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切符を握った手が濡れてきたから
てのひらを上に向けて解放してやった
そうしたら切符は川になって
行き先はすっかり見えなくなっていた

川は
僕だけが感じる速度で流れ
薬指、から滝 ....
   キレットの真下の残雪で
   オレンジ色のジャケットが
   タルチョのようだ
   鳥たちの羽ばたきの音で
   あちらへと招いている

おまえはもはや
ことばだけになった
ど ....
落葉がそぞろに風にふかれ
雲は青く高い空をゆく

うらの{ルビ小径=こみち}の縁石に腰をかけて
杉といっしょにゆれている

夏の{ルビ遺言=いごん}は朽ちることなく
静かに実 ....
白い俎板のうえに
水洗いした秋茄子をのせる
遣い慣れた指先でまず、
縦半分に切ると
紫に汚れた
君は構わず
それを乱切りした

その一部始終を
彼らは黙って
観ている
鋭利な湖面をすべってゆく
一艘の小舟
私は黒布で目隠しされたまま
なすすべもなく横たわっている
風 感じるのはすべて風
重い水をかきわけて
舟はゆるやかに進む


盲目の私の世界に響 ....
いつか来るその日のために
わたしはあなたに笑いつづける
楽しそうに笑っていると
呆れて見てくれたらそれでいい


いつか来るさよならのために
靴を履く準備をしておく
泣かないで歩け ....
                070913



ぼん ぼん ぼん
ぽろろん ぽろろん ぼろろんろん
ぼろぼろ ぼろろん ぼろろんぼん
ボボボボ ボボボボ ボボボホボボ
ふーふる ふ ....
きみが眠っている間に、
きみをゆるめる。
きみは包帯に巻かれていて、
包帯はとてもきつく巻かれていて、
ぼくはいつもゆるめたくなる。
自分がきらいで、
自分 ....
いだいてくれていた
ちからがぬけていく
だれのまえにもでない
ねいろで
いとしさで
ふさいでいてくれていた

もういいよ
めをかくしてくれていた
いじのわるいてが
なきむしのように ....
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
さかなやさんがやさがししてる
やさしいおさしみつくるひと

やさいやさんがめさいやうたう
いざやいざなえやそのくに

ささらえおとこはきにさわる
ささゆりささやくささめごと

ささら ....
紅い空に足跡
群れで飛び立つ帰りの鳥たちが
カイトを引っぱって
うごく星座の結び目たち
ゆうぐれに影の成す
シンクロのダンス


花が半ば眠りそうに
しおれていた
風が吹いても
 ....
いまはもう
降り注がれた毒の
牙は抜け落ち
月がのぼるように
人は絶えている
それでもまだ
新しいモノクロ
様々な直立が
階調をまさぐり
どこまでも伸びようと
相殺できない
えにしある ひとが
たびだって いちねんになります

えにしをつなげてゆく
おなじ ちを うけついでゆくものが
さかずきを あけます

あなたの むかしばなしに
みみをかたむけつつ ....
近づいてゆく
風が乾いた草の匂いをはこんで
近づいてゆく
滅んでゆくものの気配を
怖がらないで足をのばし
サンダルを遠くに飛ばして
近づいてゆく
秋のサテンのやわらかな手触り
私はこの ....
光の綱が 交差する
あや取りみたいにくぐり抜ける毎日
そのなかに哀しみでもいい
あなたにそばにいてほしい


知らない間にねむってしまった
カーテンが揺れて、わたしを起こした
 ....
くちびくろさんぼ

銀星を憎む製図コンパスについ
た小さい鉛筆のぼくだ
おっかけこする心臓がつぶれそ
うなくちびくろさんぼのぼくだ
くるくるまわるタイガーの春だ
空から桜が散るよ叶わない ....
ひとが生えている

