一杯。



背負い酒は、
ふたり酒。
だから今宵も、
ひとりふたりの酒を飲む。






二杯。



「他人の酒まで飲むほどに、
  ....
眠れない夜は永い

幼い日のぼくは
またあの夜も物思いに耽る

取留めもなく溢れ出る
イメージとイメージ
その断片を渡っていると
ふとしたはずみで
不思議な世界へと迷い込む

心 ....
いつもの時間に仕事を終えて
いつもの足取りで駅へと向かう
信号が青になるタイミングも昨日と同じで
駅の階段の一段目を踏み込む足もやっぱり右足だ

いつも8輌目の真ん中に乗る
東西線への乗り ....
 ただただ悪戯に時は通り過ぎて
 いつも独りおいてけぼり
 ひたすら我慢の月日
 クリスマスのトキメキも
 今の僕には隣町の祭り
 自信なんて泡のようで
 気がついたら消え去ってる
 ....
夕日の丘で
お母さんとお父さんと
それからおんなのこがひとり
小さな家で暮らしている
夜はみんな一緒くたに寝転がる
ほんとに小さな家だったから、
(だけど、お菓子の家みたいにかわいらしい) ....
 瞳と耳を通じて心に映る無限色の光景
 日々厭きることなく続く生命の伝播
 取り越し苦労の多い俺の手には
 細かく繊細な線が縦横無尽に刻まれてる
 今日も刺激の多き日が終わる
 右脳も左脳も ....
僕がまだ小学生だった頃。

父と母は毎日の様に喧嘩をしていた。
母は父の稼ぎの少なさを貶し。
父は病弱で働きに出れない母の不甲斐なさを責めた。

『お父さんとお母さん離婚するかも知れない。 ....
光のたびに
滴は昇る
音に昇る
{ルビ胞=えな}に昇る


肌色をした袖をふり
雲をふちどりゆらめく何か
あとわずかでわかるというのに
午後は土の影を見つめる

 ....
蒼い海峡の水面に、座礁した街がゆれる。
煌々と月に照らされて。
わたしが走るように過ぎた感傷的な浜辺が、
次々と隠されてゆき、
閉ざされた記憶の壁が、満潮の波に溶けて、
どよめいては、消えて ....
{引用=ポエム問題集 100作を記念して}

それは
感性を磨くために
技術を向上させるために
何人を制限することなく
万人のために
誕生した

心に感情がある限り
道は果てしなく ....
{引用=


一、やわらかいものたち


みなもの月が
やわらかそうで
みんなたのしく眺めていたね

そして
だれかが
つかまえようとして
バシャリと濡れてしまっていたね
 ....
街をみていた
貴方の街を

白々と染まる朝の底から
浮上する軒先の陰影
心配するなと云ってくれた
おまえの街だと

しずかな春の空を斜めに切った直線
落ちてきた羽ばたきの伸ばす
細 ....
今年も女にふられたので、
大そうじして死のうと思った。
捨てられるものがあるうちはまだいい。
でもぜんぶ捨てたら、
それから、どうしたらいいのだろう。
考えても仕方がないので、
どんどん捨 ....
その手紙には
「ムーミン谷の近くから見送ります」

書かれていた
さよならのつもりは無かった
けれどあなたは駅には来なかった
わたしは
ぺしゃんこになった
まだ雪の残る街を出て
雪 ....
中央図書館を出ると 
すでにとっぷり陽は暮れて 
人々が行き交う広場の真ん中には 
イルミネーションのまばらなさえないクリスマスツリーが 
それ以上でもそれ以下でもない素朴さで風に揺れていた  ....
僕らの虹が逝った
二人で棺に入れると
弓型に過不足なく納まった
最後まで色たちは
混じることも濁ることもなかった
一緒に入れた物がはみ出ていたので
係の人が少し押し込み
蓋は閉め ....
夕焼けを背負い
黄昏に影を映して
今日を振り返らず
明日を思う事も無く

時に早足で
時に立ち止まり
ふと見上げると
涙が滲むのを知る

何を失ったか
何を拾ったか
時が背中を ....
 誘われるがままに満ちて
 そこから浴槽は
 沈んでいった



ずぶ濡れている猫の目に
だれかが今夜も
つきを呼ぶ


いっそ炎を浴びてしまえたら

それは
手遅れかも知 ....
 ピセラン ポエリア 鳥の歌


あたしが夢の扉を叩けば
ピセランポエリアが 眠りのはじっこを
嘴でついばんで そのままぐんぐん飛んでいく



 ピセラン ポエリア 鳥の歌

 ....
凍り重なる足跡を
ざわめきは歩む
うつろいは歩む
こぼれては散る火の
ほころびを縫う


まどろむまぶたを照らす金色
崖の高さだけ離れたところへ
越えて 越えて 波は放つ ....
母親が子どもを抱いて 
遠くから走って来る車が横切る前に 
駆け足で道路をわたった 

「向こう岸」の広場に辿り着き 
母の手からそっと地上に降ろされた子どもは 
嬉しそうに両手をひろげて ....
目を開けると、
お腹が空いていた。
だから躯に絡み付く、
べたべたした液体を舐めた。
ぬるい液体は、
生臭くておいしくなかったけれど、
それでも舐めた。
舐め尽く ....
{引用=





薄いスカーフのように
あなたの面影は
風にさらわれた
 私への叫びも残さずに


あんなにも抱きしめたかった
しなやかなシルエット 柔らかさ
 ....
鉢にペチュニアの種をまきました

とても とても 小さな粒で
「大丈夫かしら」と心配なくらいで

でも
僕にはどうすることもできないのです

僕が種をまかなかったら
けして咲くこ ....
 背中に冬を担いで
 もう、破裂しそうな神経を抱えて
 ここまで来た道のりを振りかえる時
 時を告げる鳥が飛来する
 まっすぐに放つ生命の熱
 白く空間に溶けていく
 傷つくことを怖れて
 ....
上には何かがあるらしい
「上を向いて歩こう」
そんなことばに勇気づけられたり
「上を向いてもきりが無い」
そうなんだよねと頷いてみたりして
お空だなんて恥ずくて言えやしないけど
上にあるら ....
今日もまた
あなたのいない夜が来て
私の裸体に
常夜灯が点々と灯ります

あなたの吹きかける息だけが
ランプの中で揺れている
赤い炎を消すことが
できるのです

一つ一つ
あなた ....
その石は               (いまも)
波動になりひとをこえて      (化石の音が)
木々の梢をこえて          (あなたの)
遠くの、水蒸気をゆらす       (耳の奥 ....
歩道橋の汚れた階段下にある 
自転車置き場に入ると 
頭がぶつかりそうな段々が着地する隅に 
大きい石が一つ置かれていた 

幾度も自転車を置いた階段下で 
今まで見たことのない石が 
 ....
仕事帰りの夜道 
北風{ルビ凍=し}みる首筋をマフラーで{ルビ庇=かば}いながら 
それらが遠くに光っているのを見ると 
何故か吸い寄せられ 
いつのまに 
ペットボトルの並ぶ
窓の前に立 ....
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