積乱雲を想って
 紫の渦あじさい
 順呼気に澄む
 ふくらみ過ぎた花と緑は
 まるで巨大なくるみ型の舟
 或いは脳みそ 
 私はミソスープに伸ばした腕を
 食卓の
 小鉢に触れたいと ...
漆黒の闇に
浮かび上がる
白い顔、
透き通る眼差しで
宙を見据え
同時に、
内面へ沈み込む
異様な威容

深く深く光の残響の許、

その輪郭 保たれ
魂の現 表し語り

表 ...
波打つ光の残響、
雪原遠く聳える雪峰、
憧憬は誘い予感は流出する

見えるもの見えないもの
重なり合い遠く近く
未知に臨む魂に
深い森の一処
音叉の共鳴、
伝導する
短夜の風を含んで消えていく
ほとんど意味ない囁きの群れ
 「うまそうやなぁ!」
 いきなり頭上から降ってきた補佐の声
 昼休憩時
 開いたわたしのお弁当

 ほうれん草の胡麻和え
 切り干し大根の煮物に出し昆布の千切りまで入り
 かぼちゃの含 ...
暗い出来事があったとしても
明日は明るいだろう
そんなふうに感じると楽

今日一日を満喫する
明日のことは最後に考える

何があっても
楽しむこと忘れない
自然体を忘れない

今 ...
あなたの手のマメを撫でれば
マイスリーが夢を見せる
そしてわたしを抱く、腕の筋肉が
風景を透かせて見せ

ウグイスが季節を外れて
空に絡まるとき
どうやって{ルビ解=ほど}けば良いのだろ ...
夜の旅館の長い廊下と 桜並木と襖とが頑な
密談の風が颯爽と盥に落ちる 濃淡を強いている
瞬きより眦より 薄く開かれる 胡蝶尾鰭 
二日月夜と受粉を繰り返した

うまくとだえるのを「待って。」 ...
それは透明な
時を飛び交う蜜蜂たち
霊性が導く通路に従い
花から花へ
雄しべから雌しべへ
ひたすら蜜を吸い受粉させ
循環させるこの世界を

道端の花園、小宇宙

わたし 目醒めた意 ...
○「年齢確認」
コンビニで酒を買う時に
いまだに「20歳以上」を押すように
言われる
これにはいつも違和感を感じる
せめて「60歳以上」にしてほしい

○「平和ボケ」
戦争になると
...
wi-fiの切れた風景
ビットレートが滞って
すすんだり、もどったり、
わらったり、する

pngでもjpegでもいいよ
解像度の低い幸福は
夕立のように僕らを襲った

観測は遠 ...
 その日は夕方までに出張先を二箇所回る予定だった
 庁舎の駐車場を出発した公用車のバン
 
 走る 湖岸道路から
 雪化粧した比叡の山陵が見えて
 ハンドル握る主幹へ助手席の私はたずねる ...
風に満ち足りて花に憂う
水滴は一夜を幻に染める
夜の静けさに映り
溢れる心の瞬間に今、
あなたは闇を想う
走れとばかり、飛び立つ鳥
月灯りの淵の
電灯はもう
薄目を閉じて
片足で立っ ...
蛍光灯、不快。テレビの音量、小さくしたい。チョコを舌に乗せたくない、フルーツの甘味は嬉しい。バラエティ番組、見るのもしんどい。小さな子供、眺めて、それ有難い保養。スマホの画面、光量、最低限でもまだ眩し ... 先生は
ただ先に生まれたから
先生なのではない

先を生きているから先生なのだ
上にたつのではない
先を歩く
一番前を歩く
一番雨風を受け 一番苦しい道を歩く

そうして道を開いて ...
軽々しい あわらち 越して拵て
なあ、女々し布石の子の穴はちょうど
青磁の正午ごろ こちらより あちらがわほど
割れてしまった吹き抜け窓に焚き付ける
並て縦に為ると 憐れな紫陽花も桜の実も ...
あーーーーーー
まじでねーわ

女を書くな
おまえが女を書くな
おまえごときが女を書くな

女を書くな
女を語るな
女の胸とか髪とかスカートとか肌とか
そんなんやめろ

詩が嫌 ...
ごみみたいな感性で放てよせいぜい
きらめかないミラーボールに反射する銀のクローバーの中に君が四人いる、IHコンロの音で殺される妄想ばっかりしてる

友だちのやり方もわからないまま
大人になると ...
霞んだ滲んだ奥底から

仄かに姿を現すもの

深い 深い
海の底にいるように

無音のうねり

無音の瞬間



生と死の狭間に立たされて



未だ肉の生命は躍り
...
山本英子氏は1946年生まれ、1984年に現代詩手帖賞を受賞、近江詩人会に所属していらっしゃる詩人です。私にとって、山本英子氏の詩とは、一作品でタルコフスキー映画一本分くらいのすごさ、お腹いっぱい ... 青りんごは自ら枝を手放して
地に落下した
それは手のひらにすっぽり包まれるほど小さく
人が食べ頃だと思うには到底未成熟だった

