むねのなかに
がらすだま
があるんだっておもうと
うまくいった
らむねのびんみたいに
がらすだまを
くぼみにひっかければ
ことばだって
ちゃんとでてくるんだって
すきなこと
や ....
中学生のころ
わたしはメガネっ子でした
似合うメガネっ子ならよかったけれど
かなしいことに似合わないメガネっ子
かなしいメガネっ子
コンタクトレンズが
こわくてでもほんとに視力がわるく ....
夏の終わりをみんな
惜しんでるようだけど
おいらたちに
まかしときな
スッパイ夏つめこんで
あなたのコタツに届けます!
(2005深秋、解禁予定)
シャワー派である。断然。夜よりもむしろ朝。
湯船につかっての〜んびり、というシチュエーションにはなかなか遭遇しないし。基本的にせっかちだし。ふやけちゃうでしょ?そんなことない?
お風呂でm ....
音の無い雨に くるまれて
溶けていきます
揺るぎようの無い
あなた と わたし
揺るぎようのある世界に
流れるように 溶けてゆきます
もう ....
あなたの方で風が吹いている
わたしはわたしで知らないことばかり捜している
秋がそこらじゅうで溶けはじめるとき
空き瓶には夕くれが満たされるとき
幾つもの詩を繋げるようにして
わたしはあな ....
こころの機微をおひとつ、どうぞ
かわりに今後もよろしく、どうぞ
わたしの背後のあれこれの
言い尽くせないあれこれの
混じり気のない よろず味
恥ずかしながら
....
骨壷の中で、シャリ、シャリと微かに呟く声がする。
ねぇ、おまえ。
人間なんざぁ、死んじまえばこれっぱかりのカルシウムの塊よ。
どれほど、世界を股にかけた男だろうと、
恋の奈 ....
気がついたら明るくて
「しまった」と
後悔した土曜日の朝
昨夜はあんなに寂しがっていたのに
男は嘘のようにあっさりと眠っていて
寂しかったのはわたしだって同じだけど
一人で目覚めると
少 ....
天神様の 秋祭り
出掛ける空は 青高く
吹く風 先っぽ 心地良い
今日はおめかし リボンのついた
私の好きな 赤いワンピース
隣町の 天神様まで
お姉ちゃんに 手を引かれ
お ....
剥きにくい茹でたまごの殻を
無理やり剥いてやる
ボロボロに崩れた茹でたまごは
僕らの関係と一緒だな
つるんとした君の頬を愛したのは
遠い昔のお伽話
だから
「もう秋だなあ」なんて ....
去りゆく季節は せつない
迎える季節は 夢みがち
それぞれに抱えている 命の灯火
たとえ それが消えてゆくうつらなものでも
たとえ それが意味のない土に帰るものでも
それは ....
ごめんね、
地球では、
人が死にすぎてしまって、
地球から見える場所に、
星がこんなに増えてしまった、
満天の星空、
と言って、
....
夜空にはった薄い
うすい膜のような
しろい雲の
あまりの遠さに
秋を知る
気づけば
月も
星も
なにもかも
わたしたちを包むせかい
高みにみあげた
綺麗の ....
風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました
(ほたる 湯けむり はぐれ雲)
うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
戸惑いがちな指先で
そっと書いた「の」の字たち
あの その
真っ直ぐ言えないことだから
くるりと曲がってしまうんだ
その あの
「僕の好きな君の
好きな僕でいさせて下 ....
秋桜揺れる
秋揺れて
風の彼岸を見渡せば
時の遥かに思い出揺れて
塩辛い川面に光注げば
懐かしく
哀しく
かの人は手を振る
道を分かちて
生きた君
人のか ....
秋の夕暮れに
夕日がふたつ
赤く熟した
太陽と
柿の実と
風に揺られて
見分けがついた
子供のころは簡単だった
青いクレヨンで雲のかたちをくりぬけば
それが空だと言えたけど
いま僕が描こうとしてる
この空には青が足りない
たくさんのことを知ると
たくさんのこと ....
雪の中
反射望遠鏡を囲んで
オリオンをみたかい
どの星の並びを見ても
君の残像に見えたのは
ぼくのせいなんだろうか
雪の白黒を反転し ....
山を駆け 風を纏い
花を愛し 詩を歌う
季節ごとに
色とりどりの
抜け殻を残し
また新しく
はじめる一日は
きっと爽快で
陽がさしこみ
はじめる
山々の稜線は
そんな
新しい人を
待っ ....
今日の仕事は うさぎだった
陽気なピンクだ
道行く車にいっぱい手を振ったよ
振り返してくれる人は
みんな笑顔で
おいら、ちょっと
幸せを振りまいた気分。
....
男と女の間には
深くて暗い河があるらしいから
君の悲しい心の内を
僕は分かった振りして黙って頷く
男の情けは出したら終わりで
女は心に宿した思い出を
どこまでも抱きかかえ生きてゆく ....
その
ひぐらし
アコーディオンがたからもの
ヒトの喝采むさぼって
どこふく風のねなしぐさ
ゆらりと浮世をやりすごす
あれは
キリギリスとしんせきだったかねぇ
そ ....
月の夜にほろほろ酔い
虫の音聴いて踊り出す
モミジの葉陰の魔物たち
ヒガンバナが燃えてるよ
ワレモコウは眩しくて
そっと瞳を閉じている
秋の月夜はきれいだね
アケビの露を ....
忘れてください、という言葉が本望であるはずもない
聞きなれた響きのトーン 違和感のある丁寧な言葉
別れは突然に来るから寂しいものではない
いずれ必ず来るものとわかっているものでもない
....
わたしは みにくい獣だ
鋭利な刃物を知っている
(わたしの爪はいつも)
鋭利な言葉を知っている
(やわらかな皮膚だけを)
鋭利な視線を知っている
(傷つける)
みよう ....
しとやかに咲く花の雌蕊を
ひと撫で
ふた撫で
愛の甘い誘惑は
心の隙間を逃さない
あなたは踊り子になる
薄塗りのなまめかしい曲線を
チュチュの爪先でなぞれば
そこは倒錯の天蓋
....
振り返れば
手の届きそうで届かない
「昨日」
に責任の全てを背負うかのように立っていた両足を崩して
独り誰からもかばわれることなく
地に身を伏せている私がいた
幻想の友情に終止符が打た ....
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