すべてのおすすめ
一年に一度だけ、
わたしと母は、海草をとりに、
江ノ島に向かう、
その途中に、枯れ木の門がある。
昔、「厚生病院」と呼ばれた場所の前を、
母の運転する車で通る。
信号待ちで、助手席から、
....
まつりごとに
たてつくなあ
見えねえヤイバで
タマ詩とカラダを
伐られたときにゃ
古い良い気が伐られたときみたぁ
きくずら散るから
黙って
礫をなげるわ
きずつけるは
つれ ....
なんで 私が
あなたの詩が好きかっていうと
ソウルフル だからだよ
どんな アプローチでも 言葉も形
完璧じゃない
音や みてくれから くるものが
ほっとけない感じなんだ
....
風が吹いて、あたし
かんたんに飛ばされてしまう
未完成な結晶のすがた、まだ
花にはなれない
舞い上がって、遠いところへ
行ってしまうなら、
今がいいと、思ったの ....
ミルク飴 の包み紙
くちょっと 丸めた
剥がされた まるみ
ころがされ とろけ
消えた
はらはらほろり
あのひとが帰る
肩に降り積む雪のひとひら
ついてゆきたい
それはできない
せめても帰路の足跡を埋めて
なかったことにしておくれ
夜半の月
鏡の中に白い顔
黒髪の雲 ....
地へ
冷たい雨として
雪終えた空が
地へ
雪終えた空が
冷たい雨として
を
黄色く丸く
眺める
ショーウィンドウの
ウールの子供服の
釦
の方角、の ....
がっこうからかえると
おかあさんのからだがばらばらになって
いえじゅうにちらばっていた
あわてて
ぜんぶかきあつめて
しんちょうにくみたてると
とりあえず
おかあさんみたいなかたちに ....
ぼくたちはときに、ひややかな空をうっすらと着て夜闇の蛍光灯の照らす端で立ち止まる。「ん」とか声にならない音で喉をきしませて、まず見るのは足元の靴だ。重力がぼくをきちんと踏みしめている ....
海に沈んだ後に
ぼくのカラダがどうなるかは
後の人が論ずることだが
はた迷惑なはなしである
地球の火かりっと
燃えている営み
太陽の光より
温泉のように湧き出してくる、海底温 ....
えんぴつ
ちいさく
そらで
むいた
くもりが
こぼれて
かさ
さし
あい
ふれよん
くるり
ぬらした
ぺーじに
きざまれる
じゅず
アネモネの花 流れる小川に
足を浸して赤味差す小さな、ほのか
足先の揺れる水光り
長く尾を引く清流に
白竜の子 触れるという
ロング・ロング・ア・ゴー 昔話の
ロング・ロング・ア・ゴー ....
開放されない夜
こんなにも悲しみは
不快な落下を求めて
その瞬間を嘆くことさえ許さない
形を維持できない感情は
なめらかに体をすり抜ける
闇を潜めて光彩に垂れた
....
まわりくどい
いいまわしとか
いわんといてや
さっき何で
もめてたんや?
消えた消えた
元栓止めた
そんなことして
どないすんねん
10階から携帯おとしなや
で壊れんか ....
さんだるで掃いて
町を踏めば
そりゃあ素敵な
ターミネイターが
生えてくるけど
ここはどこやと
金属の葉をゆらすので
まちな
ちょっと聞いてくるわと
コンビニの店長に
聞くと
....
冬には空が降下する
みんな誰も見てないし
奪えるものがあるなら
私から奪って構わない
(雪霧の向こうに浮かぶ
あれは管制塔の光源だ
低い轟音を響かせて
離陸す ....
橋を渡る
ここから先であえて水の味を嘗める
遠い背後で冷たくなった人びとは
絶句したまま 熱い指を池の面に浸す
最初から順番に数を数えて
今日もまた
汚れた者がひとり
明日もまた
汚れ ....
娘が補助輪無しで
自転車に乗ることが出来るようになった
それは昨日のこと
最近左手がきかぬと
父がペットボトルの蓋を人に開けさせた
それは今朝のこと
僕は時のパズルと戯れながら ....
なみなみと ゆらゆら
ふあんていな みなもの ひかり
を かざす さらなる ひかり
からだの ひょうめんを なでてゆく わ
どこか ちきゅうの はしっこで
うちゅうを みながら
ういた ....
マンホールの蓋を開けると
ハローページは既にそこまで
ぎっしりと積み上がっていて
でかくて、飲み込めね、でかくて、飲み込めね
ごきゅごきゅ喉をいわせ
頑張っている船長の隣で
僕はタウン ....
ダヒテ。
ダヒテの発音は砂のようで
ダヒテの腕はいつもきみどりいろな気がする。
僕の魂は重みにつぶされたりはしない
青梅線を走る送電線に巻き込まれたりしない
そうなったら
....
じーちゃんは 耳が遠い
ばーちゃんは 歯がなくて発音が悪い
二人の会話は
何度も聞き直し
何度も言い直し
互いの顔を
くっつけるように近づいて
可愛らしくて
仲がいい
ばーち ....
ひとつの認識から始まる憂鬱
鶏が鳴く
もう朝である
月を背後に負った者は
木の幹の太さを計測して
空にまで届かない溜息を吐く
星の下につぶされた者は
動かない時計を見つめて
色のない繰 ....
混沌の中に
夜はある
夜の中には数多の息が
凍りついたまま存在していて
人々はその下で
ぶざまな眠りを眠っている
君は
やがて忘れ去られる
それが君の運命である
目的を持たない淋しい ....
ひき えみ まな やみ
ふさ ぐる とに まい
たく のに ゆく つえ
むい むえ むく ちる
ワン!
と唐突に始まる詩
を数編書き
少女はそれから二度と詩を書こうとはしなかった
ターコイズ、ターコイズ、ターコイズ・マーチ
ターコイズ・マーチ
先生!山下君のターコイズ・マーチ ....
青い森の中の小さなベンチ
腰掛けたままの少年は
もうずっと切りとられた空を眺めています
かつて街角の公園だったその場所は
今では小さな青い森
時折少年の握り締めた手紙 ....
今、入門書が熱い!
という情報を聞きつけ
俺は師走の街をかっ飛び
かっとーび
許されるならすべてを散財し
強弱も忘れずに
強も弱も
俺の大切な兄たちたちが教えてくれたよ
引き連 ....
荒れるといった 天候はやはり
買い物に行こうと 車だしたら
あたった
ふきさらしの 水田に積まれた雪は
風にたたかれて 横に 流れる
降る雪と 流れる雪で
前も 後ろ も見 ....
雪が白く彩るために切なさは増すのか
薄紫の雪原に伸びる影はただ一つだけ
記憶の奥深くにあの憧憬を閉じ込めて
氷の枝の先に探す冬の太陽は遠く遠く
深く俯いて一月の短い午後 ....
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