合ってください!」
「図々しい!」
「カニも食べたい」
「なあ俺たち元のさやに戻ろうよ」
「そんな折り畳み傘みたいに簡単に言わないでよ
 よしんば傘じゃなく私が刀だったとしたら
 私と一緒にさやに戻るあなたは何なの?」
「つば」
「つばが鞘の中に ....
「このおじさんを、発泡スチロールを削って
作ったおじさんがこっちのおじさんだよ」
「このおじさんが、発泡スチロールを削って、
こっちのおじさんを作ったの?」
「違う、このおじさんを模し ....
急に生えてきた
混乱した
3日くらい寝てない
急すぎた
何の前触れもなく
取れない
街へ出かけた
そこのびっくりしてる奴
その気持ち
よくわかるぜ
なんの兆しもなく
啓示が降り注いでくる
みどりの空の彼方から
呼応するように
たましいの最深部で
あらゆる種類の
絶望のかたちが
砂糖菓子みたいに
崩落してゆく
無限に共鳴する
あ ....
問いかける様に見つめられると
結局辿り付けない気になって
どんな言葉も相応しくないと
いつも口をつぐんでしまう

伝えたいことがあるのに
薄暗い照明と騒がしい音楽と
楽しげな笑い声に包ま ....
いろはにほおずき くちづけしたね

緑のこころはあかい頬だった


いろはにほしくず ながれておちて

二人のなみだと彗星だった


いろはにほのぐれ ゆうやけこやけ

あなた ....
おおきなこえをだすことができます

おおきなおとでおんがくをきくのがすきです


ぼくは
    ぼくは


おおきなおとでおんがくをききながらおおきなこえをだすことがすきです
 ....
  白い魚を
  この両目に見た
  淡い午後のこと



  そこらじゅうに
  焼きついていたのは
  光だけだった



  水槽のような
  街にきみは泳 ....
 
 
ひざの上で
猫が
ねこっ
としてるので
私も
ひとっ
として
喉を撫でる

ひざを離れ
ねこっ
としたまま
窓から出ていくと
ひとっ
として
さみしくなる
 ....
成年したてのきみは、
やっぱり煙草をすわなかった、
そのおおきなての、
骨のめだつ指のフォルムに、


{引用=白煙}

似合うとおもうんだけれどな、


{引用=で}

と ....
非常階段は
ぜんぶ空に途切れているから
僕の指先はどこへも辿り着けない

そうして
夕暮れは何度も流れて
僕の肩甲骨を
ないがしろにするのです

(お母さんに来てもらいますからね
 ....
鉢植えは
水をやり過ぎて
いつもだめにしてしまう
気持ちが強すぎるのだろう
あなたのようにはいかない

虹のような光沢を紡いだ糸車が
カラカラと終わりを告げても
流れる水のなかで
目 ....
夏が始まる。普通の出だしだと、落語で言う枕と呼ばれるところだと、夏が終わる、なんてぇひとさまはよく話を切り出すもんですが、みたいな感じで始まるんだろうけど、残念ながら始まるのは話、そして夏、さらには上 .... 番いの猫を見た、真昼の雨の中、二匹は体を寄せ合って、互いの毛並みを舐めあうように、お互いを確かめ合うように、彼らは存在した。短く、途切れ千切れて、俄に声が聞こえる。わたし達は繋がっている、いちばん下の .... 背が高いとは限らなかったよ
ちいさいやつもいた

まあちいさいのもでかいのもばかだった
さわらなきゃいいのに火にさわるのはやつらだった
火傷したくなけりゃ
火からすこしだけ離れていたらすむ ....
夏の日が薄紫色に
透けて近いので
君になにかを書きます

花が開いては
落ち
黒い道路を汚しては
それをふまないよう
ふまないよう
すこし飛ぶように
歩き

振り向いたなら
 ....
はるなさんのおすすめリスト(1988)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
音楽の立体造影- 瀬崎 虎 ...自由詩210-1-26
よるのそこ- 瑠王自由詩5*10-1-20
幻覚症状- 自由詩3*10-1-11
星の授業- 佐野権太自由詩16*09-12-29
白いけむりが立ったので- オイタル自由詩4*09-12-12
2009/11/30- 鎖骨自由詩109-11-30
ぐっすり消化する- KETIPA自由詩2*09-11-27
すいこまれる- はちはち ...自由詩7*09-11-24
テーブル- 草野春心自由詩1*09-11-24
段ボールから猫- ゆうと自由詩11*09-11-23
(…死んでしまえ。)- 榊 慧自由詩1109-10-10
結婚してよかった、とか言ったことない- 吉田ぐん ...短歌2209-9-14
キーボード磨きます- オノ自由詩209-9-3
図々しい!- オノ自由詩809-9-1
復縁- オノ自由詩409-8-30
スチロールおじさん- オノ自由詩409-8-30
ちょんまげ- 人 さわ ...自由詩409-8-30
受精- 大覚アキ ...自由詩509-8-27
ロックバー- 松本 卓 ...自由詩509-8-25
いろはにほおずき- 瑠王自由詩7*09-8-24
ねこはまる- カチキ自由詩409-8-5
白い魚- 草野春心自由詩409-8-1
ねこっ- 小川 葉自由詩709-7-29
白昼にきみが見ない夢- アオゾラ ...自由詩909-7-7
万引き少年- 佐野権太自由詩9*09-6-30
雨の匂いをこらえている- 佐野権太自由詩10*09-6-26
明らかに代謝の域を超えているのだが君はどう思うのか- aidanico自由詩609-6-2
蝶つがい- aidanico自由詩209-5-9
かわいいやつら- 佐々宝砂自由詩11*09-5-9
すべて取り違えてみた声と体- 水町綜助自由詩10*09-4-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67