近寄ると体温が匂う
生えたばかりの子株が
かわゆらしく親にしがみついている
泣き顔、笑い顔、憂う顔
みな目を閉じ
しずかに空の下にたち 並ぶ

農夫の姿は見えない ....
ひさしぶりに会う
という 感覚は
目の前がはにかんで
人見知りのふりをして

かよっている
流れの果てには、どこ
時間の果てには、なにも


少しずつ、はなれてゆくね
さみしくな ....
重なりつづける眠りの底に
かすかに生まれ
浮かぶ手のひら


目をつむり 在るのは
無いということ
分からぬくらいに 
離れていること


隠しても隠しても
は ....
青や緑の絵の具を
うすくのばして
あの透明をあらわそうとして
さっきから
なんども失敗している
{引用=
手をひいて
石を渡る
ぬらりとした光沢に滑らせた足を
からだごと、ぐいと引き ....
低い空に積乱雲が育ちはじめる朝
目が覚めたら痕跡はなくなっていた


夢じゃない証拠をさがして
扉をあけて外へ出たり
勝手口へまわったり
冷蔵庫をあけてみたり
蛇口をひねったり ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月

通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう


踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
君は 今
自分がどんなふうに立っているか
知っているかい

言葉は 心をあらわし
表情は 心を語っていると
そう 思うだろうけれど



本当に
今 ある 自分を
本当に
 ....
いつかゆく
このばしょ

やんわりとした
ひとたちへ
ふりかえりつつ
おくる
おもい

ありがとう、と
ごめんなさい、の
リフレイン

わらっていてください

ぼ ....
ポケットが汚れ始めている
待合室は朝から眠たい
何かの整備工の人が
口を動かしている
語りかけるように
沈黙を選ぶ言葉があった
目を閉じようとすると
少しばらばらになる
水が優しい濃度 ....
月の瞳に
海が映るのか
海の鏡に
月が潤むのか

旅立ちはいつだって
こんな夜の、ブルー

マストを背にした
ひとつひとつの心に
青はなにを
語りかけるのだろう



 ....
そこは空かと問うたなら
鳥はきれいに黙して
はばたく

そのたび言葉は
空から遠いわたしの胸を
いやしの為に
傷つける


 幻はまだ
 あこがれとしての痛み

 選 ....

家を出ると
道端に
無数の舌が落ちていた

赤信号が
誰ひとり停められなくて
途方に暮れているような真夜中だった

舌たちは
うすべにいろの花のように
可愛らしく揺れなが ....
かすかな声でなぞる
あれは面影
うらの林のすきまからみえた
私の亡霊
沈むことのできない舟
いっそうの複音

静かな{ルビ水面=みなも}をもっている
{ルビ自恃=じじ}{ルビ矜恃=きょ ....
ふるるさんの自由詩おすすめリスト(4548)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕立の語源- Rin K自由詩29*07-9-17
空には関係のないこと- たりぽん ...自由詩8*07-9-16
きもの- こしごえ自由詩18*07-9-15
茄子- はらだま ...自由詩8*07-9-14
黒のみずうみ- 石瀬琳々自由詩14*07-9-14
勝手- 唐草フウ自由詩12*07-9-14
美しかった国- あおば自由詩6*07-9-13
「_ゆル。_」- PULL.自由詩14*07-9-13
とべ- 砂木自由詩14*07-9-13
浜辺のうた、かた- 銀猫自由詩34*07-9-12
おさしみ- 小池房枝自由詩12*07-9-12
ダンス- 唐草フウ自由詩6*07-9-12
消音- 氷水蒸流自由詩307-9-12
一回忌- 玉兎自由詩107-9-9
秋のぶらんこ- 石瀬琳々自由詩33*07-9-5
あなたにそばにいてほしい- 唐草フウ自由詩9*07-9-5
くちびくろさんぼ- m.qyi自由詩1007-9-5
農園- 「ま」の ...自由詩4*07-9-4
帰省- 唐草フウ自由詩4*07-9-4
ひとり_まなざし- 木立 悟自由詩1007-9-4
夏のあとがき- 佐野権太自由詩28*07-9-4
昨日の痕- 久遠薫子自由詩7*07-9-4
九月のみずいろ- 銀猫自由詩28*07-9-3
立つ- さち自由詩607-9-3
いつかゆく- 玉兎自由詩307-9-2
その海から(理由)- たもつ自由詩1607-9-2
「フロンティア・ブルー」- Rin K自由詩29*07-9-1
届かない空に- 千波 一 ...自由詩18*07-9-1
こわいはなし- 吉田ぐん ...自由詩2507-9-1
みちのり- こしごえ自由詩12*07-9-1

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