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【閂は開かれる】

閉ざされた記憶の門のかんぬきが
思いがけない方法で開かれることを 私は知った
たとえば 少女の髪にあったリボンが
ほどかれた瞬間に急に大人び
何かを失ったかのような遠い ....
きのう手紙がとどきました。ふるさとのこころの箪笥から。
【前略 私は あなたの本当の母です。あなたは 親に「橋の下でひろってきた」と言われると喜んで、高貴な産まれを夢想するような娘でしたね。卵が先 ....
 
   夏は他の季節よりも、死にちかいと
  たれかがおっしゃったのは天の声のようにも想え
  または蝉の声のようにも想え
  または緑陰をくれる梢の優しさのようにも想え
  私は夏を見極 ....
そう 光の紋、水の模様が
見たかった

ゆらぐ 光の縞に 体を潜めて
水の色 雲の陰

私のゆがみ
私のまるみ
私のいびつさ

けれど、実は 私も水
息を呑んで光を泳ぐと
実は ....
毒林檎を食べて死ななかった 白雪姫がいるように

姫というヤツは、毒より強い

ケダモノとクダモノとで できている

動脈と静脈みたいに 

ケダモノとクダモノが

体の ....
青い鳥は疾走する
ひとたび潜水しても その翼は 微塵も濡れず
ふたたび空に現れたとき その飛沫に 虹ができる
その飛翔は光のように速い

わたしはいつも
わたしの心の一番たかいと ....
《人たらん》


人たらん人になりたいと 男は思いました

道程などと つぶやきながら



人がたらん人がたらんと 別の男がいいました

道には人が あふれかえっているの ....
【おとなのための童話】

あなたは、スキマは好きですか。たとえば、大切な人とのスキマはどうですか。     

あるところに ひとくみの 恋人どうしがおりました。
ふたりは おたがいの間に生 ....
  
はるは ひたひた湧いてくる
はるかかなたの 地殻の置くから

ひたひたひた

毛細血管を駆け上り
地上にある草木という草木のすみずみまで

ひたひたひた





 ....
カノジョは抱きしめると林檎の匂いがして
ニュートンの空を見つめている

ちきゅう

と、くちびるが動いて
俺は抱きしめて
「おまえさんを中心に地球は まわってるな」と言うと
 ....
おふろあがりのひとときは

足のゆびまでいつくしむ

ひるまは こころの ひとさしゆびが

いろんな人を指差してしまうけど



おふろあがりのひとときだけは

あしのゆびまで ....
ルナクさんのるるりらさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
閂は開かれる- るるりら自由詩17*15-2-14
やわらかな殻- るるりら散文(批評 ...13*10-7-19
永遠を見極める眼球_2009- るるりら自由詩10*09-7-5
ゆくえしらず- るるりら自由詩9*08-6-17
野薔薇- るるりら自由詩9*08-5-12
呼吸する椅子- るるりら自由詩11*08-5-5
人たらん- るるりら自由詩9*07-7-17
【おとなのための童話】スキマの恋人編- るるりら自由詩8*07-5-31
おひたし慕情- るるりら自由詩1107-4-4
林檎- るるりら自由詩1807-3-6
ひとささんゆびたちへ- るるりら自由詩1206-9-3

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