君の
悲しみが
夏の夕立だったら
いいのに
なんて
ボクは、
無責任で
開けっ放しの
窓際に
飲みかけの
ソーダ水
、と
読みかけの
本が
....
書けなくなったら
書くのを止めるまでのことさ
なんてこと
言ってみたいな
言葉の神様
どうか
私を
見捨てないでください
今も覚えてる。
素っ気ない茶封筒。
ボールペンで書かれた名前。
八枚と、一枚と、三枚。
四枚と、二枚。
一ヶ月はぺらぺらしていた。
時間について考えた。 ....
だって
どの午後にも
煩い色彩がありました
静けさは無く
とりわけ静かな白は無く
ぬるい絵の具にわたし
どうしたってなってゆくみたい、と
教わらなくても、 ....
空のみえるカフェ
待っていたひとは
こなかったのだけど、
ほどよく苦い
こーひーが
ぼくのからだで
まるくなり
「とりあえず、
もうひと口」
と
ささ ....
なにげない
なつの ゆうぐれ
そんなに たかくは
とべやしない
ふうけいの なかの
いっこだけの てん
であるところの
わたしが
おさまりきれない
でかすぎる ゆうぐれ
あ ....
静かに夜がふけていくね
なんだかもう何もかも見失って
眠る必要なんて無いのかもしれない
それとも明日覚めなくてもいいのかもしれない
森がざわざわとゆれる
あたし、この中にとけてしまいたい ....
つよくつよく
いだいていたきもち
ふとしたしゅんかん
このどうしょうもない
スコール
おねがいです くものきれめを さがしているのです
たいようは
あたたかいことを
しって ....
光の
光りはじめと共に
鳥が始まる
朝の
あと、少しなんだ
四角い窓枠がなければ、人間を忘れられる
身体がなければ、わたしを忘れられる
朝の
鳥が始 ....
てとらぽっとは海につながれて
夕日が燃えて琥珀に変わるのを
見ていた
さよなら
さよなら
さよなら
夏
駆け足で過ぎようとしている夏の
スカートの裾 ....
空から下りくる
花のつぼみに目を閉じる
花を戴き 花をいだいて
花にいだかれて
花のなかに咲く蜘蛛に
目を閉じる
昼の雨
夜の雨
濡れた緑に影を落として
朝の光 ....
空が割れて
夏で満たされたプールで
泳いでいる
さかなのアンテナで
誰とも触れることなく、すり抜けて
泳いでいる
すれちがう誰もさようならをうたわない
体の中心がどこなのか
わ ....
君の星座が
ひとまわりして
月と
重なり
ハレルヤ!
世界は
うち崩れそうなアトラスの
背中 あたりで
繰り返すよ何度でも
ふたりぼっちに
なろうとも ....
君は変わったね
同じことを
君が言い出す前に
キスをしよう
全てが始まったあの日を眺めながら
全ての終わりを語る唇を
塞いでしまおう
傾く船にはもはや
救いの手立 ....
九月になれば
誰かが語る
わたしは頷いてみる
そこに誰かはいない
誰かが語る
語り尽くせないほどたくさんの物語を
空には大きなノートが広がっている
鳥はそこに詩を描く
誰かが語る
....
それは
いまにも
きえいりそうに
ふわふわと
ぼくらのまえに
あらわれ
ながれにおち
うすみずいろに
ひかりながら
ながされていったけれど
あのひ
こげちゃい ....
生まれおちた
ひがしの太陽が
とろけるような
雨と出会った
僕は毎日心配事ばかりだよ
僕は毎日わからない事ばかりだよ
どうしようもないね
でも
君に会う時は
心が安らぐ
落ち着く
別れが惜しい
また会えるのに ....
瞳を閉じれば 海が聴こえる
心はいつでも航海したまま・・・
瞳を閉じれば 田園が見える
心はいつも旅に出たきり・・・
瞳を閉じれば 街の雑踏のなか
心はいつも出会いを待って ....
わたしの中に森が生まれたとき
その枝は音もなく広げられた
指先から胸へと続く水脈に
細く流れてゆく愛と
時おり流れを乱す悲しみ
わたしを立ち止まら ....
夏の時間が立ち止まって
気まずく澱んでいく空に
ボクは向日葵のように
からすがためらっている お日様に向かって飛ぶ
....
雨に目を閉じ
まぶしさを聴く
雲の下にひしめく花
斜面にひろがる野を
冷気が降りてくる
石の城が燃えている
雨の声が焼けている
煙が風に鎖がれていく
丘の ....
あなたが海を歌うとき
わたしの瞳は波になる
愛していたと
告げる言葉が悲しくて
静かに揺れる波になる
あなたが空を歌うとき
わたしの胸は波になる ....
夜
なにもかもが
羽のようにわかり
涙する
遠くの火が
空を揺らす
ねむりつづける花
ねむりつづける草
不夜を誇るものたちに
とどかない原の火
....
光が木洩れる箱の中。
がたん、ごとん、
レールに従う良い子なわたし。
たまにはこんな生き方で、
逆らうのに疲れた正午には
揺られて友に会いにいこうか。
ぼくたちがみた
いくつもの風景は
今にもあふれそうなのに
それでもぼくたちは
未来をみようとしている
もう、ここも夕暮れて
短い夢のあと
ひとつ、ふたつ、みっつと
呼吸を数えていく
世界はまっすぐで、明日へ向けて良好で
目覚めの後の、定まらない視線で
遠く見えない、海を見ている
....
わけもなく
海に行かない
青ざめた
この肌の下の水脈に海の素質があるとしても
夏において
情熱的な、情熱的な
世界中の観察眼と観察眼が合い続けているとし ....
夏雲がゆっくりと渡ってゆきます
手をかざしても よくは見えないけれど
僕らの記憶は 眩いあのあたりで
いまも青空にまみれて 遊んでいるんです
届けられたのは
便箋にして二枚の
こころの欠片でありました
丁寧な挨拶の他には
少しの友情のような気配
けれど
こころ火照らせるには充分な
あなた ....
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