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【 流石の沢蟹】


沢蟹は、歩く
沢を 歩く
さわさわとした沢を歩く

沢蟹も 花見をする
タンポポの花が 咲いている
その花弁を
器用に 切り取り
 ....
少女は
朝が嫌い

目を覚ますと
いつも

知らない町に
置きざりにされた
気持ちになるから



少女は
朝日が嫌い

朝日は
いつも

こんなにも
世界を歪ま ....
【あたらしい一日】

ところで
どこともなく金木犀の香りがして
新しい季節の梢で すずむしが
昨日より すこしスローな音色の 今日を謳う

ところてんしきに
としごろてきに ....
モンゴル人かあ

やっぱり残念な気になる

ナショナリズムなのかなあ

半旗を掲げた校庭で

運動会の練習をする子供たち

生きるとは遠いことだよなあ


珊瑚礁も従軍慰安婦も吉田調書も

ひとの不確 ....
わたしはピアノなのだろうか
誰かが
わたしの蓋が開けたら 喜ぶだろう日に
開け放たれたの

なのに あなたったら こころが ふらっとにのっちゃって
わたしをメゾピアノにもさせないで
わた ....
【わすれがたみ】
ある夏の日
百合の花柱を
みつけました
薄紅に透ける花弁には
まっすぐな いのちの
いとなみが ありました
それは
ふと おもいだしたくなる
この夏の わすれがたみ ....
向日葵の前で大きく背伸びする  
 


幾日か降り続いた雨も
止んで
雲が多いながらも
気持ちよく晴れた、日曜日
 
空を低く移動する綿雲
高いところで模様を変化させる薄雲
心地よい風が吹いている
 
 ....
おみ足で、探る新鮮な立ち位置
なまあ詩人の

なは、縄張りしらず
まは、マイペース
あは、明るい挨拶あはあはあは
しずかに咲いてる朝の散歩の

すみれの花
ずいぶん僕は日本でも

異国の街を歩いていたようだ

成田から12時間かけて

-7時間の時差がある街に座っていた

気持ちはなにも変わらなかった

ひかりや景色、風やひとを見つめながら

それとは関 ....
【昼間の星】

こんにちは 昼間の星々
雲の姿は無いというのに、私たちには お互いの姿すら見えない
腐りやすい私たちのこの身体よりも もっと高い深みに
あなたと私の心 ....
心臓と
おなじ大きさの
ぬくもりを
いつも
探しています

手のひらに
余るぬくもりは
あったかすぎて
いろんなことに
鈍くなってしまいます

手のひらに
なんにもないと
いつのまにか
握りこぶしにな ....
世界は、誰か一人でも。

綺麗と想ったら。

綺麗だ。
いま僕に必要なものを… 煮るなり、
焼くなり、
しておくれ
中国からの客人が

仙台に連れてゆけと言いだした

松島を訪ねたら

日本三景を制覇することになるのだそうだ


伊丹空港から仙台に飛ぶ

田里津庵で食事をしたあと

待たせたタクシーで松島に向かう
 ....
何度も
睡眠薬を貰っても
寝つけない夜には

眠るのを諦めて
窓辺で夜景を見つめる

秋の夜の
甘い甘い香り

自分だけのもののように
胸いっぱいすいこんで

この灯りのどこ ....
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