その本を開くと
ガラス玉のような星がこぼれました
しみだらけの古い本です


星を見失わないために
すべての星に名前が付いていました
本にはページがなかったけれど


ページをめく ....
楽しいときほど
思い出してしまうのは
あなたと過ごした夏が、きっと
あまりにも輝きすぎていたから
あいたい、と
そんなき持ちに自分の笑い声で気がついた
だって二年前、あ ....
フラットしたまま
夕暮れていく
音楽室からは
いつも
音のない
演奏会

放課後に
わたしたちは
どうしようも
ないほどに
透明で
同時に
不器用な
温度で
つま弾いてい ....
チャイムまでゆっくり刻め次の一秒 
  授業の合間ふたりだけの輪・・・kaz

時の音に掻かれた誰かの声がして 
  指で秒針すすめて笑う・・・issey
  
  数学より ....
ひとりぼっちで
過ごしたい夜が
みずたまり
雨の波紋が
せまいむねのうちで
干渉しあう

ふたりだけで
見つめていたい夜が
みずうみ
交互に投げ入れた小石が
たいがんへ
消える ....
さわらして、

言った
しずかな午後がふる
街角の
記憶

つまさきから
うまれてはいけない、

たゆたう
あなたの声が
流線型になる
夕方
のこと

目をさ ....
目を瞑り
微笑んでいたのは
遠い日の残像に似た
脆い、光
 
壊れないように
そっと、手を触れてみる
優しく息づくそれに
耳をすませた私は
ふと、安らぎを覚えて
 
 
多分そ ....
温かい霧雨は
失われた羊膜の記憶のように
柔らかに
わたし
という意味を
緩やかに包括する

鳴き声のような雨音は
鼓膜に優しいけれど
痛みに疼く左目が
暗転する風景を拒絶している ....
夜毎の囁きも 遠い記憶

触れた手のぬくもりも忘れてしまいそう

あの日と同じタバコのにおい

あの日と同じ雨の音

傘の向こう側

遠い視線を追いかけて

薄い雲の隙間から見 ....
霧のポケットから
たよりなくこぼれおちる
飴でできた郵便受けに
新しい手紙が届く

閉ざされた空から降り注ぐ
涙の化石ひとつひとつを
言葉に記すように雲のページは
静かに静かにめくられ ....
濡れた羽が陽に群がり
熱と風をついばんでいる
粒にこぼれ 分かれる光
陽のかたちをひろげゆく


わずかな空と多くの地があり
様々な花に覆われている
重なりとはざまのひとつ ....
( 世界は 
( 透けた瓶の内にある 

森の小道を裸足で走り 
汗をかいたラムネの器の底を手に 
真夏の空に傾ける 

( 星のころがる、音がする。  

{ルビ蝉時雨=せみしぐれ ....
一、蝉しぐれ

白い病の影がおりて
夏の命、際立つ


すり硝子の花瓶に
溢れていたはずの笑顔
シーツに残された
僅かな起伏は
生きていた
あなたの

散らばった
レモン色 ....
小さく折れ曲がり
玉蜀黍畑にうずくまる
光と共に、空から
夥しく剥がれ落ちる玉蜀黍の葉の
激しい葉脈を見上げる


光、
青、深緑、
夏、
という、灼熱
 ....
たまに
思い出す
ふと
きみのゆびさきの
深爪のやさしさ

買い物帰りの
坂道や線路沿い
二番目の
小さな交差点
そんな場所に
沸き立つ
やさしさ

ひらがなを
好むきみ ....
内出血の赤黒い斑紋の雲が月を
夜空の剥がれかけた爪にする

夏の海、と
あなたが決めつけたとき
波は季節を、海は名前を失い
水はただ塩辛く

  傷だけが夜空にあるなら嫌いだ
  黒 ....
・・



「プロローグ・夏」


風が吹く渚できみと見たものは プロローグ「夏」シャインドリーム

楽園と示す標は傾いて君へとむかう(アイタイキモチ)

駆け抜けろ渚通りは ....
車椅子に座る 
小さいお婆ちゃんを 
前から抱きかかえる  

少し曲がった 
「 人 」という字そのものに 
なれた気がする 

ごめんなさい、ごめんなさい 
と繰り返すので
な ....
手のなかに
ことばを握ることがあったね

あるはずもない質量に
身を任せてしまうことが
あったよね


どんなこころ模様にも
ときは流れてゆくものだから
いつか
わた ....
身体中の夏を零しながら、
どこまで君とあたしは行かれるだろうね、

理解と時間との途方もない距離を思うときプリティ・ヴェイカントは場違いなノイズでしかない。
イヤフォンを片方、君に

ほら ....

永遠に
閉じる日が来ても

耳は
絶対に閉じないでいて
わたしの声を
受け容れていて

肩越しに過ぎてゆく
景色の速さに
その
狂おしいほどの
純粋さでしがみついて

 ....
気付かないうちに
また季節が巡り
なにげない日常の色が
景色に映っていく


変わり行く景色
変われない自分
微かな秋の気配
いつもの帰り道


ふと拾い上げた落ち葉一 ....
心の中の海が騒いでいる
いつまでも鳴り止まない潮騒
僕は不安でたまらなくなる

こうして本当の海を眺めていても
聞こえて来るのは僕の心の潮騒か
それとも目の前にある海の波の音か
それさえ ....
 僕が死んでしまっても ずっと喪に服すことはない
君が幸せになるためなら すぐにでも忘れてください

もしも 君を幸せにしてくれる『いいひと』がいれば
僕の代わりに幸せにしてもらってくださ ....
                 2007/07/18


崖の縁に腰掛けて下を覗く
50m下には波頭が砕けて
落ちてきた生き物を飲み込んで
粉々に砕く気配を見せては
あっさりと引いてゆ ....
水を描こうとすると
モチーフがうまくつかめない
ただただ手を濡らすだけで
画用紙は白いままだった
だから僕は画用紙を水に浸して
水を描いた

コップの中の水の
揺らめき
覗いてみたら ....
夏の
夜が
激しさを増し
ぼくは
水が欲しかった
とても

海水浴
波に
持ち上げられて
足がもうつかない場所へ
つま先に虚無が触れ
頭上には
目を閉じても赤い
太陽

 ....
「序詞」

ゆりかごの中で
小さな戦があった

理不尽な理由とプラントが
長い海岸線を覆いつくした

けたたましくサイレンが鳴り響き

その海から人は
眠りにつくだろう
 
 ....
すれちがいたち
ひびきたち
ある日ふたたび
はじまるものたち


雨のなかの火
海辺の火
生きものに囲まれ
朝の霧を燃す


髪の毛から見える
耳の応え
ひらい ....
さ よ な ら

ロウセキでアルファルトに書いた

さ よ な ら

声に出して読んでみると
更に文字はアスファルトの上で白く浮き上がった

さ よ な ら

道行く人が小さく読 ....
LEOさんのおすすめリスト(5185)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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夏の月、海に剥がれて- たりぽん ...自由詩9*07-7-18
■共同作品■楽園で抱いた星の名は・- Rin K短歌21*07-7-18
「_人_」_- 服部 剛自由詩18*07-7-18
重みを確かめては来なかった- 千波 一 ...自由詩14*07-7-18
夏音- 日向夕美自由詩7*07-7-18
pledge- 大覚アキ ...自由詩12*07-7-18
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遺書- 北大路京 ...自由詩6*07-7-18
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みどり_よびこ_Ⅱ- 木立 悟自由詩807-7-17
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