わたしにもっといい耳があれば
落ちた理由が聴こえたかもしれな ...
ダンボール箱の中に
座布団をしいてすわる

箱ごと横に倒れる
易しい

後ろは勇気が必要
でも易しい

前は難しい
膝があるから

前回りに一回転して
戻れたらクリア

...
 赤茶けた りんごの芯を

 みつめていたら

 なにもかもが


 こわれかけた 白さに

 
 その薄さよ


 わたしは

 あなたの胸を離れなければならな ...
僕は何でもない思いで
雨の窓を 今日も見ていたのだ
誰も友達が来るわけでもないのに
今日も そこで ずっと


やがて昼が来て それから
ざるそばを食べた 僕は
また 夏が終われば 
...
トーキョー あるいは地獄
不協和音の連弾
太陽の上昇
騒ぎあかした疲労の夜明け、
異邦の声の感触 未だ濃密に

朝に眠り夕に目覚めたあの頃、
地獄突き抜け
何処までだって自分は走れると ...
胸間からとおくとおく、袍の指先まで
崩れかけた山肌をなぞっているのでしょう
その眦など、乾いては渇いては
照り返したその頬の、なんともはや
かがりくるう、つむじあたりに、かえして
つぶらのか ...
力動、漆黒に碧く
ぽつんとひとり、
取り残され


「これからオレの半径五メートル以内に近づくな!」
いつもの坂道上る登校途中、
手を繋いでいた五歳年上の兄 
突然、手を切り離し私に言 ...
加藤さんが五大大会三連覇を達成する
という快挙を成し遂げた
まだ梅雨は明けきらず
朝からの小雨で唸るような湿気の中
お風呂をはじめとする各箇所のカビ取りは
一向に捗らないが
せっかくなので ...
曇天、厚い雲が切れ
ひろがるひろがる
光の青、
降り続いた雨の
雨滴 葉群れに輝き、
もんわり街を覆う熱に
滴り落ち蒸発し

この世、今
光の青に包まれ
地から空へ 光
クレシェ ...
紫陽花を行きつ戻りつ濡れながら 中中あかない夕暮れのドア

明日のない身と知りながら夏椿 羽根のかわいた雛が飛んでく
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
六月soft_m...自由詩8*23/6/16 18:34
白い顔ひだかたけし自由詩2*23/6/16 18:20
深い森の一処自由詩223/6/16 16:07
囁きはるな短歌123/6/16 15:20
愛妻弁当リリー自由詩3*23/6/16 12:25
明日も明るい夏川ゆう自由詩323/6/16 9:36
body完備 ver...自由詩323/6/16 1:56
角膜潤色あらい自由詩223/6/15 23:06
霊性と媒体ひだかたけし自由詩323/6/15 15:41
独り言6.15ホカチャン自由詩5*23/6/15 11:33
ちぎれかけjpegねことら自由詩123/6/15 8:56
阿吽の呼吸リリー自由詩4+*23/6/15 6:48
風、満ち足りて為作自由詩123/6/15 1:10
_幽霊散文(批評...323/6/14 23:31
先生日朗歩野自由詩3*23/6/14 21:49
海艘 願ゐ弔ゐあらい自由詩1*23/6/14 20:33
女を書くな撫川自由詩323/6/14 19:54
生活から逃げたい自由詩223/6/14 19:52
コンタクト2ひだかたけし自由詩423/6/14 16:52
山本英子氏の詩についてふるる散文(批評...0*23/6/14 16:34
梅雨に捧げる供物としてそらの珊瑚自由詩5*23/6/14 14:13
秘密日朗歩野自由詩1*23/6/14 12:43
別離リリー自由詩3*23/6/14 6:12
雨の窓番田 自由詩123/6/14 1:08
夜想61ひだかたけし自由詩3*23/6/13 21:41
半可通の蛭あらい自由詩223/6/13 20:30
復讐ひだかたけし自由詩2*23/6/13 19:39
加藤さんにインタビューたもつ自由詩5*23/6/13 18:32
刹那ユートピアひだかたけし自由詩323/6/13 16:47
夏椿はるな短歌123/6/13 14:50

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加筆訂正:
梅雨に捧げる供物として/そらの珊瑚[23/6/14 20:15]
最終連、修正しました。
3.41sec.