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どうです、{ルビ非晶質=アモルファス}の中でも
ゆっくりとなら動くことができましょう
むしろ動き続けているのです
ああ、あの藍色の揺らめきですか
あれは偏光体の有糸分裂です
触れれば消えてし ....
ぼくは詩人
時の流れとは世代から世代へと
その心をゆずり渡すこと
今日もまた
朝の散歩をしていると
ポケットコンピュータに出会いました
電卓よりもちょっと大きい
道ばたに ....
魚みたいな
洗濯バサミで
つまんだ
テーシャツ
アジトで
湿っているのに
どこか 涼しげ
昨日 相棒だった
ジーパンに
まだ 仕事かい?
なんて
....
ぼくはカエル
ふだんは道ばたでひなたぼっこ
からだが乾いたら水の中へ
のんきな生活
今日もまた
朝の散歩をしていると
シジンとやらに出会いました
シジン?
ぼくにはなん ....
富良野に行こうと思うのさ
もちろん君を連れてさ
そりゃーいいところさ
水色の空の下で
パステルに揺れる
あのラベンダーの薄紫をすくって
両手からこぼれる
光の匂いを
嗅ぎまくりたい ....
砂漠を飲み干したら
どこへ 誓う
朝焼けづけの
どこへ 誓う
菜の花と月と土の匂いと
共にいてくれる
夜の中
捨てたレール 滑走する
冷たい 黒い泉 あびて
....
すっぺぇ
ちょーすっぺぇよ
生レモン
口がすぼんでタコみてぇになるよ
そーなると
やっぱ生が一番だわな
生最高だわ
ちょーすっぺぇし
変身できそうな気すらするし
スッパマンはもういる ....
ボタンが取れて
心も取れた
はだけた世界に
乱れて飛んだ
あなたの思いは
月に溶けて
宙を舞う力なき手に
ただ一つ
霞だけでも掴めれば
わたしの思いも粉にして
あなた ....
線路の下に作っている道路工事が原因で線路が陥没し
山の手線が止まって大混雑だとワイドショーが言うので
西武新宿線に乗って高田馬場駅まで様子を見にいった
新宿などのターミナル駅と違って高田馬場はJ ....
君が帰った Cafeの 空席に
さっきまでノートに描いていた
空へと届く望遠鏡の幻がぼんやり浮かんでいる
別々に家路に着く
君の切なさも
僕の切なさも
この Cafe に置 ....
そして、
海は濁っていった。青黒く、あるいは黄色く、
濁ることで海はひとつの予兆を示した。水平
線までの正確な距離をはかろうと、漁師たち
は考えをめぐらせ、砂 ....
こんな晴れた日
野の緑はしなやかな腕を
天に向かって伸ばし
陽射しに仄かな生命を温めている
草むらをすり抜ける風は
蜜蜂の
しじみ蝶の
か細い肢に付いた花粉を
祈りに変えて
次の ....
風の声が聴きたかった
新緑の並木道の向こうでは、
アスファルトに杖を落とした老人が{ルビ蹲=うずくま}っていた
僕は見ていたに違いない、
何故彼がそうしていたのか一部始終を ....
5センチの猫が
水槽に飛び込んで
すべての魚を
粉々にしてしまった
今朝は十四
穿たれた微笑みに------キリトリ線--------
昼は十七
胃の中の不燃物を ゆっくりと咀嚼
シーチキンのおにぎりに火をつけて
今夜は十九
ネバーラン ....
飛砂を焼こうと
たどり着く海岸で
瞼を閉じたときに
ひらく{ルビ瞳=アイリス}
あかいのは
すべてが染まる音で
あなたとの間には
愛以外のなにかが潜んでいた
....
たべかけのくっきいに
ゆうひのはがた
これは いったいぜんたい
こんせいきさいだいの なぞですぞ
そういった はかせのくちもとから
うつくしいゆうひが こぼれてる
*
わ ....
夕焼けに
うす紫に染まった
ほほにひとすじ
熱いものが流れて
小さな手のひらで顔をおおう
影が淡く
暗い血潮へ暮れてゆき
無器用な翼の
色調不明する鳴き声が、
空ろに響く
指の ....
日陰は 降り積もりはじめた頃の
うぶな雪 白く内側に抱えていて
ひっそり 溶ける
溶けたつものは 眠る
とどかれること なく
天国のドアがありゃ
叩きたい気持ちは山々だよ
どんなにすがりたい事か
どんなに助かりたい事か
天国のドアがありゃ
叩きたい気持ちは山々だよ
どんなに鋭利なナイフを持とうとも
誰も斬れ ....
苦悩のあたらしさを
うしなって 道がおわる
そこに はこんできた自分を
泣きながら捨てると
また道が はじまる
在ることさえも忘れられた本
うたのように閉じてはひらき
曇のかたちの息をまわし
変わりつづける風と花房
捉えきれない色に微笑む
手はあたたかく
目は寒く
光の流れに疎 ....
開店時刻の前
Cafeのマスターは
カウンターでワイングラスを拭きながら
時々壁に掛けられた一枚の水彩画を見ては
遠い昔の旅の風景を歩く
*
セーヌ川は静かに流れている ....
四つの脚をたて
温度の低い床に
椅子が停泊している
いつまでも出航しないのは
その方法を忘れてしまったから
ではなく
航行すべき海が
椅子の内に広がっているからだ
水が溢れ出さ ....
重い空気の層を
深く静かに潜っていく
透明なダイバー
海草のように
太陽の光を反射して
揺れるブラインド
妻が突然
勢いよく窓を開けると
マシンガンのように
降り注ぐ光の粒
撃 ....
ぼくは詩人
飾った言葉も
無垢な言葉も
言い表せない時もある
今日もまた
朝の散歩をしていると
白い蝶に出会いました
ふわりふわり
その飛ぶ姿を目で追う
ぱたぱた ....
森の寝息が聞こえる夜
小さな生きものの見る夢は
無塵の砂丘にしみこむ雨の
蒼く芽ぶいた花の種
明日を知ることが堅く閉ざされている
明日を知ることの恐れを知っている
....
ぼくは詩人
自由とはその人の心が広いほど
広いものかもしれない
今日もまた
朝の散歩をしていると
1人の女性に出会いました
朝からお酒を飲んでいる
着ている服もヨレヨレで ....
影ン絵 つる 日の
下弦夜 つむ 火の
島 戸に 夕 かぜ
しまいを 往く つげ
傍ら 飛ぶ 身を
語らせぬ シャおん
かけせいて ほとに
かえせみに ほとる
つみ こ ....
限りあるものに呼ばれ
窓をあけ また
窓をあけ
どこまでもつづく
不透明の向こうの
限りあるものに呼ばれ
暮れる色は
知らぬ色
誰かが色につけた名は
そのままその ....
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