しっ黒の
空に
遠雷
いのちの
ふるえ
昔言えなかったことが
今は言えるよ

あの頃のぼくは
たくさん求め過ぎて
きみの優しさがわからなかった

世間の噂では
きみは独りで鍵盤を弾いているらしい

あの日は雷雨が激しくて ...
友人の実家は商店街にある賑やかさとの共存強いられ

地元ではシャッター通り商店街そう呼ぶ人もいて虚しくて

デパート街寂れて見える八丁堀大型スーパー値段も安い

新しいコンビニが出来七カ月 ...
  終章 「冬日和」



 「豪州産切落とし牛でいいんよ! これと、鶏のモモ肉にしよ」
 「お肉、八百円いってないわっ」
 「タレはさ、こっちの使い切りサイズで料亭の味っていうフレーズの ...
○「頂点に立つ選手」
登り詰めるには
時間がかかるが
落ちるのは
あっという間だ
一歩のミスで落下する

○「人間とは」
「信用されてない」
「評価されてない」
と思うようになった ...
狂った時計を森の奥深く
猫の眼時計店に持って行った
ギィーと扉を開けた

こんにちは… 時計を直して欲しいのですが

店主は黙って文字盤を確かめた

これは狂ってはいないよ
ほら 見 ...
使われないアパートの1階には四畳半を占める仏壇と、
、後は母屋から引っ越してきた古い荷物が置いてある部屋が二つ
普段やり過ごしているベランダのある畳の部屋、
、久しぶりに掃除しようと窓を開け ...
遠くまで来たねと言うが それは嘘
散々愛して 行止まりだよ
秘罪は内側から羽虫のように自我を食らい尽くすだろう、薄暗がりの路地の中で死後の自分の眼差しを見た週末、雨はかろうじて降らないでいるだけの午後だった、冬の名残でもなく、春の目覚めとも思えない温い気温 ...   

そら、を
蓋だと
云ったひとがいた。

わたしには
それがみえない、

冬の名残りがある雨の
冷たい曇天。
そのあとで
やって来るのは闇の夜
肌刺す風がヒュウ!と ...
子供たち、走り出て来る
無数無数、黄色い帽子揺れ
アスファルトで駆けっこだ
次から次にわくわくと
 ダンダンダンダン
今に皆太陽へと昇るんだね

ああ命のときめき時の煌めき
巨きな花も ...
血液型のようなイニシャル
同じ時間を笑ったしあわせ

同じ夕日を 眺めた焼却炉の傍で
一番星を ヴィナスを指さして
雨の廊下を渡る時
図書室の扉を開く時
好きな娘に見られながら
私が部 ...
手のひらに載せたガラス瓶の中は不可思議な水で満たされていて
米粒ほどの数匹のさかなが泳ぐ
ここで生まれてここで死んでいく
生殖も食事も排泄も
すべてのことがその水を介して完璧にめぐっていくのだ ...
音も光も波だ
わたしは糸のもつれたまま
すぐそこの手遅れに輪郭を求めた
模索する指先を虚空が握り返す
ゆっくりと破裂する木蓮のよう

去る旋律 その尾羽の煽情的なタクト
裁ちばさみはどこ ...
だめな時もある
こんな日もあるさ
それでも私は
生きていくのだ
この愛と共に
初めからやり直せたら戻したい一つ一つ一つの過去の間違い

やめていた酒をふたたび飲んでいる妻の写真が俺を見ている
恋待ち暮らす。丁寧ですら朽ち、迷子。
こいまちくらす ていねいですらくち まいご


無いならいいよ、花占い習う。名はよい、要らないな。
ないならいいよ はなうらないならう なはよいいらない ...
 

あたし、
ほんとは
猫なんだ。

猫の世界は悲しみが
ただの人間さまからみれば
立てない地軸で廻ってる。

そんな感じで、いいのかにゃ〜?

猫の世界は純愛が
こぼれる ...
照り返しの熾烈な光線に
プリズムを当てて

と喜ぶ声を捕まえようと
駆け出すが
蜃気楼に溶ける
その先に本当は水溜りがあるのだろうが
鼓膜は破れている

湿度の高い畳の上で唱える
...
暗い朝に
経を読み
香を焚き
粥を啜り
写経する

日々の修行を守り
仏に祈る姿が美しい

自ら幽閉した世界が心地よかった

ある日の雑踏に赴き
托鉢に出かけた昼下がり
涼し ...
2024.2.23.

