庭土が連日の梅雨で 満足げに
         雑草まで育てている
   庭木も梅雨の晴れ間で 満足げに
      みどりの息を弾ませている
       そして 生垣の隙間には
 ....
なにも伝えられない
こんな夜は

静かにあなたの詩でも読んでいよう

なにも言えない
こんな夜は

静かにあなたの歌声でも聴いていよう


今夜だけは

あなた
ひとりでい ....
玄関のチャイムが鳴ったので
仕方なく立ち上がろうとしたら
背中の上に
重たい鳥が
止まっていた

「どいてくれますか?」
黄色の羽根を
ぱたり、と閉じて
ずん、と居座る
「私は止ま ....
             2007/07/17


月曜日の午前中
頭がふらふらして
夏風邪かとも思ったが
新潟県中越沖でM6.8
気象庁発表で地震と知る

訳の分からない時間が過ぎ ....
胸騒ぎがするので
メリークリスマスと
小さな声でつぶやいてみた

すると
それが合図だったかのように
リンゴが枝から落ちる

落ちたら
すぐに
腐ってしまう
それはいつものこと
 ....
匂やかにすみれ花咲く
白い星を押し{ルビ抱=いだ}き
夜の{ルビ水面=みなも} さざめきだち
{ルビ朱=あけ}にめくれてゆくまで
1 + 1 = I Love You

2 - 1 = I Miss You
―夏至は、もう過ぎています

とか
じつは過ぎきっていた太陽の光、みたいな
ぽかりと口を開けるしかないような
きもち

かげろうが立ち昇るはやさで
泣き顔をつくるひとたちを
遠く道の ....
?.

七百七十六番目の天使が
翼をなくした
俺は 黙っていた
言葉は全て 汚れているから
俺は 黙っていた
あと十秒



?.

六百六十五番目の悪魔 ....
僕はゆくだろう
鍾乳石の先で抗う
水滴の
夜のために

待つものも
さだかではない
暗闇のもっと底
染みこむ
朝のために

屈折がつくる道
灯台が照らす
霧の先に

ゆく ....
テレビをつけると 
瓦礫の山から掘り出され 
額に血を流した中年の女が 
担架から扉を開けた救急車へ 
運び込まれていた 

その夜 
テレビの消えた部屋で 
歯を磨き終えたぼくは 
 ....
空と宇宙の間
光る尾を引いた
星の欠片に、乗る
 
本当は
光ってるんじゃなくて
燃えているということには
知らんぷりをして
 
 
指で作ったカメラで
シャッターをきる
閉じ ....
初めてラムネを飲んだのは
確か5歳のときだった

ママとパパに連れて行ってもらった
近所の夏祭り

小さなベンチに腰掛けて

ガラス玉を落としてくれたのは
パパだった

ビンに口 ....
ここ数日止まない雨

雨が止んだらあなたに逢いに行こうって

あなたの側でずっと笑っていようって決めているのに

まるであなたとの間を阻むように雨は降りやまない


最後に逢ったとき ....
汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に ....
あなたが
私の本棚の
背表紙をそっと
撫でる

私が
親しんだ本たちが
小さく
揺れているのがわかる

ああ
それは
古本屋でね

そっちは
お風呂で濡れちゃって

 ....
今、きみ
東京都渋谷区
スクランブル交差点と呼ばれる
モノクロボードで
にゃー、と一声
叫んだと同時に
爆走を開始
早く早く
風より早く
器用に人の群れを避ける
そこら辺で一番の
 ....
カルピスソーダの海
泡を吐きながら
魚たちは行く

どこまでも
遠く
地平線も、宇宙も
飛び越えていく

糸電話の関係
切れたら
もう、それっきり
地球と君を繋ぐ
サテライト ....
火をつけた
裸ではないから あなたは
時の中へ流れて行く 

服の重みに
囚われてやしないかなって

灯籠から 灯りをこする爪の音
ぼんやりとあふれてるぬくみに
口をつけて すすって ....
の中で、
けたたましく太陽の
鳴る
音で、水は光で、
どこまで行ったって空で、
光で、


