晴天の空間に
眩暈を誘いながら在る 誰
敷石の上に薄い影投げる日が
暮れる 薄刃の風が

私やお前を切るのだろう
誰 曝して満ちた

静か 冷えてゆく
夜か 息か
ゆきゆきて花びら落つ
されど
世はさむざむと語るも虚し

日差しさやかなることを願い
枝先に残るつぼみに
その時を問う

また一片の行方を見やれば
地を春色に染め
伏 ....
      海原に月がひとつ満ちていた
     波は立ち上がっては落ちていく
    暖かい夜なので淋しい予感はない
   浜辺に置いてある椅子は日に焼けて
  幼い頃の君はそこに立って遠く ....
生まれた時から
ぼくには父親がいなかった
母からは
父は遠いところで仕事をしている
としか言われていなかったが
ぼくは父の写真を一度も見たことがない
子どもの頃
母に連れられて
どこか ....
その人の瞳の内に 
永久の春が在り
遥かな昔から
桜の木が立っている 

冬の冷気を越え 
降りそそぐ春の日射し 
今にも開こうとする無数の蕾に 
こころは{ルビ軋=きし}む 

 ....
表と裏は
本当は裏と表かも知れないって話を
当たり前の事だけど


生き物は羽だとか羽根だとか
落としたりはするけどいきなり生えたりはしないって話を
引力に掴まえられて


土に還 ....
二日遅れのホワイトデーの
白いリボンを髪にのせて
ふわりと回ってみせる君は
大きくなったら
メイドになりたい
という

人様に奉仕したいとは
見あげた心がけだ

解釈は準備してお ....
膝小僧よ
なんだか久しぶりだね
そんなにきれいな顔をして
おまえもすっかり
年をとったか

崖の上や
崖の下や
いたるところ
赤い実をさがして
赤い血を流した

傷をなぞる ....
スパンコール散りばめたような
ビロードの夜

見上げればぽっかり浮かぶ
上弦の月


こんな夜は
お月さま たて琴にして
静かな森の湖に
音色をそっとながしましょう

銀の小舟 ....
らっきょの「ら」
らっぱの「ら」

つるつるって食べるのも
あったよね。
そばぢゃないよ

わたしって。左利きで
不器用すぎるから
はさみさえ上手く扱えなくて
型紙から
あなたを ....
       さあ勇気を出して飛んでごらん
      怖がらないでいいその腕は翼だ
     君は忘れてしまったのだろうが
     かつてその両腕を繰って大空を
     自由に飛んだじゃ ....
ほとんど 売れないので
こまかく ちぎって
鳥たちに くれてやる
ごくまれに 心に
翼をもつひとが 買いにくる
         2007/03/22 22.58

お鍋の底から
ちゃかちゃかと
お皿の水が
騒がしく
茶褐色
飲む水はないと
カルピスを差し出され
ぐいと一息
白い吐息をついて ....
{ルビ鈍色=にびいろ}の鉄を見ている

あくまで照り返しでしかない光が

滑って離されて放たれる

今目の前にぎっしりと詰まった木々を越えた

越えてうんざりする



体温よ ....
ゆっくりと雪は溶けていくのだから
膝を抱えて待っていればいいんだよ
君のこぼした涙は墨の味がしたんだ
あの黒い雨のような黒い枝のような
君は何か悲しかったんだろうか心が
だから涙を沢山沢山こ ....
足がつった
魚を釣った
痛さにのたうつ小指が
餌に見えたのか
少なくとも自分の足の小指くらいは
何をも傷つけないと思っていたのに
魚は同じようにのたうってる
口をこじ開け
引っ掛かって ....
あの頃の僕らは一台の自転車で
遠くの町まで遊びに出かけたり
毎日が冒険の連続だったね

ふざけて蛇行運転してみたり
ノーブレーキで坂を下ると
君は背中を思い切り叩くから
更に ....
公園のベンチに腰をかけ
新聞を読む初老の男の人の手が
小刻みに震えている
新聞から文字がひとつ
またひとつと落ち
足元で意味とは別のものとなった
そのようにして人は幸せになっていくのだ、と ....
まちがえることを
素直におそれた日々は
だれかのきれいな蝶々結びに
たやすく揺られる花だった

あの草原で
かぜを追いかけてゆくことに
不思議はどれほど
あっただろう


 ....
ぽちむは家を出ました
モスクワに行きました
それで売春婦に会いました
自分もなろうと思いました
その売春婦にいくらって言えばいいのって聞きました
売春婦ははっきりしたことは何 ....
春の色に月やあかきと問ふ人の
かざしにせばや八重桜花



あらし吹く春ならずともこぼるるは
恋のこころの花とこそ知れ



仮初の夜にも似たるかいささくら
 ....
給料日まであと二日
財布の中には二千円
日に吸う煙草は二箱で
計算上は問題無し

最近一週間を紐解けば
晩飯はカレーしか食べてない
昼飯はおにぎり二つ
酒も飲めずに遊びも行けず

 ....
 飛べない鳥は空を夢見る
 泳げない魚は海を夢見る
 走れないシマウマは高原を夢見る
 詩が遠くなった僕は夢を語れない

 慌しく時代は僕の目の前を通り過ぎ
 怪しげなひげは僕の足をひ ....
どうして人は空を飛べないの
小さな少女のふとした疑問

どうして人は空を飛べないの
人は大地を守らなければならないのです
大空を自由に飛びまれたら
人は守らなければならない大地を
破壊し ....
春の気配に恋、を思えば
こころが羽根を持って
菜の花畑の上を旋回する


拙い愛情が
地球上のすべてだったあの頃に思いを馳せると
おぼろに陽炎は立って
咲き競う花の匂いが
わたしを空 ....
朝起きたら 
いつも台所に立つ母が 
地を這う赤ちゃんになっていた 

家を出て 
電車を待つ駅のホームには 
はいはいのまま赤ちゃん達が並び 
全ての席は座る赤ちゃんに埋め尽くされ 
 ....
君が読みたいって云ふのなら

 書かないことはない。 

  書けないこともない。


愛は 込めておこうか?
かなしいものなんて
ボクにはないよ

やわらかいものなんて
ボクにはないよ

空に
一杯に手を広げ
防波堤のひらたい丘で

じりじり
ボクは乾いてく

太陽を
こんなに間近 ....
蛍光灯の灯りが揺れる
人影の途絶えたプラットホーム
いくつも電車を見送って
途方に暮れる無人駅

蛾の浮かび上げる影を目で追い
懐かしき君のの面影を追い
幻は掌をすり抜けてゆ ....
終点の駅に着いたので
降りようとしたら
網棚にかばんが置いてある
すでに乗客は誰もいない
きっと忘れ物なのだろう
駅員さんに届けてあげよう
かばんはとても軽かった
何も入っていないのかも ....
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