俺はよく知らない それもよく知らない
俺もよく知らない どれもよく知らない
時間になれば腹は減るだけだ
時間が経てば腹が減るだけだ

そうだ それはそれとしてだ  ...
花よ咲け

満月の夜に

いさぎよく

花びらを降らせよ

旅ゆく人の{ルビ褥=しとね}になれ




                 初出 日本WEB詩人会 2024/0 ...
またお前が溌剌として空間を行き来する季節が来るよ
まだ蜜はまばゆい重みを湛えるまで熟してはいないが
やがてあらゆる明雪を終わらせる風の便りに指を開き
柔らかな触角で時が経てる悦びを弛まなく識るだ ...
無言でいられた
幼児の愉しみを
疑いなく無言でいられた間隔を
春が来るまでに思い出せたとしたら
花だけが立てる声
道ばたに膝をかかえ
前ぶれもなくはじまるあの声を
今も待っていられるのだ ...
 

教会に
犬が
迷いながらやってきた
乾いた骨でも
求めていたのか
空を
みあげていると
鐘の音が
空気を乾燥させる浄さで
鳴り渡るものだから
昨夜の雨に降られ ...
路上で
 あなたの作った歌を
うたって
お金をもらいました

全部で二千五十円でした

よっぱらった 二十代後半くらいの
サラリーマンと
両手首に
 数珠をいっぱいつけた
老婦人 ...
夏の陰の濃さが地面に染み付いて
光だけ眩しくて行方を暗ます
目の瞬きの速度が
飛蚊を同定し
影を居ないものとする
私、生きている
こうやって生活して物を食べて
掃除してみたらし団子食べて ...
此の空漠の地に
影像だけ現れては壊死し続ける、

  絶えず垂直に降り注ぐ霊雨
       、 
人の魂に永劫の眼を刻み込みながら 
濡れ見開かれる時節を待ち続けながら


 ぽっ ...
冴えわたる月の光をうけて
抱かれた夜の夢をさぐる

朝日に照らされたベッドに
あなたの影はすでになく
夢はいにしえの物語となってしまった

あなたはまた何時か来ると信じても
私の胸は不 ...
踊ってテーマ名乗る。春の名前で鉄道。
おどっててえまなのる はるのなまえでてつどお


捨てられ天使はシンデレラです。
すてられてんしは しんでれらです


水が澄んだら一人きり。扉、 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
※五行歌 「 いのちの ふるえ 」こしごえ自由詩3*24/3/25 14:50
いまきみはレタス自由詩4*24/3/25 14:06
商店街夏川ゆう短歌324/3/25 10:01
鏡像 【改訂】リリー散文(批評...5*24/3/25 9:46
独り言3.25zenyam...自由詩2*24/3/25 6:55
白日夢レタス自由詩5*24/3/24 23:02
物干し竿バウムクーヘンアラガイs自由詩7*24/3/24 21:44
行止まりはるな短歌224/3/24 21:43
音のない雨ホロウ・シカ...自由詩1*24/3/24 21:40
聖者より明るい微笑み。秋葉竹自由詩124/3/24 19:00
DRUMS BETWEEN THE BELLSひだかたけし自由詩3*24/3/24 16:59
A・Hへsoft_m...自由詩6*24/3/24 12:03
小さなさかなの物語そらの珊瑚自由詩14*24/3/24 11:07
瞑る春ただのみきや自由詩3*24/3/24 10:58
※五行歌「だめな時もある」こしごえ自由詩2*24/3/24 9:14
咲いて零れる原田たけし短歌324/3/24 8:09
占い恋習う(回文)水宮うみ自由詩1*24/3/24 5:37
猫の女の瞳には。秋葉竹自由詩124/3/24 5:20
空色中沢人鳥自由詩5*24/3/24 2:20
尼僧の恋レタス自由詩4*24/3/24 0:42
よく知らない余韻自由詩224/3/23 23:13
五行歌 西行のオマージュレタス自由詩3*24/3/23 22:34
ミツバチsoft_m...自由詩8*24/3/23 21:45
mugon自由詩3*24/3/23 21:42
ためらい秋葉竹自由詩224/3/23 20:47
生活者鯖詰缶太郎自由詩4*24/3/23 20:42
失明這 いずる自由詩4*24/3/23 19:39
霊雨ひだかたけし自由詩524/3/23 17:55
ヴォカリーズレタス自由詩3*24/3/23 17:24
ダンス、春弾んだ(回文)水宮うみ自由詩2*24/3/23 15:30

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加筆訂正:
あめんぼ/本田憲嵩[24/3/24 21:13]
12行目修正。
小さなさかなの物語/そらの珊瑚[24/3/24 16:28]
少し加筆しました
小さなさかなの物語/そらの珊瑚[24/3/24 12:11]
加筆しました
五行歌 西行のオマージュ/レタス[24/3/24 8:28]
花になれを花よ咲けに改訂しました。
あめんぼ/本田憲嵩[24/3/23 21:57]
一行加筆。
3.48sec.