カンカンカンカン


の中で、
どこまでいったって水で、
吹き荒ぶ光
帆は
な ....
白鷺の羽音の通り過ぎるその、揺らぎ
一面の青葉、その遠くで駆ける声、という声
ここにきて姉は心から、静かに千切れてしまった
さあ行こう、にも飛ぶための脚は足りず
退こうにも継ぎ足す、言葉も無く ....
ケトル・
薬缶をコンロの火にかけている
台所には西日がさしこんで
それは雲と雲のあいまに
ほんのわずかのすきまがあって
そこから覗いたもので
束の間ってやつ
台風は過ぎていったようで
 ....
良く頑張っているよね

そんなふうに
自分を褒めてみるのは
なんだか
むなしい気がする

お馬鹿さんだからなあ

そんなふうに
自分を卑下してみるのは
どうしてなんだろう
ふぅ ....
家の陰の家
窓に映る窓
白詰草 光の辺


鳥と風 声の影
低い曇を照らす原
曇とともに揺れる原


歩むもののないにぎやかな道
川岸に沿い 川に重なり
流れとは逆 ....
低く垂れ込めた
嵐の雲のなかへ
灰緑色の階段が続き
海は大きなちからに
踏みしめられるように
しろく崩れながら
膨らんでは混じり合い海岸線を削ってゆく

風はいっそう強くなり
雨と潮 ....
大型台風は 
太平洋沿岸を次第に逸れて 
中心の(目)を閉じていった 

数年ぶりに
{ルビ小動=こゆるぎ}岬に立てば 
鉛色の海に
幾重も立ち昇る 
龍の白波 

腰越港へと続く ....
濡れた緑で
夜空を見上げる
数秒後にこの星空が崩れてくるのを知っている
そんな目で
おまえは言う

なんて きれい

薄い唇は街の光を捉えて
俺はその前に沈黙して ....
灰色がかった厚い雲に覆われた大空
ところどころ仄かに煌めく
その煌めき
たちまち稚魚となり
大空を泳いだ

稚魚
風に煽られつつも
しっかり雲に身を寄せ
必死で風の流れにのっている
 ....
鯉が吊るされた
教会の屋根に
虹は鱗を落とす
七色ではなく十二色の
クレヨンじみた

ツタはいつまでも
少女を縛り付けて
泡を吹いた口から
鯉が生まれるので吊るされる

正常な幽 ....
雨の空を見上げて
あなたからの手紙を待つ
何日も何日も
待てども待てどもこない
手紙は連日の雨で
空にとけてしまったかもしれない
そう思って家に帰ると玄関先で
それは静かに待っている
 ....
LEOさんのおすすめリスト(5186)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひととき- 信天翁自由詩907-7-17
こんな夜は- 乱太郎自由詩24*07-7-17
ペズゥ- 小原あき自由詩32*07-7-17
耐震性改善- あおば自由詩7*07-7-17
モンスター- 大覚アキ ...自由詩1807-7-17
夜明け- 石瀬琳々自由詩12*07-7-17
1+1- 北大路京 ...自由詩33*07-7-17
七月十七日- 水町綜助自由詩1207-7-17
祈り- 水在らあ ...自由詩2707-7-17
疾中(微熱)- たりぽん ...自由詩1007-7-17
掌の上に_- 服部 剛自由詩13*07-7-17
創書日和「星」_乗星- 山中 烏 ...自由詩7*07-7-17
らむね- まりも自由詩10*07-7-16
雨が止んだら- ajisai自由詩9*07-7-16
雨やみを待っている、僕ら- Rin K自由詩37*07-7-16
背表紙- umineko自由詩10*07-7-16
同じ空- 倉持 雛自由詩907-7-16
サテライト- アラモー ...自由詩507-7-16
Red- 砂木自由詩12*07-7-16
落下母- 石田 圭 ...自由詩2007-7-16
今も遠くの風が吹いている- 霜天自由詩607-7-16
ケトルか薬缶か- 水町綜助自由詩707-7-15
- 恋月 ぴ ...自由詩35*07-7-15
みどり_よびこ- 木立 悟自由詩607-7-15
七里ヶ浜にて- 銀猫自由詩25*07-7-15
腰越- 服部 剛自由詩6*07-7-15
賛美歌- 水在らあ ...自由詩31*07-7-15
雲の子- hiro自由詩9*07-7-15
祈るだろう、目を閉じたら、- ふるる自由詩1307-7-14
雨と手紙- 小川 葉自由詩607-7-14

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173